- ハルメク365トップ
- カルチャー
- エンタメ
- 寺島しのぶ!息子の歌舞伎界デビューと女優業を両立
寺島しのぶさんは、人類初、永遠の命を得たヒロインの人生を描く映画「Arc アーク」で、遺体を芸術品のように美しく永久保存するボディワークス制作の天才・エマを演じます。女優のキャリアやライフスタイルについてお話を伺いました。
若い子の物語が多く大人の女性の作品は少ない
【インタビュー1記事目】
―寺島しのぶさんは、さまざまな役を演じていらっしゃいますが、出演作を決めるときのポイントはありますか? また年齢を重ねて、役の変化は感じられますか?
寺島しのぶさん(以下、寺島しのぶ)
私は自分のコンディションと仕事の波に逆らわないようにしようと決めています。だいたい脚本を一読して「演じたい!」と思ったらやります。2~3度脚本を読み返したりする場合は演じないことの方が多いかな。
今の日本の映画界、ドラマ界も含め、若い子の物語が多く、大人の女性の作品が少ないと思うんです。だから主人公のお母さんとかの役が多く、ちょっと前までそのことに抵抗がありました。でも最近は、芝居の上で「おばさん」と言われたりするうちに、よく考えてみれば「そうだよね、あなたたちから見れば、おばさんだよね」と受け入れられるようになりましたね(笑)。
女優なので、きれいでいたいと思うし、映画やドラマの映りが良くあってほしいと思いますが、見た目の美しさうんぬんではなく「これでいいのさ!」と大きく構えられるような女優力、圧倒的な存在感で勝負できる役者でいたいと思います。
―女優の仕事は、一度作品に入ってしまうと、代わりがいない仕事でもあると思いますが、自分の健康のために気を付けていることはありますか?
寺島しのぶ
以前は、ジムへ行ってトレーニングするのが好きでしたが、今は月1回くらいになり、ヨガに行ったり、瞑想をしたり、自分と向き合う時間を大切にしています。筋肉を作るのではなく、呼吸を深くすることを意識するようになり、健康を維持するスタイルがシンプルになってきました。
食生活は、お腹いっぱい食べるという年齢は過ぎて、質のいいものを少しずつ食べるようになりました。あと、睡眠についてもすごく考えるようになりましたね。やはり睡眠を8時間とると目覚めがよく気持ちがいいんですよ。これにお昼寝30分をつけるのがベスト。体が冷えたらお湯に浸かる、白湯を飲むなど、自分に優しくする時間を増やしています。
息子の歌舞伎界デビュー!応援したいから全面バックアップ
―寺島さんは、息子さんも歌舞伎界にデビューをされて、全面的にバックアップされていますよね。育児といっても歌舞伎の世界にも入った息子さんの育児とお仕事の両立は大変ではないですか?
寺島しのぶ
息子の歌舞伎デビューは、本人がやりたいと言ったことがきっかけなのです。歌舞伎役者の孫だから、そうせざるをえなかったわけではなく自然な流れでした。でも確かに時間のやりくりは大変です。息子の舞台の初日のときは、ドラマの撮影が入っていたので、まず初日の舞台を見て、ドラマの撮影へ行って、また戻ってきて……と行ったり来たり。でも息子も日々、チャレンジしているわけですから「彼ががんばっているから私もがんばる」というモチベーションでやっています。
人生は立ち止まったときがチャンスです!
―ハルメクの読者は、子育てがひと段落したアラフィフ世代が多く、みなさん「これから自分は何をしたらいいのだろう」と悩む方もけっこういるんです。そんな読者に寺島さんからメッセージを送るとしたら、どんな言葉をかけますか?
寺島しのぶ
自由に楽しむ何かを見つけるのがいいと思います。私自身も、息子が大人になって、私の手を離れたとき、きっとすごく寂しいんだろうなと思う瞬間があるんです。でもそうやって立ち止まったときこそチャンス。自分の人生を見直して、以前の自分ではなく、これからの自分が楽しいと思えることを一から探していくのがいいのではないでしょうか。昔を引きずらず、今を楽しく豊かに生きるためにできることは何だろうと。
日本人は、とても思いやりがあり、おもてなしの文化があり、ちょっとした気遣いができるという魅力があると思うけど、コロナ禍の今は、物事がシンプル化して、そういう日本人らしい細やかさが発揮できない時期かもしれません。
でも、それはそれでいいのではないかと。あまり人から良く思われようとしなくてもいい。もっともっと自分本位で、やりたいことを考え、挑戦して、大いに楽しみましょう。自分の人生が豊かになれば、人にも優しくなれるはず。私も息子が成長し、自立したとき、そういうふうに考えて生きていこうと思っています。
【インタビュー1記事目】
寺島しのぶ(てらじま・しのぶ)
1972年、京都市生まれ。高校在学中にドラマ「詩城の旅人」で女優デビュー。2003年映画「赤目四十八瀧心中未遂」で第27回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞、「ヴァイブレータ」では東京国際映画祭女優賞を受賞。2010年「キャタピラー」で、ベルリン国際映画祭の銀熊賞(最優秀女優賞)を受賞。2018年「OH!LUCY!」で、インディペンデント・スピリット賞主演女優賞候補になった。最新作に山田洋次監督作「キネマの神様」がある。
「Arc アーク」
(2021年6月25日公開)
監督:石川慶
出演:芳根京子、寺島しのぶ、岡田将生、清水くるみ、井之脇海、中川翼、中村ゆり/倍賞千恵子/風吹ジュン、小林薫
(C)2021映画『Arc』製作委員会
取材・文=斎藤香 写真=泉三郎 編集=鳥居史(ハルメクWEB)ヘア&メイク:片桐直樹(EFFECTOR)スタイリング:中井綾子(crepe)
■もっと知りたい■
- 寺島しのぶ!老いていく自分を笑い飛ばしたい
- 本音があふれる!女優インタビュー記事一覧
- 中山美穂のキレイの秘密は…ストレスフリー生活にあり
- 松嶋菜々子!忙しい女優業と母親業を両立する秘訣
- 安田成美!外見ではなく内面を育てるために
- 高畑淳子!大人こそ恋愛や人生を楽しんでほしい
- 大沢たかお!俳優人生を見直す2年の休業と復帰の裏側
- 板谷由夏!焦りを経て気づいた自分らしい生き方
- 熊谷真実!18歳年下夫との幸せライフの秘密
- 元・宝塚トップ真飛聖!遅咲きだから女性を楽しみたい
- 松雪泰子47歳!運動とグルテンフリー食を続ける理由
- 永作博美50歳!ストレス解消術は家事効率化?
- 黒木瞳!老化は怖がってもいい…自然体の魅力
- 鈴木保奈美!女優史上一番のダメ女を演じた舞台裏は?
- 室井滋!大人になって知った故郷の魅力
- 夏木マリの暮らし!格好良いスタイルの源は利便性
- 富司純子75歳!女優業のこだわりと暮らし
- 国生さゆり!元アイドルが乃木坂46遠藤さくらの母に
- ミニスカ伝説のモデル!ツイッギーは今何してる?
- 松下由樹!葬儀社の役作りで気付いた終活の意義
- 高岡早紀!魔性の女の素顔……実はかなり〇〇
- 風吹ジュン!永遠の命がテーマの映画への思い
- オトナ女性の新常識!?イマドキ情報一覧はコチラ>
-
人生で1度は訪れたい場所
熊本・宮崎・鹿児島の3県には温泉、グルメ、絶景など、心もからだも癒やされる魅力が盛りだくさん!人生で1度は訪れたい名所がいっぱいです! -
生前親に●●聞き忘れると
老親の契約や登録しているサービス、これらを子が把握していないと将来ムダな出費や面倒なトラブルに発展する可能性が!特に見落としがちなのは… -
60日で英語が話せる!
英語をマスターするのに「完璧」はいらない!初心者でも60日で英語が話せるようになる、驚きの3つのコツとは? -
おひとり様の備えはOK?
この先「おひとり様」になったら意外な落とし穴がいっぱい…。そんな不安に備える、おひとり様専用お助けサービスが誕生! -
スマホで医師に健康相談
24時間365日OK!30秒以内に医師・看護師・薬剤師などの医療チームがあなたの「健康相談」に応答してくれる♪ -
最高のワイナリーツアー♥
東京から2時間!家族・友だちと行きたい富士山を一望できる絶景ワイナリーでワインのテイスティングはいかが?お得なクーポンも! -
やばっ、冬の尿モレ
寒い冬、なぜ尿モレが増える…?3つの原因&4つの「効果的な尿モレ対策」を専門医に教えてもらいました! -
体験談:50代やって正解
銀行は断然「紙の通帳」派!そんな「デジタル嫌い」の私が 銀行アプリを使ってみたら想像よりもはるかに便利すぎて… -
年金生活…まさかの大出費
年金に頼った生活は、突然の出費によって耐えられなくなる恐れが。退職後も、老後資金を確保する3つの方法とは? -
認知症リスクに40%も差
最近、驚きの研究結果が…!「犬を飼っている人」は「飼っていない人」に比べて認知症リスクが… -
今なら無料でお試し!
将来、自分の認知機能が低下するリスクがあるか、簡単に予測できるサービスが誕生。今なら無料で先行利用できます! -
自分に似合う「眼鏡」は?
見た目の印象が若返る♥「自分に似合う眼鏡」を知って、ワンランク上のおしゃれを!