映画版「科捜研の女」でワイヤーアクションに挑戦

女優・沢口靖子!科捜研の女歴…実に22年

公開日:2021.09.04

女優・沢口靖子さん主演の20年以上続く人気ドラマ「科捜研の女」がついに映画化!主人公「榊(さかき)マリコ」を演じる思いと、映画の舞台裏について伺いました。

「科捜研の女」は20年以上続く人気ドラマ!ついに劇場版が公開に

「科捜研の女」は20年以上続く人気ドラマ!ついに劇場版が公開に

1999年にスタートしてから20年以上にわたり愛され続けている人気ドラマ「科捜研の女」(テレビ朝日)がついに映画化、「科捜研の女 -劇場版-」として公開されます。

法医研究員の榊マリコ(沢口靖子)と科捜研(科学捜査研究所)のメンバーが、あらゆる事件を最先端の科学捜査で解明してきたこのシリーズ。劇場版でも21世紀の最新科学捜査を駆使して、難事件に挑みます。京都を皮切りに世界各地で不審死事件が多発。これは自殺なのか、他殺なのか……。そして、この事件の真相に迫るマリコにも最大の危機が忍び寄るのです。

十代の頃から女優として活躍してきた沢口靖子さん。その変わらぬ美しさは私たちの憧れですが、そんな沢口さんが、20年以上にわたり演じてきたのがドラマ「科捜研の女」の榊マリコ。マリコと一緒に歩んだ道を振り返っていただくとともに、私生活についてもお話しを伺いました。

懐かしキャラも登場し、華やかな映画版「科捜研の女」

懐かしキャラも登場し、華やかな映画版「科捜研の女」

―20年以上、愛されてきた人気ドラマ「科捜研の女」がついに映画化ですね。これほど長く人気を維持することはなかなか難しいと思うのですが、「科捜研の女」の魅力はどこにあると思いますか?

沢口靖子さん(以下、沢口靖子)
そうですね、科学と人間を結び付けて描いたところが珍しく、みなさんに興味を持っていただけたのではないでしょうか。最新の科学捜査の方法を取り入れながらも、それだけではなく、事件の背景として描かれる、人間の弱さ、愚かさ、未熟さとともに、愛おしさも描かれているところが、このシリーズの魅力ではないかと思います。

―今回の「科捜研の女 -劇場版-」の見どころについて、ドラマとの違いなど教えてください。

沢口靖子
ドラマは、まず事件が起こり、マリコはその事件を解明するために突き進んでいくので、彼女はとてもスピーディーに事件に関わっていきます。劇場版ではドラマに出演してくださった懐かしいキャラクターが登場するなど、ドラマファンのみなさんに喜んでいただける仕掛けがあります。そういうお楽しみも含んでいるので、前半は、華やかで楽しいシーンも多いのが、劇場版の特徴です。

マリコにも歴史があり、さまざまな方たちにお世話になったり、刺激を受けたりしてきました。かつて登場してくださったキャラクターとの再会など、マリコの表情や行動にも注目していただきたいと思います。

これまで挑戦したことのないアクションシーンも!

これまで挑戦したことのないアクションシーンも!

―完成した映画はご覧になっていかがでしたか?

沢口靖子
やはりスクリーンで見ていただくことを想定して作られており、ドラマよりもスケール感がありますね。マリコもこれまで挑戦したことのないアクションにも臨んでいますし、私の想像を超えた壮大な作品になっていると思いました。

―ドラマを見たことのない人でも楽しめるように作られていますよね。

沢口靖子
そうなんです。この映画を見て「科捜研の女」に興味を持っていただけたら、ぜひドラマも見ていただきたいですね。そんなふうに見てくださる方の心を引き付ける映画になっていると思いますから。

20年かけて成長した榊マリコは、私の分身のような存在

20年かけて成長した榊マリコは、私の分身のような存在

―沢口さんは34歳の時から榊マリコを演じられていますが、沢口さんにとって榊マリコはどういう存在でしょうか?

沢口靖子
私にとっては分身のような存在ですね。ドラマ「科捜研の女」の撮影は1年に1回、私がマリコのもとに帰る場所という感じです。でも私とマリコは別人ですし、マリコは脚本から生まれて、スタッフやドラマのファンのみなさんに育ててもらった人物です。

ドラマが始まった当初は、マリコのキャラクターよりも事件を科学捜査で解決していくことにスポットを当てていたと思いますが、シリーズを重ねていくうちに、マリコ自身も変化していき、キャラクターが色濃く出来上がっていきました。人を心優しく見つめる女性に成長したと感じます。

また、私自身、このドラマ出演をきっかけに、脚本をよく読み込むようになりました。どの作品でも取り組むときは同じスタンスと熱量で演じていますが、このドラマは科学の進歩と二人三脚で物語が作られているので、前シリーズとの違い、変化、進歩など深く考えながら脚本を読み、演じています。

30代の半ばから榊マリコを演じていますが、そういう作品とキャラクターに出会えて幸せですし、女優として成長させてくれたキャラクターなので、とても感謝しています。


沢口靖子(さわぐち・やすこ)
1965年、大阪府生まれ。第一回東宝シンデレラグランプリに選ばれ、84年、映画「刑事物語3 潮騒の詩」で女優デビュー。同年、映画「ゴジラ」にも出演。エランドール新人賞と日本アカデミー新人俳優賞を受賞。85年、NHK連続テレビ小説「澪つくし」に主演し、全国区の人気女優に。95年には映画「ひめゆりの塔」で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。98年には舞台「蔵」の演技で菊田一夫演劇賞を受賞するなど、映画、ドラマ、舞台と多方面で活躍。主な主演ドラマは「科捜研の女」シリーズの他、「鉄道捜査官」(テレビ朝日・2000年~)「検事・霞夕子」(フジテレビ・2011~14年)「警視庁機動捜査隊216」(TBS・2010~19年)などがある。

 「科捜研の女 -劇場版-」

 「科捜研の女 -劇場版-」
(2021年9月3日より全国ロードショー)
監督:兼﨑涼介
脚本:櫻井武晴
出演:沢口靖子、内藤剛志、若村麻由美、風間トオル、金田明夫、斉藤暁、西田健、渡辺秀、山本ひかる、石井一彰、佐々木蔵之介、佐津川愛美、渡辺いっけい、小野武彦、戸田菜穂、田中健、野村宏伸、山崎一、長田成哉、奥田恵梨華、崎本大海

取材・文=斎藤香 写真=富本真之 編集=鳥居史(ハルメクWEB)
 

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ハルメク365編集部

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