年齢とともに増える目の病気6つ!気になる症状は
2024.03.152024年03月15日
医師が解説!100歳まで見える目をつくるケア#1
隠れた病気に注意!目の不調チェックリスト
目がかすむ、ショボショボする、なんとなく見えにくい……。「年齢だから仕方ない」と思いがちですが、目のトラブルには思わぬ病気が潜んでいることも。50代からの女性が特に気を付けたい目の病気とは。眼科医の梶原一人さんに聞きました。
教えてくれた人:梶原一人(かじわら・かずと)さん
眼科かじわらアイ・ケア・クリニック(東京都墨田区)院長。1985年、慶應義塾大学医学部卒業。米国留学、理化学研究所脳科学総合研究センターなどを経て、2006年から現職。著書に『ハーバード×スタンフォードの眼科医が教える 放っておくと怖い目の症状25』(ダイヤモンド社刊)。YouTubeで「100年生きる!眼科チャンネル」を配信中。
目の不調に隠れる病気をチェックしよう
かすむ、ショボショボする、なんとなく見えにくい……。そんな目の症状はありませんか?
年齢とともに増える目のトラブル。実は予想外の病気が潜んでいる可能性もあります。まずは、チェックリストで確認してみましょう。
目のトラブル症状別チェックリスト
● 目がかすむ、なんとなく見づらい
→老眼と思っていたら、緑内障!?
● 糸くずのようなものが浮かんで見える
→目の老化と思っていたら、網膜剥離!?
● 目がショボショボ、ゴロゴロする
→ドライアイと思っていたら、アレルギー性結膜炎!?
● まぶたが下がってきて見えづらい
→眼瞼下垂と思っていたら脳腫瘍!?
目の不調や違和感を放置しないようにしましょう
「老眼かしら」「目の疲れかも」と思っていたら、実は緑内障などの深刻な目の病気が隠れていたということも。
「緑内障は中途失明原因の1位で、40歳以上の20人に1人がかかるといわれています。しかし実際にはもっと多い印象で、老眼や疲れ目などの症状で受診したら検査で緑内障が見つかったという人がとても多いのです。
他に加齢黄斑変性や網膜剥離といった病気も、治療が遅れると失明の危険がありますから要注意です」と眼科かじわらアイ・ケア・クリニック院長の梶原一人さんは話します。
これらの病気には視野が欠ける、ゆがむなどの特有の症状がありますが、そういう症状が出てくるのは病気がかなり進んでから。手遅れにならないためには、ちょっとした目の不調や違和感を放置せず、眼科でしっかり診てもらうことが大切です。
まずは目の基本構造を理解しましょう
目に入った光は角膜、水晶体、硝子体を通って、カメラのフィルムに当たる網膜で焦点を結び、その信号が視神経を通って脳に届いた結果、ものが見えます。この仕組みのどこかに問題が生じると、視力低下や見え方の異常が起こります。
「人生100年といわれる時代。一生、見える目をつくるには、視力を奪う病気をいち早く発見して治療を始めることが何より重要です」と梶原さんは強調します。
次回からは、ハルメク世代が気を付けたい目のトラブルについて詳しく紹介します。
取材・文=佐田節子、イラストレーション=落合恵、構成=大矢詠美(編集部)
※この記事は、雑誌「ハルメク」2022年12月号を再編集しています
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