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- 女優・高島礼子!毎日の健康法と運命の枕さがし
映画「祈り―幻に長崎を想う刻(とき)―」で敬虔なカトリック教徒のヒロインを熱演した高島礼子さん。57歳を迎えた高島さんに、女優としてのキャリアと、ライフスタイルについて、お話を伺いました。
40代を過ぎてから演じることが楽しくて仕方ない!
―高島さんは、女優として年を重ねて演じたい役が変わってきたとか、意識の変化は感じますか?
高島礼子さん(以下、高島礼子)
そうですね。若い頃はとにかく一生懸命でした。いただいた仕事を精いっぱいやることが第一で、楽しみながら演じるというより、NG出しちゃいけないとか、監督が求める演技をしなくては……と思いながら演じていました。
その頃、一緒にお仕事をした先輩女優の浅茅陽子さんが「大丈夫、大丈夫! 役者として演技が楽しくなるのは40、50代になってからよ。私は今がいちばん楽しいもの」とおっしゃったんです。当時まだ25歳くらいだったから、「40過ぎまで、何をしていたらいいのでしょう?」と、すごくとまどったのですが、ずっと浅茅さんのその言葉が忘れられなかったんです。
でも、今、その言葉の意味がすごく理解できるし、共感できますね。私もその年代になり、私も今、演じることが楽しくて仕方ありません。すごく充実した女優生活を送れていると思います。
女優は年を重ねると演じる役が狭まってくる
―キャリアを重ねてきて、変化していったんですね。
高島礼子
たぶん、今の若い女優さんたちも私の年代になったら、同じことを思うのではないかしら。女優の仕事は、ずーっと忙しいわけじゃないんです。だんだん演じる役が狭まってくる時が来るんですね。私と同世代の男優さんは主演をはれる作品が多いのですが、女優はそれほどありません。
だからオファーをいただくと、すごくうれしいし、若い頃みたいに、生活のためにがむしゃらに働くというより、一作品一作品を丁寧に大切に演じようという気持ちに変わっていくんです。
―落ち着いて役に向き合うことができるようになると。
高島礼子
そうですね。それから若い頃と変わったことといえば、バラエティー番組を楽しむ余裕が出てきたことでしょうか(笑)。以前は、演じること以上にバラエティー番組に出るのは緊張して大変だったんです。上手におしゃべりできないし、どうしようって。でも今は「けっこう楽しいな」と思えるようになりました。もちろん本業は女優なので、もっともっと演じる機会を増やしていきたいです。
楽しく食事をしたいからウォーキングが日課
―美容や健康についてはどうでしょう。女優さんはいろいろ気を付けているのではないでしょうか。
高島礼子
この仕事は体力勝負な一面もあるので、体力をつけていかないといけませんね。もう気力で何とかするというのが無理な年代なので。
運動に関しては、私はとにかくひたすらウォーキングです。ただ、やみくもに歩いてもキリがないので、1日の距離を決めています。歩数は6000歩、距離は4kmちょっと、時間は1時間と決めて歩いています。食生活はあまり細かく決めていなくて、おいしくいただくことをモットーにしているのですが、太りたくはないので、ウォーキングをしているという感じですね(笑)。
いま興味があるのは快眠!理想の枕を探しています
―美容についてはいかがでしょう?
高島礼子
年齢とともに肌も引力に負けていくので(笑)、できる限り、いい状態を維持していきたいと思っています。肌の調子を整えるためには、睡眠をとること、深く眠ることが大事。ただ、もう若い頃みたいに9~10時間とか眠れないんですよ。平均6~7時間睡眠なのですが、とにかく深く眠りたいと思って、いま枕を探しています。
なかなかコレだ!という枕に巡り合えなくて、ネットショッピングとかで買って試しては「なんか違う」と繰り返していたら、家の中が枕でいっぱいになってしまいました(笑)。早く私にピッタリの枕にめぐり合いたいです。
人はそれぞれベストな時間の過ごし方がある
―最後にハルメクの読者は、子育てを終えて「これからの人生どうしよう、何をしたらいいの?」と悩んでいる方が多いんです。そんな方に高島さんがアドバイスするとしたら、どのような言葉を送りますか?
高島礼子
読者のみなさんのように「子育て終えたらどうしよう」という悩みを持つ人、私の友達にも多いんです。たぶんみなさん、子育てに追われて、自分のことは後回しにして、家族のために自分の時間は犠牲にしてきたんじゃないかと思います。
まずは話し相手を見つけることがいいのではないでしょうか。本当に他愛もない雑談ができる友達と楽しいおしゃべりをしたり、悩みを打ち明けたりするだけで気持ちは違うと思います。
今、コロナ禍で会えないかもしれないけど、メールとかオンラインでも連絡が取れると思うので。やはり人とのつながりから世界は広がっていくから、そんなふうに友人と話しながら、刺激をもらって「自分はこうやってみようかな」とか、人生を前向きに考えていくといいと思います。
人それぞれベストな時間の過ごし方があるはずなので、ぜひ見つけていただきたいですね。女優としては、そんなお友達と私が出演している映画を見ていただければ幸いです。
高島礼子(たかしま・れいこ)
1964年、神奈川県生まれ。1988年ドラマ「暴れん坊将軍Ⅲ」で女優デビュー。映画「さまよえる脳髄」(1993年)で映画初主演。1996~1998年「陽炎」シリーズ(2・3・4)で主演。1999~2005年「極道の妻たち 赤い殺意」以降のシリーズに主演。映画、ドラマ、舞台など幅広く活躍。2000年「長崎ぶらぶら節」の演技で第24回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。ほか、主演映画「おみおくり」(2018年)「犬鳴村」(2000年)などがある。
「祈りー幻に長崎を想う刻(とき)―」
(2021年8月20日より全国順次ロードショー)
監督:松村克弥
出演:高島礼子、黒谷友香、田辺誠一、金児憲史、村田雄浩、寺田農、柄本明、美輪明宏(声の出演)藤本隆宏、温水洋一、馬渕英里何、宮﨑香蓮、大桃美代子、井手麻渡、城之内正明、玉浦有之祐、たくみ稜
衣装/ プレインピープル アクセサリー/フォーエバーマーク
取材・文=斎藤香 写真=泉三郎 スタイリスト=村井緑 メイク=水野 みゆき 編集=鳥居史(ハルメクWEB)
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