できる前&深くしないシワケアが重要!美容医療も紹介

目尻のシワを消す!できる原因&改善・予防ケア7つ!

川村郁美
監修者
とみ皮膚科クリニック
川村郁美

公開日:2023.03.30

笑ったときなど表情が変わるときに気になる「目尻のシワ」は、老け見えや疲れた印象になってしまうことも。できる原因やシワ改善・予防対策を詳しく解説します。シワは深くしないためのケアが大切。早めの対策がカギです!

目尻のシワの原因

目尻のシワの原因

目尻のシワは「カラスの足跡」とも呼ばれるシワで、悩んでいる人も多いといわれています。

目尻にシワがあると、メイクをしたときにシワ部分のくぼみにファンデーションがたまってしまい、色ムラができて余計にシワが目立ちやすくなってしまうことに。

ここからは、目尻のシワの原因について解説します。

表情の癖

目尻のシワは、乾燥によって起こるちりめんジワとは異なり、笑ったときの表情ジワが癖となって定着することで起こります。

目の周囲の眼輪筋や顔の表情を作る眼輪筋の収縮によって目尻のシワができても、一時的なものであれば時間の経過によって消えていきます。しかし、加齢とともに肌内部の水分量が低下したり、コラーゲンやエラスチンが減少することで表情ジワが戻らなくなると、肌にシワが定着してしまいます。

加齢

年齢とともに、肌の弾力を支えるコラーゲンやエラスチン、保湿成分のヒアルロン酸は減っていきます。すると肌にハリがなくなり、シワやたるみ、ほうれい線が目立ち始めます。

加齢は避けられないものであり、加齢が原因のシワを防ぐことはできませんが、他の原因に対して対策することで、シワを増やさないためのケアをすることは可能です。

目の使い過ぎ

パソコンやスマホの使い過ぎで目が疲れると、目の周りの血流が悪化します。すると、肌に必要な栄養や水分がしっかり行き届かなくなり、肌の状態が悪くなってシワにつながります。

スマートフォンを見る時間が長い人や、デスクワークでパソコン画面を見ることが長い人は、目尻のシワのリスクが高まるため、注意が必要です。目の負担によって目尻にシワができやすくなるため、定期的な休憩を取るようにしましょう。

肌の乾燥

肌が乾燥するとバリア機能が弱まり、しわの原因になります。バリア機能の低下はターンオーバーの乱れを招き、古くなった細胞と新しく生まれた細胞が正常なサイクルで入れ替わらなくなってしまいます。

そしてターンオーバーの乱れが肌トラブルにつながり、肌の状態が不安定になると肌の保水力も低下し、さらに乾燥を加速させてしまうことに。

肌が乾燥すると肌のハリが失われ、細かな乾燥小ジワ、ちりめんジワができやすくなります。これらのジワは適切なケアをすれば改善が期待できますが、放置すると深いシワになってしまう可能性もあるため注意が必要です。

目をこすり過ぎている

洗顔やスキンケアのときに強過ぎる成分のものを使ったり、目元をゴシゴシこすることも、シワやシミなど肌トラブルにつながります。

花粉症シーズンなどで目がかゆいときも、なるべく目をこすらないようにすることが大切です。

紫外線の影響

紫外線は肌の乾燥を引き起こす原因となり、また、肌の弾力を保つコラーゲンやエラスチンにもダメージを与えてしまいます。

紫外線を浴び過ぎると肌のバリア機能が低下し、肌が乾燥してしわが目立つようになったり、シワが増える、深いシワになるなどさまざま悪影響があります。

目尻のシワ改善・予防対策ケア7つ

目尻のシワ改善・予防対策ケア7つ

ここからは、目尻のシワ改善や予防のためのケア方法をご紹介します。

丁寧な目元の保湿ケア

シワ対策には、シワ改善効果が期待できるアイクリームなどを使った丁寧な目元の保湿ケアが効果的です。

スキンケアのための基礎化粧品にはさまざまなものがありますが、シワ改善のためには「シワを改善する」とパッケージに書かれている商品(医薬部外品)を選ぶのがポイント。これらの商品は、シワ改善効果が認められるための条件をクリアしているためです。

日本で厚生労働省からシワの改善効果が認められている成分は、現時点では「ニールワン」「純粋レチノール」「ナイアシンアミド」の3つのみ。

浅いシワ〜やや深めのシワが気になる人は「純粋レチノール」、やや深めのシワやたるみが気になる人は「ニールワン」、シワの他にも肌荒れや美白ケアをしたい人は「ナイアシンアミド」が配合されたシワ改善化粧品がおすすめです。

薄めメイクでシワを自然にカバー

目尻のシワが気になるからといってファンデーションを厚塗りしてしまうと、シワのくぼみにファンデーションが落ち込んで、逆に悪目立ちしてしまうことに。

ファンデーションを塗るときは、シワの目立つ目元部分などは薄めにするのが老け見え防止のコツです。手を使った簡単なファンデーションの塗り方で、薄塗りすると、若々しく健康的な肌が作れますよ。

目元の血行を良くする

目の周りの血流が滞ると、目尻にシワができやすくなります。ホットタオル(蒸しタオル)で目元を温めて、血流を改善するのがおすすめです。

水に濡らしてしぼったタオルを500~600Wの電子レンジで30~60秒ほどチンするだけで、簡単にホットタオルが作れます。

ちょうどいい温度になってからホットタオルを目元に乗せ、そのまま2〜3分置きましょう。目元の血行がよくなると、目がすっきりします。

熱過ぎるとやけどしてしまうため、温め過ぎた場合はタオルを手で叩いて熱を逃がしてから目元に乗せるようにしましょう。デスクワークの後など、目を酷使したときはホットタオルで血行ケアをすることで、目尻のシワを予防する効果が期待できます。

眼輪筋マッサージ

目尻にできる深いシワは、眼輪筋が固くなっていることも影響しています。

眼輪筋はスマートフォンやパソコンの長時間使用によって硬く縮みがち。すると、まぶたの皮膚にたるみが起きてシワになってしまいます。以下の眼輪筋マッサージで、眼輪筋をほぐすといいでしょう。

  1. 握りこぶしを作って、人差し指だけカギ形にする
  2. 目尻のシワ部分に、人差し指の第一関節と第二関節の間の平らな面を当てる
  3. 眼輪筋に対して垂直に圧力を掛けて、そのままの状態でまぶたを10回閉じたり開いたりする
  4. ここまでの流れを左右の目でどちらも行う

目元の皮膚は薄くてデリケート。強い力でマッサージをすると逆にシワを増やしてしまいかねないため、優しい力で行うことが大切です。

頭皮マッサージ

顔がたるむと、目尻など目のまわりのシワにつながります。顔の上半分の悩みに対処するなら、頭皮マッサージも効果的です。

まずは首から鎖骨にかけてのコリをほぐし、その後で顔側面のツボのマッサージによって頭皮を引き上げることで、シワの原因になるたるみがすっきりしますよ。

徹底的な紫外線対策

紫外線は目尻のシワだけでなく、たるみやくすみ、シミなど肌にダメージを与える大きな原因です。顔や首、デコルテ、腕、脚など露出する部分は日焼け止めなどを使って、しっかりUVケアを徹底することが美肌のために大切です。

日焼け止めの他にも、UVカット効果のある化粧下地やファンデーションなどもあるので、これらを組み合わせて活用するとさらに効果的な紫外線対策ができるでしょう。

日焼け止めのテクスチャーが苦手な人は、美容成分が豊富なものを選ぶと、なめらかで伸ばしやすいのでおすすめです。

紫外線は夏だけでなく年中降り注いでいるため、季節に関係なく、朝起きたら紫外線ケアを行うのを日課にするといいでしょう。

美容医療の施術

美容医療では、さまざまなシワ取りの施術があります。シワの種類や気になる部位によっても適したシワ取りの施術は変わるため、自分に合った施術を選ぶ必要があります。

なお、目尻のシワだけでなく他の悩みもある場合は、いくつかの施術を組み合わせて治療することも可能です。

現在はメスで皮膚を切らず、医療機器や注射を使ってできる施術が増えており、美容医療を受けてみたいと考える大人女性も増えています。美容医療の施術を受けるときは、適切な病院やクリニックの医師としっかり話し合いじっくり検討することが大切です。

ボトックス注射

ボトックス注射(ボツリヌストキシン注入)は、表情ジワに効果的な注射です。ボツリヌストキシンには筋肉の収縮を弱くする効果があり、注入することでシワを作り出している筋肉の働きを抑え、笑うとできる表情ジワや小ジワなどを改善します。

使用する製剤の種類によりますが、持続期間は4か月ほどが目安です。時間の経過によって効果が薄れていきます。

ヒアルロン酸注射

目尻のシワは表情を変えたときにできるシワであるため、治療にはボトックス注射が使われることが多いです。しかし、表情の変化が気になる場合は、ヒアルロン酸を使うこともできます。

シワ部分にヒアルロン酸を注入して埋めることで、シワを改善します。ヒアルロン酸は人間の体内にも存在する成分で、少しずつ吸収されていきます。ヒアルロン酸製剤の種類によっても持続期間は変わりますが、半年〜1年ほどが持続期間の目安です。

最近では、しわを埋めるヒアルロン酸ではなく、形を作らないヒアルロン酸とアミノ酸が混合されているスネコス注射などもあります。打つことで、時間をかけて真皮のコラーゲン、エラスチンを増やします。

水光注射はヒアルロン酸を器械で均等にスタンプを打つように注射していきます。肌をみずみずしくして小ジワを改善していきます。

これはNG!目元ケアで注意したいポイント

これはNG!目元ケアで注意したいポイント

目尻や目の下など、目元の皮膚は顔の皮膚の中でも薄くて繊細な部分です。間違った方法でケアをすると、肌悩みを改善するどころか逆効果になってしまう可能性も。

以下は、目元のケアで注意したいポイントです。

  • 落ちにくいアイメイクをゴシゴシこすらないようにする
  • スキンケア時の摩擦に注意する
  • ストレスをため過ぎないようにする

目元用のメイク用品は、汗や涙などで崩れないようにウォータープルーフのものも多いです。落ちにくいアイメイクを取るためにゴシゴシ目元をこするとダメージを与えてしまうため、しっかり濃いメイクをした日はアイメイク専用リムーバーなどを使いましょう。スキンケア時もなるべく摩擦が生じないようにすることが大切です。

また、ストレスも目尻のシワの原因です。ストレスをためやすい人は、ストレスを感じにくい人よりも老化が早まるといわれています。ストレスを完全に避けることは難しいものの、栄養のバランスの取れた食事、質の高い睡眠適度なストレス発散でストレス対策をしましょう。

目尻のシワは早めの対策がカギ!

目尻のシワは主に、表情が動いたときにできる表情ジワが定着することでできます。乾燥、紫外線ダメージ、目の酷使などは目尻のシワにつながるため、ダメージを与えないように注意しましょう。

目尻のシワは、最初は細かなものでも放置すると悪化して深いシワに進行することもあるため、早めにケアを始めるのがおすすめです。

※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。

監修者プロフィール:川村郁美さん

川村郁美さん

専業主婦から一念発起、アトピーに悩む長男をきっかけに、医師になることを志す。子育てと両立しながら医学部生・研修医時代を乗り越え、念願の皮膚科医に。現在は、病気から美容まで皮膚のお悩みにお応えでき、地元の皆様に愛され頼られるクリニックを目指して、静岡県富士市にてとみ皮膚科クリニックを運営。保険皮膚科と美容皮膚科の両方を大事にしながら、患者と日々向き合っている。

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