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公開日:2025年03月05日
50代婚活奮闘記9・B美の場合
恋愛・婚活ジャーナリストの清葉アキコが出会った婚活女子の第9話。56歳バリキャリ雑誌編集長B美は、婚活プロフィール作成を行い、「結婚の譲れない条件」について深く考えることに。そして念願の初お見合いが決定したのだった。
前回の話はコチラから。バツイチ子無し56歳B美はバリキャリな雑誌編集長。結婚相談所の腕利きアドバイザーMの助言で、“会えるお見合い写真”を撮り直した。
残りは写真に添えるプロフィール文。編集者歴30年超えのB美にとって、なにかを魅力的に表現する文章を書くのはお手のもの。今回はそれが“自分”というだけの話。「素敵に書きすぎちゃった」と言うが、これも重要な情報だから、写真同様に素敵じゃなくちゃ!が鉄板だ。
撮影から数日後、B美、渾身の“会えるお見合い写真”とプロフィール文は、全国の結婚相談所がつながっているネットワークで公開された。男性からの「お見合い希望」アプローチは2週間で5人。自分も、会員全員の写真とプロフィールを見ることができるサイトからお見合いしたい相手を選んでいく。
「ところでB美さん。結婚相手に求める条件ってなんですか?」そう私が聞くと、B美は「そこなのよねー。結婚相談所Tに申し込んだときにも同じこと聞かれて、すぐに答えられなかったの」と視線を落とした。「一緒に食事したり出かけたりできて、気を遣わずにどうでもいい話ができる相手がいる、っていう結婚生活のイメージはあるんだけど、相手としての条件って言われるとすごく難しくて……」
「当然、こういう人がいい、ああいう人はいや、っていうのはあるわよ。でもね、そういうのって言いだしたらキリがないじゃない?」この年齢で理想にぴったりの人が今もまだ独身でいるなんて奇跡はない、とB美も頭の中ではわかっている。だからこそ、“絶対に”というくらい譲れない条件を“たった3つだけ”と言われると真剣になる。「こんなに真剣に人生について考えたの、初めてよ」とB美は静かに笑った。
婚活アドバイザーMさんには「絶対に譲れない条件を3つだけ挙げて!」と言われたらしい。Mさんは独自のネットワークを使い、その条件に当てはまる人を自ら選んでくれるというのだ。「その3つの条件に合うなら、あとはひたすら会っていきましょう!」。正直、会員サイトに掲載されている情報だけでは、性格の相性や価値観までは知ることができないから、実際に会って話してみて確認するしかない。「プロフィール文は補足情報として受け止める程度。結局、条件として挙げるのは、基本的な情報(スペック)でわかることだけになるってわけ」
そうしてB美が出した条件は「喫煙習慣なし」「年収600万超」「太りすぎではない人」という3つだった。
登録初月、その条件に合う3人にお見合いを申し込んだが、双方の思惑が合致したのは1人。外資系商社勤務の59歳だった。笑顔が自然で根が明るい印象の写真に加え、プロフィール文からは社交的な性格なのが想像できた。日ごろから鍛えているのかスマートな体型。趣味はサーフィンとあるからちょっと納得。身長は164cm。
「実は4つ目の条件にしたいくらい私にとって重要なことなんだけど……」とB美が恥ずかしそうに小声で言った。「昔から、自分より1cmでも背が高い人じゃないとダメなの~」。B美はスラッとしたスリム体型の164cm。彼の身長と同じだ。
「たった1cmにこだわって一つの縁を失うのはもったいない!ってアキコさんに言われて、とりあえず会ってみることにしたの」。初お見合いを前に、ちょっと浮き足立っているB美がいつもよりちょっとかわいらしく見える。
仕事のときのファッションは今まで通りではあるけれど、黒髪が定番化。「毎日、優しげに見えるメイクとヘアアイロンの使いかたを練習しているわよ~」と言ったが、その成果が確実に表れていると言っていいだろう。
初お見合いの前々日、アドバイザーMから、改めてお見合いの流れや注意点などを説明されると、B美の中に突然ドキドキが芽生えてきた。まるで遠くから見ていただけの初恋の相手と初めて話す直前のような……。
お見合いの日時や場所の調整はアドバイザーがしてくれるので、お見合いがまさに初対面&初コミュニケーションになる。長年、インタビューや取材をしてきた経験があるから、初対面の人と話すのはまったく苦ではないけれど、仕事とプライベートはやっぱり別。しかも結婚することになる相手かもしれないと思ったら、胸の鼓動はより早く打ち始めた。
会ったらどんな話をしようかとお相手のプロフィール文を読みこんでいると、結婚後に2人で過ごす休日はどんなだろうか?と妄想が膨らんでいく。平日は忙しくてなかなか顔を合わせたり会話をしたりすることのない私たちが、週末だけはゆっくり流れる時間を共有している。
笑いっぱなしで目尻にはしわが寄りっぱなしなのに、仕事中の眉間のしわに比べたら、なんて愛おしく感じるのだろう。「私にもこういう人生があっていいんだ……」。B美は妄想の中にいる、彼と共に年を重ねた10年後の自分に、そう声をかけた。「あのとき婚活すると決めてよかったね」
2日間妄想した相手との待ちに待った初お見合い。まるで初デートのようなワクワクとした気分で指定された時間の5分前にホテルHのラウンジに行ったのだが……彼がいない! どうして~!?
三島さんからのひと言
『お相手に求める条件は、なるべく多くのご縁をつなぐつもりで、やや広めで数少なく設定を。条件にこだわりすぎるとせっかくのご縁も逃すことになりますよ!』
婚活業界歴19年。20代・30代向けの結婚相談所「ganmi(眼深)」と50歳以上の結婚相談所「とわ婚」(https://towakon.net/)を展開する株式会社ヒカルヨの代表をつとめる。メディア出演多数。著書に『「普通」の結婚がなぜできないの?』(WAVE出版)、『婚活は「がんばらないほうが」うまくいく』(秀和システム)がある
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