腰痛持ちの50歳主婦→踊る美尻ヨガ講師に。おもろく笑って同世代を元気づけたい
2025.01.30
公開日:2025年01月24日
何歳になっても自分で「稼ぐ力」をつけるには?
50代からの「資格」活用術1:ひとりでも一生お金に困らない資格選び
「自分でもっと稼ぎたい」「でも自信がない……」。そんな悩みの突破口の一つが「資格」を取得すること。本記事では、キャリアアドバイザー高村祐規子さんの著書、『50代 ひとりでも一生お金に困らない「手に職」選び』から、その理由を解説していきます。
解説は、高村祐規子さん
たかむら・ゆきこ 女性専門のキャリアアドバイザー&FP、人材育成コンサルタント合同会社キャリア&マネー協会代表。会社員、 シングルマザー、 起業を目指す女性など、 1万人以上のキャリア支援に従事するほか、大手外資系企業の女性向けキャリア支援プロジェクトや企業における女性社員向けキャリア研修の企画・運営なども行う。ライフイベントや社会変化を見据えたキャリアアドバイスに定評がある。 近著に『50代 ひとりでも一生お金に困らない「手に職」選び』(WAVE出版刊)
年金だけでは生活できない時代がやってくる!?

かつては、退職したら夢の年金生活ができる時期もあったようですが、それももう今は昔。現実を見てみると、年金だけではとても生活できない時代になっています。
「令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、女性の平均年金月額は、国民年金で5万4426円、厚生年金(国民年金と合算)で10万4878円。厚生年金は収入によって異なりますが、平均金額を見る限り、生活費としてはとても十分とは言えない金額ですよね。
2025年には、団塊の世代800万人が75歳以上の後期高齢者になることがわかっています。
一方、2023年の1年間で生まれた新生児は約7万人(厚生労働省「令和5年(2023)人口動態統計月報年計の概況」)。高齢者800万人に対して、新生児は13万人。
これからバリバリ働く戦力になる人の数より、現役を退いて年金生活を送るという人の数のほうが圧倒的に多いのです。
また、非正規雇用の割合の増加や、日本の産業競争力の低下も懸念されますから、年金が増える見込みはまずないと言っていいでしょう。
最悪のことを考えると、社会保険が破綻する可能性だってゼロではありません。
自分で稼ぐ力をつければ、怖くない!

なんだか暗い話ばかりしてしまいましたが、乗り越える方法はあります!
それは、「自分で稼ぐ力」をつけることです。
「稼ぐ」というと、特別なスキルや能力、ずっと会社勤めをしていた人しかできないことのように考え、身構えてしまう人もいるかもしれません。
でも、スキルやキャリアは、会社での仕事を通じて得られるものばかりではありません。
子育てや家事、介護や看取り、動物を飼った経験など、これまでの人生で得た経験のすべてが「スキル」であり、あなたの大きな武器になるのです。
また、今からでも学ぶ機会はたくさんあります。
実際、60代以降に手に職をつけて、現役の頃に負けないくらい活躍し、収入を得ている女性は数多くいらっしゃいます。みなさん、本当にいきいきとしていますし、お金の心配もありません。好きな趣味を楽しんだり、孫にお小遣いをあげたりすることもできます。まさに、理想の生活ですよね。
何歳でも成功する人は、年齢を言い訳にしない

「これまでの経験を生かして収入を得ましょう」「資格取得を目指しましょう」というと、「もう年だし……」「今から始めても遅いのではないか」と考える人もいらっしゃいます。
でも、大丈夫です! 今の40代、50代はまだまだ現役真っ盛り! 60代でも十分チャレンジできる時代です。
実際、私が出会ってきた多くの女性たちを見ていると、「むしろこの年代からが本番!」と言っている方々がいっぱいいます。
60代以降で活躍している人に共通しているのは、「年齢を言い訳にしない」こと。むしろ、「今、この瞬間が一番若い!」という前向きな考え方を持っています。
私が大学院で学んでいたときには、自分の孫くらいの年齢の人たちとディスカッションを交わし、時には「話が通じない」と世代間のギャップに苦労しながらも、積極的に学び、新しい考え方や最新のトレンドを吸収している方がいました。
学ぶ意欲さえあれば、年齢は決して障壁にはならないのです。
人生100年時代、一生お金に困らない仕事を見つけておく

「人生100年時代」といわれるほど、私たちの寿命は確実に延びています。
女性が亡くなる年齢で一番多いのは93歳だそうです。ちなみに、男性は88歳。長寿化にともない、会社の定年も65歳から70歳へと延びる傾向にあります。
つまり、自分で稼ぐ時間も長くなってきている、ということです。
そんな長い人生を前に、私たち女性は「一生お金に困らない仕事」をどのようにして見つけていけばいいのでしょう。
その方法は2つあります。
一つは、今まで積み上げた仕事の実務経験を生かし、少しずつキャリアアップしていくこと。
もう一つは、「複数の収入源をつくること」です。
一つの会社や職種だけに頼っていると、いざというときにすべてを失ってしまう危険性があります。株などでも「リスク分散」といって、いろいろな種類の株を少しずつ買うのが鉄則です。
資格を取ったり、大学院で学び直したりすることは、自分の強みや、人生の選択肢を増やしていくツールになります。新しい収入源をつくるため、そしてリスク分散の手段としても、大いに役立つものとなるはずです。
資格を味方にすれば、一生お金に困らない理由

最近では、多くの女性が資格取得に興味を寄せています。
資格には自分の能力やキャリアを、客観的に証明してくれるという強みがあります。実務経験が少ない場合や、仕事にブランクのある場合でも、資格そのものが「私はこれができます!」という自己PRの裏付けになるのです。
例えば、「10年間経理をやってきました」と言われても、どの程度のレベルかは会社ごとに異なるのでわかりません。
けれど、「簿記検定1級を持っています」と言われたら、少なくともそれに合格するだけのレベルに達していることは、一瞬でわかります。
語学だって「英語ができます」と言うより、「TOEICで〇〇点です」と言うほうが、どのくらいのレベルなのかを一発で理解してもらえますよね。
ある女性は銀行の一般職でしたが、TOEICで850点を取って、外資系の金融に見事転職。前職の2倍の年収を得ることができました。
ただし、資格取得は「万能薬」ではありません。「資格=実務能力」ではないので、資格を取ったからといって、すぐに一人前の戦力になれるわけではありません。
大切なのは資格を「点」ではなく「線」で捉えること。「取得した資格をどのように生かし、仕事につなげるか」をしっかりイメージし、今後の人生に生かす方法まで考えていくことです。
それが、“長期的にお金に困らない”キャリア形成の秘訣です。「資格を取得して終わり」ではなく、その後も継続的に学び続けることで、そのスキルが仕事に生きてくるのです。
とはいえ、世の中にはたくさんの資格が存在します。長期的なキャリアを築いていくためには、どのように資格を選んだらいいのでしょうか? 次回は、「自分の強み」に合う資格の見つけ方を紹介していきます。
※本記事は『50代 ひとりでも一生お金に困らない「手に職」選び』(WAVE出版刊)より、一部を抜粋して構成しています。
■「50代からの「資格」活用術」をもっと読む■
#1:資格で「お金に困らない人生」を目指す
#2:「自分の強み」に合う!資格の見つけ方
#3:資格を「最大限に活かす」6つの強味
#4:資格で「収入アップ」する人の共通点
もっと詳しく知りたい人は、高村さんの書籍をチェック!
『50代 ひとりでも一生お金に困らない「手に職」選び』(WAVE出版刊)
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