ひとり時間を豊かにするお金の使い方・備え方#1
【50代からのお金】“生きたお金の使い方”ができる3ステップ
人生の後半はひとりの時間をもっと楽しみたい。そのためにも、あらためて考えたいのがお金のこと。限りあるお金だからこそ、大切なのは自分にとって本当に価値のある使い方を知ることです。終活の専門家にお金の「使い方」を教えてもらいました。
教えてくれた人:武藤頼胡さん
むとう・よりこ 一般社団法人相続診断協会顧問。一般社団法人100年時代支援機構上席研究員。「終活」という考え方を普及すべくテレビや新聞、雑誌、講演などで活躍。
不安や罪悪感で、「貯蓄」が目的になっていない?
「講演などでよく耳にするのは、『老後が不安で欲しいものがあっても我慢する』『自分のためにお金を使うことに罪悪感がある』という声です」と、終活に詳しい武藤頼胡さん。
年を重ねるにつれ、「何かあったら困る」という思いから、貯蓄そのものが目的になってしまう人も多いそうです。
「お金は、何にどう使うかで初めて意味を持ちます」と武藤さん。
お金の価値を自分の中で見失うと貯めることがゴールになり、やりたいことをあきらめたり、本来使うべき健康維持のための医療費などを惜しんでしまったりして、暮らしの豊かさが損なわれてしまうこともあるそう。
武藤さんは「自分にとって大切なことを知り、お金をどう使うか、自分の基準で判断できるようになると“ひとり時間”はもっと充実します。そうしたお金の整理を考える上で欠かせないのが人生の棚卸しです」と言います。
「本当にやりたかったこと」を思い出すと使いみちが見えてくる
これまでを振り返り、これからどんなふうに生きたいか、未来の人生プランを具体的に描くことで、生きたお金の使い方ができるようになります。
「『自分の足で歩けるうちに〇〇に行きたい!』など、“本当にやりたかったこと”を思い出すことで、『そのためには〇万円が必要』といった具体的な使いみちが見えてきます」と武藤さん。
「何歳までに〇〇をするといった、時間軸で目標を立てるのも良いでしょう。下記の3ステップを参考に、“自分にとって価値のあるお金の使い方”を見つけてみてください」
“生きたお金の使い方”ができる3ステップ

ステップ1:これまでを振り返って人生とお金の年表を書いてみる
過去の人生とお金のエピソードを書き出してみましょう。お金を使ってよかったと思うことやどんな目標を立ててお金を貯めたのか……。過去を振り返ることで今後はどんな暮らしがしたいのか、どうお金を使うべきか見えてきます。
ステップ2:これから必要なお金を算出するため過去10年間の収入と支出を書き出す

これからのお金の使い方を決めるには過去を振り返ることが大切。ざっくりで構いません。過去10年間の収入と支出を書き出すことで、今後どのくらいのお金が必要になるかが算出しやすくなります。
ステップ3:やり残したことやこれからやりたいことを考えてみましょう

最初に書いた年表を見ながら、これから挑戦したいことややり残したことなど、未来の人生プランを具体的に書き出しましょう。お金の使い方を自分の価値観で見直すことが、心から満たされる“ひとり時間”につながります。
※この記事は、雑誌「ハルメク」2026年1月号を再編集しています。
取材・文=児玉志穂(ハルメク編集部)、イラストレーション=ヤマグチカヨ
次の記事では、ひとりの時間を楽しむために知っておきたい、ファイナンシャルプランナーが教える「お金の備え方」を紹介します。
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