- ハルメク365トップ
- カルチャー
- エンタメ
- 長澤まさみ!松山ケンイチとは現場で一切しゃべらない
介護、家族、そして殺人。現代の世の中を映し出すテーマを含む、映画「ロストケア」に出演した、長澤まさみさん。検事の役で、正義とは何かを追求しながらも犯人に心揺さぶられるという、難しい役どころを演じた舞台裏について話を聞きました。
松山ケンイチとは、意外にも「初共演」
――映画「ロストケア」は、介護を背景に起きた殺人事件を描いた作品ですが、出演されることになった理由を教えていただけますか?
長澤まさみさん(以下、長澤まさみ)
まず台本を読ませていただきました。私が演じる検事・大友秀美が事件を調べていくうちに、殺人を犯してしまった主人公の介護士・斯波(しば)に共感して、だんだん飲み込まれていく感覚が面白くて。
凶悪な殺人犯なのに言っていることに正しいところがあるから、引き込まれていってしまう。その言葉の一つ一つが印象に残って、面白そうな作品だと思って出演を決めました。
――主人公を演じる、松山ケンイチさんとの共演は初めてですか?
長澤まさみ
はい。みなさん「意外だな」とおっしゃいますが、実は初共演なんです。主人公が松山さんだと聞いて、あ、共演してみたいなと思ったのも出演理由の一つです。
私は検事役なのに、犯人に「人として向き合う」場面が多くあり、生身の自分で向き合っていると、つい犯人の言葉に共感してしまう。でもそれは、松山さん演じる犯人が魅力的だからなんですよね。
――あまり「ネタバレ」はできませんが、映画の後半は2人の対峙する場面が見どころですね。
長澤まさみ
殺人者なのに魅力があるからこそ人を引きつけてしまう。犯人と検事、どちらが間違っていたんだろうと、現実との境界がわらなくなるような感覚が面白いと思います。
緊張感をつくるため、現場ではセリフ以外しゃべらなかった
――松山ケンイチさんの演じる殺人犯と、長澤さん演じる検事の緊張感あふれるやりとりが続きますが、このシーンはどんなふうに撮影しましたか?
長澤まさみ
松山さんとのシーンは緊張感を持たせたかったので、2人で話し合って決めたわけではないですが、現場では顔を合わせてもほとんどしゃべらなかったんですよ。
私自身は撮影に入る前にそうしようと密かに決めていたんですが、松山さんも同じ気持ちでいてくれたみたいで。2人とも現場ではセリフでしかしゃべらなかったんです。その環境が、いい緊張感を作り上げました。
普段から老後の生活について考えている
――映画で描かれている「介護」や「ケア」についてどう思われますか? 自分の老後はどうしたい、などと考えることもありますか?
長澤まさみ
実は、そういう話は普段から親ともしています。親自身の希望や、自分の将来の老後についても、きちんと話し合って言葉にしておくことが大事だと思いますし、もともと関心のあるテーマだったので、この作品にも興味を持ちました。
「老後なんてまだまだ先でしょ」という人もいますけど、その時になってからでは遅いから、何事も準備しておかないと。スケジュールを立てて考えるって大事ですよね(笑)。
老後や介護について話し合うきっかけになる作品に
――この映画はフィクションであっても、社会に何かを訴えるきっかけになる作品だと思います。作品を通じて、長澤さんが一番伝えたいことは何でしょうか。
長澤まさみ
介護にまつわる殺人事件は、現実でも起こり得るかもしれません。見終わった後に介護や老後について、自然と話し合うきっかけになる作品であってほしいと思います。
出演した作品についていつもそう思いますが、この作品はまさに、見終わった後に何かを話し合いたくなる作品だと思います。映画とかエンタメって、そういうきっかけをくれるっていうのがいいところですよね。介護や老後については、若いから関係ないということではないので、いろいろな年齢の方に見てほしいです。
映画「ロストケア」に出演をして、普段から親と話していた「老後」や「介護」についてもより関心が高まったという、長澤まさみさん。後半では、映画出演で多忙な毎日をどう健康的に過ごしているか、その秘訣などを伺います。
長澤まさみプロフィール
ながさわまさみ。1987年生まれ、静岡県出身。2000年、第5回「東宝シンデレラ」グランプリを受賞。同年、女優デビュー。映画「世界の中心で、愛をさけぶ」(04年)で、第28回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞・話題賞を受賞。「キングダム」(19年)では、日本アカデミー賞2度目の最優秀助演女優賞を受賞。20年「MOTHERマザー」で、第44回日本アカデミー賞 最優秀主演女優賞を受賞する。
ロストケア
ある早朝、民家で老人と訪問介護センター所長の死体が発見された。死んだ所長が勤める介護センターの介護士・斯波(しば)宗典(松山ケンイチ)が犯人として浮上するが、彼は介護家族から慕われる心優しい好青年だった。検事の大友秀美(長澤まさみ)は、斯波が働く介護センターで老人の死亡率が異常に高いことを突き止める。斯波は自分の行為は「殺人」ではなく「救い」であると主張。大友は事件の真相に迫る課程で、心を激しく揺さぶられる。
2023年3月24日(金)より、全国ロードショー
監督・脚本:前田哲
出演:松山ケンイチ、長澤まさみ、鈴鹿央士、藤田弓子、柄本 明ほか
配給:日活、東京テアトル
文=金田千里、写真=小倉啓芳、ヘアメイク=根本亜沙美 スタイリスト=MIYUKI UESUGI (SENSE OF HUMOUR) 編集=鳥居史(ハルメクWEB)
■もっと知りたい■
- YOUに聞く!人生後半を楽しむには?
- 黒木瞳!老化は怖がってもいい!
- 中山美穂のキレイの秘密は?
- 松嶋菜々子!女優と母親業を両立する秘訣
- 安田成美!外見ではなく内面を育てたい
- 高畑淳子!大人こそ恋愛や人生を楽しめ
- 戸田恵子!アンパンマンから吹替までの誇り
- 大沢たかお!俳優人生を見直す2年の休業
- 板谷由夏!焦りを経て気づいた自分
- 熊谷真実!18歳年下夫との幸せライフ
- 元・宝塚トップ真飛聖!遅咲きの女性
- 松雪泰子!運動とグルテンフリー
- 永作博美!ストレス解消術は〇〇?
- 室井滋!大人になって知った故郷愛
- 夏木マリの暮らし!格好良いの源
- 富司純子!女優業のこだわりと暮らし
- 国生さゆり!乃木坂46遠藤さくらの母に
- ミニスカ伝説!ツイッギーは今何してる?
- 松下由樹!葬儀社の役で気付いた終活
- 寺島しのぶ!息子の歌舞伎界デビュー
- 風吹ジュン!人生は飽きてもいい
- 鈴木保奈美!史上一番のダメ女を演じ
- 高岡早紀!魔性の女の素顔は?
- 高島礼子!看護師&娼婦を演じ
- 沢口靖子!実は体育会系で〇〇
- 坂井真紀!50代からポジティブな諦め
- 岩田剛典!ソロ活動を望んだ想い
- 永瀬正敏!後悔と愛すべき存在
- 平野レミ、最愛の夫との死別…
- 篠原涼子!年下男性との「禁断愛」
- 中井貴一!大人世代が目指すべき生き様
- 市原隼人!反発の10代と愛すること
- 松山ケンイチ!東京と田舎の二拠点生活
- 長谷川博己!人生の終わりを考える
- 磯村勇斗・恋愛に年齢は関係ない
- 氷川きよし!自分に正直に生きる理由
- 阿部寛!美しい皺で年齢を重ねたい
- 吉瀬美智子!きれい維持の秘訣は?
- 稲垣吾郎!新しい地図で起きた変化
- 豊川悦司!やりたい欲求こそがエネルギー
- 杉本彩!セクシーであり続けるために
- 役所広司!年齢を重ねると原点に戻る
- 阿川佐和子!実は主婦希望だった過去と仕事観
-
スマホで医師に健康相談
24時間365日OK!30秒以内に医師・看護師・薬剤師などの医療チームがあなたの「健康相談」に応答してくれる♪ -
最高のワイナリーツアー♥
家族・友だちと!雰囲気バツグンの熟成庫見学・高価な貴腐ワインのテイスティングはいかが?お得なクーポンも! -
やばっ、冬の尿モレ
寒い冬、なぜ尿モレが増える…?3つの原因&4つの「効果的な尿モレ対策」を専門医に教えてもらいました! -
人生で1度は訪れたい場所
ミネラル豊富な美人の湯、最高のオーシャンビューなど、心もカラダも癒やされる魅力が盛りだくさん!人生で1度は訪れたい名所をcheck -
生前親に●●聞き忘れると
老親の契約や登録しているサービス、これらを子が把握していないと将来ムダな出費や面倒なトラブルに発展する可能性が!特に見落としがちなのは… -
60日で英語が話せる!
英語をマスターするのに「完璧」はいらない!初心者でも60日で英語が話せるようになる、驚きの3つのコツとは? -
おひとり様の備えはOK?
この先「おひとり様」になったら意外な落とし穴がいっぱい…。そんな不安に備える、おひとり様専用お助けサービスが誕生! -
体験談:50代やって正解
銀行は断然「紙の通帳」派!そんな「デジタル嫌い」の私が 銀行アプリを使ってみたら想像よりもはるかに便利すぎて… -
健気な姿がかわいい!
「思わず笑顔になる」と巷で話題の「永遠の2歳児・ニコボ」!ハルメク世代の2人に、ニコボとの生活にハマる理由をお聞きしました! -
50代~お金の増やし方
将来を見据えて、50代から「まとまった資金の調達」が重要になります。どんな選択肢があるか、ご存知ですか? -
認知症リスクに40%も差
最近、驚きの研究結果が…!「犬を飼っている人」は「飼っていない人」に比べて認知症リスクが… -
今なら無料でお試し!
将来、自分の認知機能が低下するリスクがあるか、簡単に予測できるサービスが誕生。今なら無料で先行利用できます!