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- 老い、緩やかな気持ちで認める?
シニア大学での最初の講義は『高齢者福祉の原点』というテーマでした。介護人材の不足、総人口に占める高齢者の割合、出生率などのお話がありました。誰もがいつかは同じ道。私たちは、どう生きるかが問題です。
社会福祉の原初は宗教である
『817年、最澄が神坂(東山道の難所)に無料宿泊所を作ったのが福祉の初め』というお話でした。
天台宗・最澄の「悪事を己に向かえ、好事を他に与え、己を忘れて他を利するは慈悲の極みなり」という言葉『忘己利他』は理想です。
人のためにした事は、いつか戻ってくると思います。世の中は、原因と結果でできているのですから。
幸せはお金で買うことができない。
経済優先・金集めが目的では、“慈悲の心”などあろうはずがありません。
人の命を奪ってでも欲しい物を手に入れようとする、そんなニュースを聞く度に悲しく愚かだと感じます。
何を目指すの? 私たちは、どうしたら良いのか
- 老いを緩やかな気持ちで認める(老いる過程にある)
- 欲張らず自分でできる事は自分でする(生活の自立)
- 誰もが、やがて介護を受ける立場になる
- 年を重ねるに従って、周りに心を配る
- 終末医療について考え、自分で決めて、人に伝える
- 特に男性は、料理も含め家事全般をできるようにしておく事
などが気になる講師の言葉です。
長寿者になるには、年齢を重ねてからの就労・食べる野菜の量・食塩の摂取量・喫煙や飲酒の習慣・歩行数などが関係あるようです。
現在は健康や体力づくりについて、さまざまな情報があふれています。知っているだけでは、どうにもなりませんね。
以前、きくち体操のページ(雑誌ハルメク)に、『読んでいるだけでは、変わりませんよ』のようなことが書いてあり、ドキッとしたのを思い出しました。
身近な幸寿者
長女の嫁ぎ先の、ひい御祖父さん(~満105歳)は姿勢が良く、いつもお洒落でした。漬物が上手でおいしく、何回も分けて頂きました。
義父は、ピンピンコロリ(~満94歳)でした(家族は大慌て)。手作業での畑は草もなく、定規で測ったかのように真っすぐで、畝の角度も揃っていました。肥やしを運んでいる天秤棒が、しなっていました。
二人とも良く働いた人生でした。
健康で自立し、活動的に暮らせる期間を長くしたいと誰もが思う、それが幸せということだと思います。元気で自立している高齢者が増えれば、医療費や介護に関わる負担も減ります。
なにより、自分が一番うれしいことです。ずくを出さなくては!
※ずくとは、根気・根性・やる気・面倒がらない気持ち……を表す長野県の方言です。
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