私が考える人生の選び方

宮崎美子さん「理想はスーツケース一つでどこへでも行ける暮らし」

宮崎美子さん「理想はスーツケース一つでどこへでも行ける暮らし」

公開日:2026年07月05日

宮崎美子さん「理想はスーツケース一つでどこへでも行ける暮らし」

FODで配信中の土ドラ「介護スナックベルサイユ」でスナックのママ・上杉まりえを演じる宮崎美子さん。24年ぶりの主演ドラマは、要介護の人も楽しめるスナックを舞台に多彩なゲストたちの人生最後の願いを描く物語。作品の魅力と自身の思いを伺いました。

宮崎美子(みやざき・よしこ)さんのプロフィール

1958(昭和33)年、熊本県生まれ。80年、週刊朝日「篠山紀信があなたを撮ります・キャンパスの春」に応募し掲載。このときの写真をきっかけにミノルタ・カメラTVCMに出演し、話題に。同年「元気です!」で女優デビュー。その後、数々の映画、ドラマに出演。クイズやバラエティ番組でも活躍している。

ファンタジーの世界を楽しんでいただきたい

ファンタジーの世界を楽しんでいただきたい

土ドラ「介護スナックベルサイユ」の舞台は、要介護の人も楽しめるスナック。スタッフは介護のプロばかりで、店内では血圧測定やリハビリが受けられ、ボトルキープされた点滴を打つと、客はたちまち元気に……。

ママを演じる宮崎さんは「ベルサイユは、スナックだけれど介護現場でもあるので、介護の所作は専門家のアドバイスを受けながら演じています。ですが、舞台はあくまで異世界。ファンタジーとして楽しんでいただきたいですね」と話します。

最後まで自分の意志で人生を選べたら素敵

物語のカギとなるのが、ママが提供する魔法のワイン。飲めば人生の最後に会いたい人に会えるという不思議な設定で、毎回、多彩なゲストがワインを求めてスナックを訪れます。第1話では片岡鶴太郎(かたおか・つるたろう)さん、第2話では柄本明(えもと・あきら)さんらが登場しました。

「ワインを求めてくる方は、もう人生は長くない、これがしめくくりだと自覚されて来店し、人生の最後にワインをお飲みになる。会いたい人にちゃんと会っておこうと自分で道を選択したわけです。それは、うらやましいなと私は思いました。

年を重ねると、自分の最期をどう迎えるのか、どこまで自分を保っていられるのか、考え始めて不安でいっぱいになることもあります。このドラマのように、最後まで自分の意志で人生を選べたら、素敵ですよね」

もし自分がワインを飲めるとしたら、と尋ねると、「今なら、デビューのきっかけをくださった篠山紀信(しのやま・きしん)さんにお会いしたいです。デビュー40周年で篠山さんに久しぶりに撮っていただいて、『50周年もお願いします』とお話ししていたんですが、それは叶わず……。もしお会いできたら、あらためてお礼を伝えたいです」

物は減らしても行動範囲は狭めずにいたい

60代後半になった今、「無理をしたり、見栄を張ったりしなくなった」と宮崎さん。

「若い頃は無駄に人と比べて落ち込んだり、あせったりしていましたが、今は自分のできないこと、ちょっとがんばればできることがわかっているから、余裕が生まれてきましたね。自分のいいところ、悪いところもだんだんわかってきて、それが年を重ねるということなのかなと思います」

プライベートでは、畑で野菜を育てたり、読書に没頭したり、海外への一人旅も満喫しているそう。

「私は子どもがいないので、最後はなるべく何も残さないよう物を整理しておかなきゃと思っています。理想はスーツケース一つでどこへでも行ける暮らし。物は減らしても、行動範囲は狭めずにいたいですね」

宮崎美子さん主演、土ドラ「介護スナックベルサイユ」

宮崎美子さん主演ドラマ「介護スナックベルサイユ」
(C)東海テレビ

宮崎さんがヒロインでスナックママ・上杉まりえを演じる連続ドラマがFODで配信中。「介護スナックベルサイユ」で提供されるのは、最後に会いたかった人に会える不思議なワインと思い出の料理。誰もが持つ大切な思い出に寄り添うヒューマン・ファンタジーです。

取材・文=五十嵐香奈(ハルメク編集部)、撮影=島崎信一(STUDIO S-PLUS LLC)、ヘアメイク=岩出奈緒

※この記事は、雑誌「ハルメク」2025年12月号を再編集しています。

HALMEK up編集部
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