間々田佳子のコアフェイストレーニング1「目ヂカラアップ」
2024.12.162023年09月27日
簡単ケアで目元ぱっちり&スッキリ若々しい目元に
眼輪筋を鍛えるトレーニング&マッサージで目元ケア!
目のまわりをぐるっと囲むように伸びる「眼輪筋」は、目の下のたるみ・クマ・シワに大きく関わっている筋肉。加齢&使わないと衰えていく筋肉のため、眼輪筋トレーニングで適度に鍛えるのがおすすめです。疲れた目元をケアするマッサージも紹介!
眼輪筋とは
眼輪筋とは、目のまわりをぐるりと囲むように伸びている筋肉のことです。まぶたを開け閉めしたり、涙嚢(るいのう。鼻のつけ根にある)を刺激して、涙を集めたりする働きがあります。
眼輪筋は「瞼板前部」「隔膜前部」「眼窩部」という3つの部位に分かれており、無意識の瞬きではほとんど「眼窩部」は動かず、「瞼板前部」「隔膜前部」のみが動きます。
眼輪筋は「たるみ」「くぼみ」「シワ」といった目元の悩みの原因になる重要な筋肉です。現代人は毎日スマートフォンやパソコンを長時間見続けることで、眼輪筋を酷使しています。
- 目の下のたるみ
- 目の下のクマ
- 目尻が下がっている
- 目尻のシワ
- まぶたが重たく見える
- 目元にハリがない
上記のような目元の悩みは、眼輪筋が衰えてきているサインかもしれません。
眼輪筋が衰えると、重力で下がってくる眼窩脂肪(眼球が収納されている部位にある脂肪)の重さを支えきれなくなり、ダムが決壊するように眼窩脂肪が前に押し出され、目の下のふくらみ(目袋)となって出てきます。
眼輪筋が衰える原因
ここでは、眼輪筋が衰える主な原因をご紹介します。
加齢に伴う筋力低下
ポーラ化成工業株式会社が公表した眼輪筋についての研究結果によれば、眼輪筋の筋力は年齢を重ねるごとに低下していくということがわかっています。
また、まばたきの回数が少ない、無表情の状態が続くなど、眼輪筋をしっかり使わないことも筋力低下の原因です。
眼輪筋は目元の印象だけでなく、ドライアイといった目の不調にも関係していると考えられています。眼輪筋は目を閉じるために必要な筋肉のため、衰えると完全に目を閉じることができなくなり、数ミリ程度開いた状態になります。また涙を押し出すポンプとしての役割もあるため、涙が適切に出なくなり、ドライアイになりやすくなります。
筋肉の緊張によるこわばり
スマートフォンやパソコンを長時間見るなど、同じところを集中して見続けると、眼輪筋のこわばりにつながります。
眼輪筋がこわばるというのは、筋肉の緊張が続き血行不良が起こった状態です。筋肉は動くことで血液を循環させていますが、じっと静止状態が続くと血流が悪くなり、くすみやクマといったトラブルにつながることも。適度な休憩を取り目を休めることで弛緩させたり、ぱちぱちと意識して動かすことが大切です。
眼輪筋を鍛えるコアフェイストレーニング
「コアフェイストレーニング(表情筋トレーニング・フェイスヨガ)」は、表情筋研究家・間々田佳子さんのオリジナルメソッドです。
表情筋にアプローチして血行やリンパの流れをよくし、目の下のたるみ、ほうれい線などの悩みを改善につなげます。
コアフェイストレーニングは、正しい姿勢を維持しながら行うことが大切です。以下で、コアフェイストレーニング時の姿勢の保ち方をチェックしておきましょう。
- しっかりと骨盤を立てていすに腰掛ける
- 骨盤を左右に揺らしながら深い呼吸をして、顔や体、心の緊張をほぐしてリラックスする
- 頭・顔・体にまっすぐ1本の軸が通っているようなイメージで姿勢をキープする
悪い姿勢で行うと使う表情筋にばらつきが出てしまうため、必ず正しい姿勢を心掛けましょう。ここからは、眼輪筋に効くコアフェイストレーニングをご紹介します。
眉ロック
「眉ロック」は、眼輪筋の他にも、まぶたを持ち上げる「上眼瞼挙筋(じょうがんけんきょきん)」、眉を寄せるときに働く「皺眉筋(しゅうびきん)」、「眉毛下制筋(びもうかせいきん)」、「鼻根筋(びこんきん)」、「前頭筋(ぜんとうきん)」などさまざまな表情筋をコントロールできるようになる表情筋トレーニングです。
眼輪筋や上眼瞼挙筋が衰えると、目をぱっちりと開くために、おでこにある前頭筋を使う癖がつくことがあります。この癖があると、おでこにシワが寄り、やがてシワが深く刻みこまれてしまうことに。
「眉ロック」は、表情筋の使い方の癖で、おでこや眉毛にシワができる人におすすめです。毎日コツコツ練習して、おでこにシワを作ることなく目をしっかり開けられるようにしましょう。
- 眉に指を当てて揺らし、無駄な力を抜いて眉と額まわりの緊張をほぐす
- まぶたの力を使い、目を大きく見開く。このとき、額の筋肉は使わないように注意する。おでこにシワができてしまう場合は、手で押さえてシワを伸ばすようにする
- 目を大きく見開いたまま5秒キープ
- 目をぎゅっと閉じる
- 眉間にシワが寄らないように気をつけながら、目を細めて5秒キープ
- また目をぎゅっと閉じ、リラックスする
- 目を大きく見開いてから目を細める動きを、3~5回ほど繰り返す
ピクトレ
「ピクトレ」は、目の下のたるみ、シワ、クマなどの解消におすすめのトレーニングです。
目の下の筋肉を使っていないと、衰えてシワやたるみの原因になります。普段使っていない下のまぶたをしっかり動かして鍛えることで、目元の悩みの解消につなげましょう。
眉毛が上がったり、額が動いたりしないように注意しながら行うのがポイントです。
- 下まぶたに軽く指を当てる。目線は少しだけ上を見る
- 下まぶたをゆっくりと上下に動かす。このとき、下まぶたがしっかり動いているかどうかを指で確認しながらゆっくり丁寧に行う
目の下ぴくぴく体操
「目の下ぴくぴく体操」も、目の下のたるみやクマの改善に効果的な表情筋トレーニングです。
目の下のたるみやクマなどのトラブルは、目まわりの筋肉の衰えや血行不良が原因。目の下の筋肉を意識的に動かし、血流を動かすことで目元のトラブル解消につながります。
最初はなかなか下まぶたが動かないかもしれませんが、何度も繰り返すうちに少しずつ下まぶたが動くようになっていきます。
- 目尻の下あたりを指で軽く押さえる
- まばたきをするように下から上へ持ち上げて、下ろす
- 10回繰り返したら目をぎゅっとつぶって、リラックスする
- 鏡を見ながら、10回を1セットとして2〜3セット行う
まぶたストレッチ
「まぶたストレッチ」は眼輪筋を使う表情筋トレーニングで、まぶたのたるみやむくみが気になる人、目のくぼみが気になる人におすすめです。目元の血行が促されます。
- 手を目の横に当て、「ヒラメ顔」を作るようなイメージで少し横に引っ張る
- 遠くを見ながら目を細めて、10秒キープ。このとき、上まぶたと下まぶたがしっかり緊張していることを感じながら行うのがポイント
- 手を離して目をぎゅっと閉じ、その後力を抜いてリラックスする
眼輪筋を鍛えるエクササイズ・マッサージ
ここからは、眼輪筋を鍛えるエクササイズやマッサージをご紹介します。
ギュッパー体操
「ギュッパー体操」は、眼輪筋を刺激することでたるみを解消し、すっきりした目元に導くマッサージです。目元にたるみやむくみがあり、ぼやけていると、老け見えにつながることがあります。
目の下のたるみとまぶたの重なりが気になる人におすすめのエクササイズです。
目をしっかり閉じることで、眼輪筋が収縮します。口角も上げているため頬の筋肉が刺激され、リフトアップ効果が期待できるでしょう。
- 軽く微笑む程度に口角を上げる
- 力を入れて思いっきり目を「ギュッ」と閉じ、5秒キープ。
- 力を抜いて「パッ」と目を開ける
- ここまでの眼輪筋を引き締める動作とゆるめる動作を10回ほど繰り返す
眼輪筋の凝りをほぐすマッサージ
眼輪筋は目尻のシワ(笑いジワ)にも関係しています。笑っていないときも目尻のシワが気になる人は、普段から眼輪筋の過剰な収縮が起こっているうえに、皮膚のハリが失われている可能性があります。
目元のシワが気になるときは、眼輪筋の凝りをほぐすマッサージがおすすめです。優しくマッサージすることで、眼輪筋の過剰な収縮をリセットし、緩めることができます。をほぐせます。ただし、目元の皮膚は非常に薄いので触るときは軽い力で、引っ張り過ぎてはいけません。
- 人差し指の第二関節を右目の目尻のシワ部分に当て、外側へ軽く引っ張る
- 目のまわりの骨を押さえるようにして、強過ぎない力で押して圧力をかける
- そのまま目の開け閉めを15回繰り返す。このとき、眼輪筋がピクピク動くのを実感しながら行うのがポイント
- 左目も同じようにして行う
眼輪筋を鍛えるときのポイント・注意点
ここからは、眼輪筋を鍛えるときのポイント・注意点をご紹介します。
眼輪筋の鍛え過ぎは避ける
眼輪筋トレーニングをやり過ぎると、目の周囲への刺激によって、シミやくすみ、たるみが悪化してしまう可能性があります。
眼輪筋トレーニングを行うときは正しい方法で行い、推奨されている回数を守って1日に何回もやり過ぎないことが大切です。1日に過度なトレーニングをするのではなく、毎日コツコツ継続していきましょう。
こすらないように注意する
眼輪筋を鍛えるトレーニングやエクササイズ、マッサージを行うときは、優しい力で行い目元をこすらないようにすることが大切です。目元の皮膚は非常に薄く、引っ張ったり、ゴシゴシこすったりすると、眼瞼下垂や皮膚のたるみや色素沈着につながります。
アイメイクを落とすときも同様で、ウォータプルーフのマスカラやアイラインなど落ちにくいメイクアイテムを使ったときは目元専用のクレンジングを使い、こすらないように優しく落としましょう。
アイクリームなどを使って目元のケアをする
目元のたるみやシワが気になる場合は、アイクリームなどを使った目元の保湿ケアも合わせて行いましょう。目元が乾燥するとシワやたるみにつながるため、眼輪筋トレーニングの効果をしっかり発揮するためにも丁寧なケアが大切です。
年齢が気になる目元には、エイジングケア成分が配合されたアイクリームを使うのがおすすめ。シワ、ハリ・弾力、美白など自分が気になる悩みに合わせて、有効成分が配合されたものを使うといいでしょう。
食生活・生活習慣に注意する
老け見えの原因になる「目の下のたるみ」は食生活や普段の生活習慣も影響しています。以下のようなNG習慣には注意が必要です。とくに目元はむくみがちな場所です。むくんで、引いて、を繰り返すとたるみやすくなります。
- 冷たい食べ物・白砂糖の取り過ぎ
- 塩分の取り過ぎ
- アルコールの飲み過ぎ
- スマートフォンやパソコンの使用などで長時間、下を見続ける
- 睡眠不足
- スキンケアを怠る
- 喫煙
- 冷え
- 間違った自己流マッサージ
これらのNG習慣は目の下のたるみを引き起こし、悪化させる要因になります。眼輪筋のトレーニングに合わせて、これらのNG習慣を改善するといいでしょう。
眼輪筋をケアして若々しい目元に!
眼輪筋は、目のまわりをぐるっと囲んでいる筋肉で、衰えるとたるみやくぼみ、シワなどさまざまな目元のトラブルにつながります。
眼輪筋は使わないと衰えていき、加齢の影響で筋力低下が起こる部分です。眼輪筋トレーニングやアイクリームなどを使って、目元のケアを行ってみてはいかがでしょうか。
※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。
監修者プロフィール:逗子メディスタイルクリニック院長 徳永理恵さん
国立東京医科歯科大学医学部を卒業後、同大学形成外科所属。横須賀市立市民病院では美容レーザー外来の立ち上げを行う。都内美容皮膚科勤務を経て、『医療の力でQOLを上げる』をコンセプトに、2010年逗子メディスタイルクリニックを歯科医の夫と開院。3人男子の育児にも奮闘中。所属学会:日本形成外科学会、日本美容皮膚科学会
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