女性はダイエットでどこから痩せる?部分痩せできる?

痩せる順番・部位を解説!男女の違い&痩せ始めサイン

藤澤素子
監修者
脳卒中リハビリセンターMOMOKA
藤澤素子

公開日:2023.09.21

更新日:2024.07.15

ダイエットで痩せる順番や痩せやすい部位、痩せ始めのサイン、部分痩せについて詳しく解説!体脂肪には皮下脂肪と内臓脂肪があり、それぞれ落ち方が異なります。また、男女や骨格タイプによって感じ方が異なる場合も。詳しく知って健康的にダイエット!

ダイエットでは皮下脂肪が多い場所は痩せにくい

ダイエットでは皮下脂肪が多い場所は痩せにくい

ダイエットをしている人の中には、「気になる部分だけ痩せたい」「下腹部だけ部分痩せしたい」という人も多いでしょう。

ダイエットをしても思うように痩せないと不安になったりモチベーションが下がったりしてしまうかもしれませんが、ダイエットで痩せる順番はある程度決まっており、「皮下脂肪が多い場所は痩せづらい」といわれています。

これには、人間の体につく体脂肪の種類の違いが影響しているといいます。

脂肪の種類の違いが痩せ方に影響する

人間の体につく体脂肪には「内臓脂肪」と「皮下脂肪」の2種類があります。

  • 【内臓脂肪】
    胃や腸など内臓のまわりにつく脂肪で、お腹まわりに蓄積することが特徴。内臓脂肪がつき過ぎると、お腹がぽっこりと出る太り方をする。内臓脂肪は蓄積しやすいものの、落としやすい脂肪
  • 【皮下脂肪】
    皮膚の下につく脂肪で、二の腕やお腹まわり、太ももの裏など普段あまり動かさない部位につくことが特徴。皮下脂肪は内臓脂肪に比べるとつきにくいものの、一度ついたらなかなか落とすのが難しい脂肪

内臓脂肪はつきやすいものの、体のエネルギーが不足したときには素早くエネルギーとして使われるため、落としやすいことが特徴です。内臓脂肪は、女性よりも男性のようがつきやすい傾向にあります。

皮下脂肪には、体温維持、飢餓に備えた脂肪の蓄積、衝撃から体や内臓を保護するといった役割があります。そのため、皮下脂肪は一度ついてしまうと、すぐに落とすのが難しいことが特徴です。

このようなメカニズムから、「皮下脂肪の多い場所は痩せにくい」と感じるでしょう。

痩せる順番・痩せやすい部位

以下は、定説とされている痩せる順番です。

  1. 手首や足首
  2. ふくらはぎ
  3. 肩まわり・デコルテ
  4. 二の腕
  5. 太もも
  6. お腹・背中
  7. お尻

「手首・足首」、「ふくらはぎ」は、むくみの出やすい部位です。ダイエットによってむくみが改善することで、痩せた・細くなったと感じやすいでしょう。

「肩まわり・デコルテ」、「二の腕」はどちらもあまり動かさないためお肉が気になる部位ですが、運動して筋肉がつけば痩せやすい場所です。

太ももなど下半身が痩せにくいのは、女性の場合、授乳期の蓄えとして皮下脂肪が下半身に多くつきやすいため。

特に「お尻」は普段あまり使わないため筋肉が衰えやすく、さらに皮下脂肪がつきやすい部位であるため、ダイエットの効果を実感するまでには時間がかかることもあるでしょう。

痩せる順番の感じ方に個人差がある理由

痩せる順番の感じ方に個人差がある理由

痩せる順番の感じ方には個人差もあります。ここでは、痩せる順番の感じ方に個人差がある理由について解説します。

男女の違い

痩せる順番は、男女でも感じ方が違うといわれています。

女性の場合、「なかなかお腹まわりのお肉が落ちない」「ウエストをすっきりさせたいのに先に他の場所が痩せる」と感じる人が多い傾向にあります。一方、男性の場合は「お腹から痩せていく」という人が多いです。

これは、「男女の太り方の違い」によるものだと考えられるでしょう。

ホルモンバランスの違いによって、男性は「内臓脂肪型肥満」、女性は「皮下脂肪肥満」になりやすく、肥満の男性の90%以上が内臓型肥満といわれています。

内臓脂肪は「お腹まわり(内臓まわり)につく」「皮下脂肪よりも落ちやすい」ことが特徴です。

内臓脂肪によってぽっこり出たお腹は目立つものの、皮下脂肪に比べて落ちやすいため、男性の場合は、お腹やウエストから痩せたことを実感しやすいでしょう。

骨格タイプによる違い

同じ女性同士でも、人によって痩せる順番や痩せ方に体感の差が見られることがあります。

これは、「痩せた」という見た目のスタイルの変化は、脂肪の量だけでなく骨格や筋肉量も影響するためだと考えられます。

主にファッションの分野で注目される「骨格診断」が、わかりやすい分類です。

骨格タイプは「骨格ストレート」「骨格ウェーブ」「骨格ナチュラル」の3つがあり、それぞれ体つきの特徴、脂肪のつきやすい部位、太り方などに違いがあります。

ここからは、それぞれの骨格タイプの特徴を見ていきましょう。

骨格ストレートタイプの特徴&痩せ方・太り方

骨格ストレートタイプは、メリハリのある体つきが特徴です。全体的にしっかりした体系で、特に上半身は厚みが出やすい傾向にあります。

太ると二の腕やお腹まわり、太ももに脂肪がつき「りんご」のように太ることが多いタイプです。筋肉がつきやすく、痩せても華奢になりにくいといわれています。

骨格ウェーブタイプの特徴&痩せ方・太り方

骨格ウェーブタイプは、上半身が華奢な印象で、下半身に重心が来る体型です。太ると下腹部やお尻、太ももなどにお腹がついて「洋梨」のように太ります。

体重を減らすことばかりを意識してダイエットすると上半身と下半身のバランスが悪くなってしまうことがあるため、上半身の筋トレを取り入れるなどして、全体のバランスを取るといいでしょう。

骨格ナチュラルタイプの特徴&痩せ方・太り方

骨格ナチュラルタイプは、中性的な体つきが特徴の骨格タイプです。太りづらい人が多いといわれています。

太ったときは全身にまんべんなく脂肪がつき、体が大きく見える傾向にあるでしょう。骨格ナチュラルタイプの人は痩せやすいといわれています。

痩せ始めの5つのサイン

痩せ始めの5つのサイン

個人差はあるものの、人によっては痩せ始めのサインを感じることもあります。

痩せ始めのサインは感覚的なものですが、ダイエットのために食事内容の改善や運動を行うことで、これらの変化が起こると考えられます。

  • 便秘が解消され・便通がよくなる
  • むくみにくくなる
  • 冷え性が緩和される
  • 睡眠の質が高まる
  • 肌がきれいになる

ここからは、それぞれのサインについて詳しく見ていきましょう。

便秘が解消され・便通がよくなる

ダイエットのために食事内容を見直すことで、腸内環境が整い、これによって便秘が解消され・便通がよくなることがあります。

ダイエット中は野菜や果物、豆や海藻類など食物繊維が豊富な食べ物を食べたり、運動によって腸が刺激されたりするため、便通の改善につながるでしょう。

便秘は、ダイエットをしても痩せない原因の一つです。食事量を極端に減らしたり、水分をあまり取らなかったりすると便秘につながることがあるため、ダイエット中は腸内環境を整え、便秘が起こらないようにするといいでしょう。

むくみにくくなる

食事内容が改善されることに加え、ダイエットによって脂肪が減少すると、血液やリンパ液の流れが良くなり、むくみにくくなります。

人によってはむくみによって体重増加することもあり、体重が減るだけでなく体が軽くなったり、顔や体がすっきり見えたりすることもあるでしょう。

冷え性が緩和される

ダイエットのために有酸素運動や筋トレを取り入れると、筋肉量が増加します。

筋肉量は基礎代謝量に関係しており、筋肉が多くなるほど筋肉の消費するエネルギー量が増え、脂肪が燃焼して、体温が高くなります。

また、運動をすると血液の循環がよくなり、代謝も活発化します。これによって、冷え性の緩和効果を感じることがあるでしょう。

睡眠の質が高まる

太っていると、寝返りを打つときにも体に負荷がかかります。痩せるとこの負荷が軽減され、睡眠の質が高まる効果が期待できます。

また、肥満は睡眠障害にも関わっています。肥満は睡眠時無呼吸症候群を引き起こすことがあり、睡眠の質を低下させる原因です。

肌がきれいになる

ダイエットをして基礎代謝量が高くなると、血行が促進されて体のすみずみまでしっかりと栄養や酸素が行き渡るようになります。

これによって、ターンオーバーが整い肌がきれいになる、健やかな髪や爪の維持につながるなどの効果を実感できることもあるでしょう。

部分痩せはできる?

部分痩せはできる?

健康維持が目的ではなく、美容目的のダイエットの場合は、「気になる部分だけ痩せたい」と考えている人もいるでしょう。

脂肪が落ちやすい部位(落ちやすい脂肪の種類)に違いはあるものの、ダイエットをしていれば、全身が痩せていきます。そのため、特定の部位の脂肪だけを落とすことは難しいでしょう。

ただし「体の歪みを整える」「気になる部分を引き締めるトレーニングをする」といった方法で見た目を変化させることはできます。

ここからは、その方法について見ていきましょう。

体のゆがみを整える

体にゆがみがあると、全身の筋肉のバランスや骨格の崩れ、血行やリンパの流れが悪くなる、内臓機能低下などが起こります。例えば、猫背になると内臓の位置が下がって、ぽっこりお腹の原因に。

体がゆがみ、筋肉を正しく使えていないと、その部分だけ張りが出て太って見えてしまうこともあります。

体にゆがみがある人が運動や筋トレをすると、さらにゆがみを進行させてしまう可能性があるため、先にゆがみを改善するといいでしょう。

気になる部分を引き締めるトレーニングをする

気になる部分がある場合は、脂肪を落とすだけでなくトレーニングを取り入れて引き締めるのがおすすめです。

トレーニングによって筋肉量が増えれば基礎代謝量も増加するため、脂肪燃焼効果が高まることも期待できます。

美容医療の施術

自力での部分痩せはできませんが、「脂肪吸引」「脂肪溶解注射」「リニアハイフ」「脂肪冷却(医療痩身マシン治療を使った治療)」など美容医療の施術では、部分的に皮下脂肪を減らすこともできます。

これらの方法にはダウンタイムやリスク、副作用もあるため、美容医療の施術を受けるときは信頼できる病院やクリニックなど医療機関を選ぶことが大切です。

痩せるためには?ダイエットの基本

健康的に痩せるためには、以下のダイエットの基本を守ることが大切です。無理な食事制限や過度なダイエットは体調を崩しかねないため、避けましょう。

  • 栄養バランスの整った食事
  • カロリーコントロール
  • 有酸素運動・トレーニングを行う
  • 十分な睡眠を取る

痩せる順番には個人差も!自分に合ったダイエットを

ダイエットをしているのに、痩せたい部分が思うように痩せない場合、もどかしさを感じることもあるものです。お尻のように痩せにくい部分もあるため、筋トレによる引き締めなども組み合わせるといいでしょう。

人それぞれ筋肉の付き方や活動量、基礎代謝量や摂取カロリー、消費カロリーなどが異なり、痩せる順番の実感の仕方には個人差もあります。健康的に痩せるためには、無理なく自分に合ったダイエットをすることが大切です。

※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。

監修者プロフィール:藤澤素子さん

藤澤素子さん

理学療法士。東京都小金井市にある自費リハビリ施設『脳卒中リハビリセンターMOMOKA』 副代表。脳卒中リハビリセンターMOMOKAは、脳卒中を中心に後遺症で悩まれている方がもっと自立して人生を楽しめるお手伝いをする、量と質を兼ねそろえたリハビリを提供。

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