【腸年齢チェックリスト付き】腸活の3つのステップ
腸は何歳からでも若返る!花粉症&感染症を遠ざける快腸生活
腸は何歳からでも若返る!花粉症&感染症を遠ざける快腸生活
公開日:2026年02月27日
腸内環境の乱れが花粉症の悪化につながる?
春が近づくと気になるのが花粉症。日本気象協会によると、2026年春の花粉飛散量は西日本では例年並み。東日本と北日本では例年より多いと予測されています。
花粉症は、日本人のおよそ2人に1人がかかっていると言われるアレルギー疾患の一種。ウイルスなど体に害を及ぼす「侵入者」を排除する免疫システムのバランスが崩れ、本来は体に害のない花粉に過剰反応することで起こります。
花粉によるアレルギー症状を抑えるには、原因物質である花粉に触れないのが基本ですが、花粉の付着を防ぐのは難しいもの。そこで注目したいのが腸内環境です。
アレルギー症状の発症には、疲労やストレス、睡眠不足、栄養バランスの乱れなどさまざまな要因が関係していますが、中でも免疫の土台と言われる腸内環境の乱れは影響が大きいとされています。
腸は免疫システムと深く関わる器官で、体内の免疫細胞の60~70%が集まっています。そして、体内に入ってきた物質が体にとって有害かどうかを見極め、細菌やウイルスを排除するなどして体を守っています。
腸内環境が乱れると、この免疫システムが正常に機能しなくなり、結果として感染症にかかりやすくなったり、花粉症などのアレルギー症状が強く出やすくなります。
逆に、腸内環境が整っていると、免疫システムが正しく機能するため、感染症リスクの低減や花粉症の症状緩和につながると考えられます。
うんちが臭いのは腸の老化が原因?腸年齢をチェック
では、「腸内環境が整っている」とは、どのような状態を指すのでしょうか。
腸内には、主に体にうれしい働きをする「善玉菌」、主に体によくない働きをする「悪玉菌」、善玉菌と悪玉菌のどちらか優勢な方になびく「日和見菌」という3つの腸内細菌が住んでいます。
<腸内細菌の性質>
- 善玉菌……免疫力を高める。腸内を酸性にして病原菌の増殖を防ぐ。コレステロールを抑制。ビタミンB群などを生成。便秘や下痢を防ぐ。代表格は乳酸菌、ビフィズス菌、酪酸菌。
- 悪玉菌……タンパク質を腐敗させて毒素を作る。食中毒の原因になる他、発がん物質を作ることもある。
- 日和見菌……腸内で善玉菌が優勢になると善玉菌の性質に、悪玉菌が優勢になると悪玉菌の性質になると考えられる。
医学博士の福島さんは、「これらの腸内細菌の割合は、健康な人であれば善玉菌が20%、悪玉菌が10%、残り70%を日和見菌が占めていて、この『悪玉菌よりも善玉菌が優勢』な状態が『腸内環境が整っている』ということになります」と話します。
一方でバランスが崩れ、悪玉菌が善玉菌よりも優勢になると腸内環境が悪化。腸も老化していきます。
腸が老化すると免疫システムが正しく機能できなくなり、アレルギー症状が強くなる、さまざまな病気のリスクが上がるなど、全身に悪影響を及ぼします。
まずは次の「腸年齢チェック表」で自分の腸年齢を確認してみましょう。
<腸年齢チェック表>
□ 便秘気味(または、ときどき下痢をする)
□ 便が硬くて出にくい
□ 便の色が黒っぽい
□ 便やおならのにおいが臭い
□ 野菜をあまり食べない(1日350g以下)
□ 肉が大好きでよく食べる(週に500g以上)
□ 牛乳や乳製品が嫌い
□ 運動不足を自覚している
□ 顔色が悪く、老けて見える
3個以上当てはまった人は、腸年齢が実年齢より上の可能性が高くなります。
ただし、福島さんによると、腸年齢は何歳からでも若返らせることが可能なのだとか。「腸内環境は日々変化するものなので、腸を若返らせる快腸習慣を取り入れて、健やかな腸内環境に整えていきましょう」(福島さん)
腸を若返らせる3つのステップ
腸内環境を改善し、腸を若返らせるには、「便を作る」「便を育てる」「便を出す」という3つのステップを十分に機能させることが大切になります。
そこで福島さんに、それぞれのステップをサポートする対策を教えてもらいました!
1.「便を作る」-決め手は食物繊維
食物繊維は便を構成する主な要素。食物繊維は大きく分けて不溶性と水溶性の2種類があり、それぞれに違った特徴があります。
不溶性食物繊維は穀類、野菜、豆類、キノコ類などに多く含まれており、毎日たっぷり取ることで便のかさを増やすことができます。
一方の水溶性食物繊維は海藻類、こんにゃくいも、果物、里いも、大麦、オーツ麦などに多く含まれており、不溶性食物繊維と一緒に取ることで、ほどよく水分を含んだ便を作ることができます。
食物繊維の1日の摂取量の目安は、不溶性・水溶性合わせて18g以上。理想的な割合は、不溶性食物繊維2に対して水溶性食物繊維1です。
<身近な食べ物の食物繊維の含有量>
- 納豆(1パック)……不溶性食物繊維2.2g、水溶性食物繊維1.1g
- ごぼう(小1本程度)……不溶性食物繊維3.4g、水溶性食物繊維2.3g
- じゃがいも(Mサイズ1個)……不溶性食物繊維0.8g、水溶性食物繊維0.4g
- アボカド(1個)……不溶性食物繊維3.9g、水溶性食物繊維1.7g、
茹でたり蒸したりすることで食べられる量が増える食材もあるので、野菜たっぷりの味噌汁や海藻のスープ、温野菜などを献立に組み込むのもおすすめです。
「食物繊維は食べ慣れていない状態から急に量を増やすと、お腹が張って苦しいと感じる人もいます。お腹の張りを感じる場合は少量から始めて、徐々に増やすようにしていきましょう」(福島さん)
2.乳酸菌やビフィズス菌で「便を育てる」
良い便を育てるには、善玉菌が優勢の腸内環境に整えることが大切。善玉菌の代表格である乳酸菌・ビフィズス菌入りのヨーグルトや飲料、漬物、味噌、納豆、キムチなどの発酵食品を毎日取るように心掛けましょう。
「ただし腸内環境は一人一人違うため、例えば乳酸菌でも、自分に合うもの、合わないものがあります。腸活の王道であるヨーグルトを毎日食べていても良くなった実感がないなら、それは自分に合わない菌だからかもしれません」(福島さん)
乳酸菌には数多くの種類があり、ひと口にヨーグルトと言っても、最近はさまざまな菌株が含まれた商品が販売されています。そこで、自分に合った菌を見極める目安となるのが「便」です。
「2週間程度同じものを食べ続けてみて、便の調子を見てみましょう。においが少なく、バナナのような便がスルッと出るようなら、その菌が合っていると考えられます」(福島さん)
逆に便秘気味や下痢気味など、これまでの便と変化がないようなら、別の菌が入った食品やサプリメントなどを試してみましょう。
「最近では、ミツバチが作りだす『はちみつ乳酸菌』なども注目されています。はちみつ乳酸菌は悪玉菌を抑制する働きがある他、便秘が改善されたという研究報告もあります。また、はちみつを水に溶かして飲用することで、便秘が改善されたという論文もあります」(福島さん)
いろいろな種類の乳酸菌を試しながら、自分に合った菌を見つけていきましょう。
3.運動習慣で「便を出す」力を育てる
快便には便を出す力が不可欠です。腸を刺激して大便を送り出す蠕動(ぜんどう)運動は、私たちの意志に関わらず勝手に起こりますが、お腹から押し出す最後のひと踏ん張りは、腹筋や、体の深部にある腸腰筋(大腸と骨盤の間の筋肉)の力が求められます。
運動不足で腸のまわりの筋肉が衰えると、便を出す力が不足して便秘の一因にもなります。ウォーキングや屈伸運動、もも上げ運動などで腸腰筋を鍛えましょう。
<腸腰筋を鍛えるおすすめの運動>
- 椅子に座り、片方の膝を持ち上げる。
- 膝を両手で下げるように押しながら、その力に逆らって膝を持ち上げ5秒間キープ。
- 反対側の足も同様に行います。
いかがでしたか?
食事や運動による腸活を始めれば、早ければ2週間程度で腸内環境に変化が出始めると言われます。
腸内環境は生活習慣の影響を受けやすいからこそ、少しの心掛けで改善が期待できるのが嬉しいポイント。もし体調不良や抗生物質の服用などで腸内環境が乱れてしまっても、自分に合った腸活を再開すれば2週間ほどで元に戻ることが多いとされています。
腸内環境を整えることは、花粉症や感染症を遠ざけることにつながります。春を元気に過ごすためにも、今日から快腸習慣を始めてみませんか?
■取材協力:山田養蜂場 健康科学研究所
■監修者プロフィール:福島忍(ふくしま・しのぶ)さん

山田養蜂場 健康科学研究所 学術情報担当。入社以来、最先端の研究学術情報を集約・発信する業務に従事する他、全国各地の大学との共同研究や自社の臨床研究などにも携わり、ミツバチ産品の効果を明らかにしてきた。医学博士。




