骨まで強くなる!大人女性におすすめのトレーニング

ゆるジャンプダイエットのすごい効果&やり方を伝授!

伊賀瀬 道也(いがせ みちや)
監修者
愛媛大学大学院医学系研究科抗加齢医学(新田ゼラチン)講座教授
伊賀瀬 道也

公開日:2023.06.01

ゆるジャンプダイエットは1日3回、1分間その場でジャンプするだけ!簡単にできるのに筋力アップ・基礎代謝アップ・脂肪燃焼・むくみ解消・ぽっこりお腹や脚の引き締めなど、うれしい効果がたくさん!骨を強くする効果もあるので大人女性におすすめです。

ゆるジャンプダイエットとは?

ゆるジャンプダイエットとは、国立大学教授・医師の伊賀瀬 道也(いがせ・みちや)さんが、自身の体型改善のために考案したダイエット方法のこと。

1日1分×3回、ゆるくジャンプするだけという簡単なダイエット方法を1年間実践したところ、体重が82kgから72kgと-10kgの減量と腹囲-5cmに成功したといいます。

「世界一受けたい授業」「ヒルナンデス」「土曜はナニする!?」などのテレビ番組やさまざまな雑誌、ラジオなどで紹介されて話題になったダイエット方法で、「国立大学教授・医師が考案 自身の肥満体形を克服した 1分 ゆるジャンプ・ダイエット(伊賀瀬道也)」という本も出版されています。

ダイエットにはつらい食事制限やカロリー計算などがつきものですが、ゆるジャンプダイエットはゆるくジャンプするだけで痩せると話題の方法です。

ゆるジャンプダイエットはなぜ痩せるの?

ダイエットで体重を落とすためには、下半身にある大きな筋肉群を使うのがもっとも効果的だといわれています。

下半身には体の約半分の筋肉が集中しており、人の体の中でも最も大きい太ももの筋肉を使うことで、体に蓄積された脂肪や糖を燃焼させます。

ジャンプは下半身の筋肉をまんべんなく動かすことができ、さらに全身も動かすため、効率よくダイエットができるというわけです。

ゆるジャンプダイエットの効果

ゆるジャンプダイエットの効果

ゆるジャンプダイエットには、さまざまなうれしい効果が期待できます。

お腹や脚の引き締め効果

ゆるジャンプダイエットでは、ジャンプすることで太ももにある大腿四頭筋やハムストリングなど大きな筋肉を重点的に鍛えられます。脚の筋肉を鍛えることで、引き締まった脚になる効果が期待できるでしょう。

また、ジャンプをするときにはお腹まわりにも力が入るため、下半身だけでなく腹筋を鍛えられ、ぽっこりお腹の解消にもつながります。

むくみ解消効果

ゆるジャンプダイエットでは、ジャンプすることでふくらはぎの筋肉を伸縮させることができます。ふくらはぎは「第2の心臓」とも呼ばれ、体内の血液の循環において重要な役割を担う部分です。

ふくらはぎを動かすことでポンプ機能がしっかりと働き、重力に逆らって脚から上半身へ血液をスムーズに送り返すことができるようになり、むくみ解消効果が期待できます。

更年期には女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が減少することで体の中の水分バランスが崩れたり、自律神経の乱れなどの影響で血行やリンパの流れが悪化してむくみが起こりやすくなるため、ふくらはぎを鍛えることは、むくみ予防にもつながります。

脂肪燃焼効果

その場で飛び跳ね続けるゆるジャンプダイエットは、酸素を取り入れて行う有酸素運動に分類されるため、続けることで脂肪が燃焼する効果も期待できます。

ゆるジャンプダイエットは下半身の大きな筋肉を重点的に鍛えられるため、基礎代謝(何もしていない安静時に消費されるカロリー)も高められるでしょう。

姿勢の改善効果

ゆるジャンプダイエットでは、体幹の筋肉を鍛えることができます。体のバランスや歪みが整うことで姿勢が改善され、美しい姿勢を目指せるでしょう。

年齢を重ねるとほんの少しの段差などでも転びやすくなりますが、これは体幹の筋肉の衰えも原因の一つ。体幹の衰えは猫背などの悪い姿勢にもつながり、ぽっこりお腹の原因にもなるため、下腹部が気になる人にも、ゆるジャンプダイエットはおすすめです。

肩こり解消効果

体幹の筋肉が鍛えられて体のバランスや歪みが整うと、筋肉を正しく使えるようになり、肩こりや腰痛の解消にもつながります。

ゆるジャンプダイエットは手を上げて行う方法もあるため、このような方法で行えば肩まわりの血流が促進され、さらに肩こり解消効果が期待できるでしょう。

骨を強くする効果

25~50歳の閉経前の女性60人を対象にした研究では、1日10回×2回のジャンプ(ジャンプとジャンプの間で30秒休憩を挟む)を16週間続けたところ、股関節の骨密度が改善したという結果が出ています。

また、2007年の「低回数ジャンプトレーニングが女性中高年齢者の骨密度へ及ぼす影響」でも、週2〜3日の頻度で1日20回のジャンプを1年間継続することは、閉経後中高年女性の骨折頻発部位である、大腿骨近位部の骨密度維持につながる可能性があると示されています。

閉経前後の女性は、女性ホルモン減少の影響によって骨がもろくなる骨粗鬆症(こつそしょうしょう)になりやすく、50代以上の女性の3人に1人が骨粗鬆症になるともいわれています。

ジャンプには骨を強くする効果も期待できるため、ダイエットだけでなく健康維持のためにもおすすめです。

ゆるジャンプダイエットのメリット

ゆるジャンプダイエットのメリット

ここでは、ゆるジャンプダイエットのメリットをご紹介します。

1日1分を3回、ジャンプするだけで簡単!

ゆるジャンプダイエットは、とてもシンプル。1分間のジャンプを1日3回行うだけなので、難しいダイエットは面倒で続かないという人にもおすすめできます。

最初から1分間跳び続けられない場合は、数回から始めて少しずつ体を慣らしていき、1分間跳び続けることを目標にするといいでしょう。

なお、跳ぶ回数にはこだわらなくてOK。呼吸を整えながら無理なく自分のペースで跳ぶのを朝・昼・晩に行うのを習慣にすると、ダイエット後のリバウンドも防げるでしょう。

運動が苦手な人でも続けやすい

「ダイエットのためにランニングを始めよう!」「筋肉を増やすために筋トレを習慣にしよう!」と思っても、運動がなかなか続けられず挫折してしまうことも多いものです。そんな忙しい50代女性にこそ、ゆるジャンプダイエットはおすすめです。

その場でゆるくジャンプするだけなので、運動をする時間がない人はもちろん、運動が苦手な人でも無理なく続けられます。

道具が一切必要なく手軽に始められる

ゆるジャンプダイエットは、靴やマットなど道具や器具を用意する必要がないことも魅力です。

マンションなど下の階への騒音が気になる場合は、滑り止め対策をした上でマットなどを敷いて行うと音を軽減できます。

ジャンプするダイエットは他にも、トランポリンダイエット縄跳びダイエットがありますが、「このダイエット方法が自分に合っているかわからない」という場合は、まずは、道具不要で気軽にスタートできる、ゆるジャンプダイエットから始めてみるといいでしょう。

ストレス解消効果を得たいなら、楽しくリズミカルにジャンプできるトランポリンダイエットもおすすめです。好きな音楽を掛けて自分が気持ちいいと思えるリズムで飛び跳ねると、ストレス解消につながります。

今は丈夫でコンパクトで、静音設計がされた家用のトランポリンやトランポリンクッションなど、さまざまな種類があるので、マンションで騒音が気になるという人にもおすすめです。

ゆるジャンプダイエットのやり方

ゆるジャンプダイエットのやり方

ここでは、「基本型」と「フィギュアジャンプ」の2種類のゆるジャンプダイエットについてご紹介します。まずは基本型から始めて、慣れてきたらフィギュアジャンプにも挑戦してみるといいでしょう。

ゆるジャンプダイエットは簡単にできますが、ケガ防止のためにも運動を始める前にはしっかり準備運動をしておくことが大切です。バランスを崩してふらついたときに掴まれるように、壁の近くでジャンプするといいでしょう。

【基本型】ゆるジャンプダイエットのやり方

まずは、その場で軽くジャンプするだけの基本型のやり方です。

最初は、かかとが床から少し離れるくらいのゆるいジャンプでOK。高くジャンプする方が効果的なので、慣れてきたら高さを意識してジャンプするといいでしょう。

  1. ジャンプする前に、手首と足首を両方の方向に20回ほどゆっくり回し、10回程度屈伸して準備運動で体をほぐす
  2. 両手両足の力を抜き、背筋を真っ直ぐ伸ばして立つ
  3. そのままの姿勢で真上にジャンプし、軽く膝を曲げて飛んだ場所に着地する

【フィギュアジャンプ】ゆるジャンプダイエットのやり方

フィギュアジャンプは、両手を上げて交差させながらジャンプするやり方です。

肩甲骨まわりにある「褐色脂肪細胞」を刺激できるため、よりダイエット効果を高められます。褐色脂肪細胞とは体の中でも限られた場所にしかない脂肪細胞で、肥満の原因となる白色脂肪細胞を燃焼させて熱を作り出す働きがあります。

  1. ジャンプする前に、手首と足首を両方の方向に20回ほどゆっくり回し、10回程度屈伸して準備運動で体をほぐす
  2. 両手を頭の上でクロスさせて真っ直ぐ立つ
  3. そのままの姿勢で真上にジャンプし、軽く膝を曲げて飛んだ場所に着地する

ゆるジャンプダイエットのポイント

ゆるジャンプダイエットのポイント

ここからは、ゆるジャンプダイエットを行うときのポイントをご紹介します。

ある程度の期間継続する

ゆるジャンプダイエットは、簡単な分、効果を出すためにはある程度継続して行う必要があり、すぐに劇的に痩せるわけではありません。朝・昼・晩で行うのが難しい場合は、朝1回で夜2回など調整すると、続けやすくなります。

おすすめのタイミングは、朝起きたときや食後1時間以内ですが、血圧に問題のある人は朝起きてすぐや食後すぐは避けるようにしましょう。

高く跳ぶよりも真っ直ぐ跳ぶことを意識する

ゆるジャンプダイエットでは、高く跳ぶことよりも真っ直ぐ跳ぶことが大切です。跳んだ位置と着地する位置がブレる場合、体幹が緩んでいる可能性があります。

背筋を伸ばし、腹筋を意識して真上に跳び、その場に着地することを心掛けるといいでしょう。

バストが気になる場合は両腕でガードする

ジャンプのときにバストが上下に激しく揺れると、クーパー靭帯に負担がかかり、伸びてしまう原因になります。バストの揺れが気になる場合は、自分で自分を抱きしめるようにクロスさせた両腕でガードしてジャンプしましょう。

ゆるジャンプダイエットの注意点

ゆるジャンプダイエットは誰でも簡単にできる運動ですが、膝や腰、股関節など関節を痛めている人や骨粗鬆症の人は悪化の可能性があるため、医師に相談してから行いましょう。

体にかかる負荷が心配な人は、負荷を分散させるサポート力のあるスパッツなどを履いて運動を行うのもおすすめです。

ゆるジャンプダイエットで手軽に減量!

ゆるジャンプダイエットは、1分間のジャンプを1日3回行うだけなので、誰でも簡単にできることが魅力。道具を用意する必要がなく、場所も取らないので、今日からでもすぐに始められます。

ジャンプには骨を強くする効果も期待できるため、大人女性におすすめのダイエット方法です。

※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。

監修者プロフィール:伊賀瀬道也さん

愛媛大学大学院医学系研究科抗加齢医学(新田ゼラチン)講座教授
愛媛大学医学部附属病院 抗加齢・予防医療センター長(兼任)


いがせ・みちや 1991年愛媛大学医学部卒業、循環器専門医、老年病専門医として心血管病の発症・再発予防に関する研究を行う。2006 年から愛媛大学附属病院に新設された抗加齢・予防医療センターでは「健康寿命の延伸」 を目的とした人間ドック「抗加齢ドック」を行っている。愛媛大学大学院医学系研究科 脳神経内科・老年医学講座 所属。

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