ある日突然片耳が聞こえなくなりました

突発性難聴になったこと

公開日:2022.08.16

何年も前ですが、自宅でテレビを見ていた時、突然片耳にお椀をかぶせたように聞こえなくなりました。あれ? 耳に何か詰まっているのかな? と、しばらく様子を見ましたが、改善されません。ネットで調べると『突発性難聴』という症状に一致するようでした。

突発性難聴はこんな病気

ネットで調べたところ、ある日突然耳が聞こえなくなり、原因は不明。さまざまな要因が組み合わさったものではないかと言われていて、自己免疫病の一つで、自分の免疫力が難聴を引き起こすという説が有力だそうです。

かかった人の3分の1は完治し、3分の1は回復しても難聴が残り、残りの3分の1は治らずに終わる。発症して7日以内に治療受けないと治らない、と書いてあるのを見て焦りました。

日曜の午後に発症して、もうすでに数日経過していたからです。慌てて近くの総合病院に行きましたが、聴力検査の結果は軽度の難聴でした。はっきりと病名を教えてもらえるわけでもなく、ステロイド剤を処方されました。

ステロイドは1週間くらいかけて服用しますが、最初の数日は飲む量が多く、次第に減薬する飲み方でした。2日ほど服用するうちに、聴力は回復しましたが、そこで服用を止めてはいけないそうなので、薬はすべて飲み切りました。

その後も難聴と回復を繰り返す

『3分の1は完治する』とあったので、私は治るほうの3分の1だったのだ、よかった~と思いましたが、半年も経たないうちにまた聞こえなくなり……。またステロイドを飲んで治る、ということを何度も繰り返すようになりました。突発性難聴は繰り返さない、と書いてある記事もありますが、私の場合は繰り返しました。

そのうちに、ステロイド服用で良く言われる、“ムーンフェイス”という、顔がパンパンに丸くなる症状になりました。ストロイドで治るけれど、また半年ほどで難聴がぶり返す……。これではステロイド依存の状態になってしまうのではないか、と不安になりました。

ひどいときはまったく聞こえなくなり、人との会話が不自由になります。家族は大きな声で話してくれますが、何度も私が聞き返すと「もういいよ」と言って話すのをやめてしまうことも。これはとても悲しく、疎外感を感じました。

その後も難聴と回復を繰り返す

耳が聞こえないということは、人の話を理解できないのとイコールのように思われる側面もあり、劣等感のような感情も初めて持ちました。

疲れているとき、緊張しているとき、気圧が低いときに発症するようでした。でもいつもステロイドを服用するとすぐに治るのです。でもまた繰り返す。つらいです。

いろいろな治療を試みる

いろいろな治療を試みる

難聴に効果があるというブロック注射を首に打ってもらったり、遠くの評判の名医のところまで出かけて行ったり、いろいろ試みました。

けれども劇的に改善することはありませんでした。そうしてそのような状態を続けているうちに、聴力は次第に落ちて行きました。

難聴と付き合っていく覚悟のようなものができました

知人の中にも、突発性難聴にかかっている方はたくさんいます。芸能人の方にもたくさんいるようですね。

コロナ禍で、在宅勤務の時間が多くなってから、現在は聞こえがまずまず順調な日が続いています。もうしばらくステロイドを飲んでいません。

ただ、最初に発病した頃より、ずっと聴力は落ちてきています。

それでも私はまだ補聴器を使うほどには悪くなっていないのですが、仕事の打ち合わせなどで緊張すると極端に聞こえが悪くなります。そういう時は、集音器という首にかける一見イヤホンのように見えるものを使っています。初めは抵抗がありましたが、眼鏡をかけるように、気軽に使うべきと今は思っています。

弱った聴力を増幅させることはできますが、聴力がゼロになってしまった場合増幅することもできなくなるので、聴力の低下を防ぐためにも、集音器で耳に刺激を与えることは有効なのではないかと思います。iPhoneで集音器機能のあるものも、いずれは使ってみようと思っています。

 

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カオルコ

東京都杉並区出身。建築士としてコンサルタント会社勤務。2匹のシンガプーラとちび猫1匹と次女と暮らしています。ユニバーサルデザインとしての家・街などの空間について学びながら発信したいです。また現在3拠点生活をしているのでその暮らしについても書きたいです。
 

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