【1】「50代婚活」は新しいライフスタイルの一つ
2024.10.232024年11月06日
人生100年時代の「50代からの婚活」
【4】50歳からの「婚活はじめ」4つの方法
今回は、代表的な「婚活」の手段をご紹介します。人生100年時代、「50歳は人生の後半戦のスタート地点」。長いこの先、もし一緒に支え合って生きる相手がいたら…?若い頃とは違う、“楽しく生きるため”の「結婚・婚活」を考えてみませんか?
出会う機会がない…は自分のせい⁉
20~30代は職場や紹介や合コンなどで自然に出会いの場が多かったのに、30代結婚ラッシュ期を過ぎると機会はぱったりとなくなって、新しい出会いが激減する、という話を第2回でしました。
結婚を考えるなら、自分が結婚したいと思える相手がいそうなところや、結婚を考えている人が多くいるところなどにアクセスし、自ら出会える機会をつくらなくては「婚活」は始まりません。とはいっても、出会いなんてどこにあるの?と思っている人も多いでしょう。
あるカリスマ結婚相談員に取材したとき、開口一番、こう言われました。「どんなにステキな人でも、毎日会社と家を行き来するだけだったり、週末はなじみの仲間と楽しんでいるだけだったりでは、新しい出会いなんてあるわけがないじゃない!」
それと、こんなことも言っていました。「今、駅からここまで歩いてくる間に、何人とすれ違った? 本当は結婚相手になり得るかもしれない人と出会っているかもしれないのに、あなたがそれらを全部無視しているのよ!」
ちなみに、彼女は、街中でステキと思う人には自分から声をかけ、逆に声をかけられたらそのままお茶をするか、連絡先を交換するのだそう。
「自分で声をかけられないなら、声をかけてもらうようにすればいい。そのためにも、いつもステキにしていなくちゃいけないの!近所だからって部屋着の延長のようなファッションやすっぴんのまま出掛けているようでは、出会いの機会を自ら捨てているのも同然よ!」と。
どんなに着飾っていても、結婚したい!と思えるようなステキな男性(しかも独身!)が街中で声をかけてくれる可性はかなり低いですが、日常の中にも出会いはたくさんあるのに自分がその可能性に無頓着でいたことを、彼女の話から気が付いたはずです。
自力で結婚相手探しをする方法とは⁉
50代以上の女性が「結婚」を目的に、出会いの機会を増やすならば、効率的に結婚相手候補と出会えるようなところにアクセスする必要があります。「婚活」する人のための出会いの場として王道なのは、この4つ。
- (仲人型)結婚相談所
- 結婚情報サービス(データマッチングサービス)
- 婚活アプリ(サイト)
- 婚活パーティ(イベント)
基本的には、近い将来「結婚したい!」と思っている人が出会いを求めて集まっているところなので、結婚につながる相手と効率よく出会える場であるといわれています。それぞれどんな特徴、違いがあるのか、簡単に説明していきますね。
【1】(仲人型)結婚相談所
仲人やアドバイザーなど、結婚相談所のスタッフを通じてお相手を紹介され、双方が希望すればお見合いが設定される。多くの相談所がネットワークでつながっているため、その相談所に登録しているお相手だけでなく、全国の登録者から紹介が可能。ただし、1か月に出会える人数は少なめ。
登録前のスタッフとの面談や登録時の必要書類の提出などにより、身元がしっかりとわかる人、プロフィールに嘘がないと保証された人が登録されているのが特徴。比較的高額ということもあり、結婚に対して真剣な人が集まっている。
各相談所によってサービス内容は異なるが、小~中規模の場合はスタッフにより個々へのサポートが手厚いところが多く、そのサポートの手厚さやサービス内容によって、金額などに大きな差がある。
交際になるまでフルネームや連絡先などの個人情報は公開されず、交際終了後は連絡を取ってはいけないというルールがあるので、安心して交際ができる。断るときもスタッフを通じてお断りするのでスムーズ。
紹介から、お見合い、交際、プロポーズ、婚約まで、決められたルールのもと進められるほか、スタッフがサポートしてくれるので、交際上のトラブルが少ない。また、交際経験が少ない人などはサポートを受けながら進められるので安心。たいていは出会いから3~6か月ほどでプロポーズ→婚約(成婚退会)となるので、婚活を短期間で終了させたい人に向いている。
【2】結婚情報サービス(データマッチング型)
結婚を目的とした人が登録している。入会金が比較的高いので、真剣に結婚を考えている人が多い。登録時に提出する書類が多いため、身元がはっきりしている。
「(仲人型)結婚相談所」のようにサポートをしてくれるスタッフがいないので、サポートやアドバイスが受けられない。
月額が比較的お手頃。成婚料が不要なところが多い。
多くが大手企業で、独自のシステムを使用している。その独自システムに登録している会員の中から条件に合う人を自身で選んで、お見合いを申し込む。お見合い成立後、交際に発展した場合、ルールのもとに交際を進めていくが、進捗は報告義務がある。
細かい情報をデータ上で確認してからアプローチできる。あまり人に干渉されずに自分のペースで婚活を進めたい人に向いている。
【3】婚活アプリ(サイト)
お手頃な料金(女性の場合は月額0円~数千円程度)で登録でき、アプリ(ウェブ)で気軽に利用できるので、登録者が多い。日本中(または世界中)の人と出会える可能性がある。
気に入ったお相手へのアプローチや、お相手からのアプローチは、チャットのようなもので気軽にスタートできるので、ちょっとした隙間時間で進められる。
メッセージのやりとり(場合によってはビデオ通話)でお互いが会いたいと思ってから会えるが、メッセージの段階での自然消滅も多く、なかなかリアルで会えるところまでいかないという人が多い。
登録に身元を保証する書類が不要な場合も多く、また、(婚活でない)冷やかし目的の人も存在するので、トラブルも多い。
積極的に連絡を取り合えるようなマメさや、文字だけのやり取りでも盛り上がれるようなコミュニケーション力が必要とされる。会うタイミング、会った後の交際などについては自由だが、自己責任となる。
【4】婚活パーティ(イベント)
一度に多数のお相手と出会えて、会話ができるのが特徴。パーティが王道だが、趣味を一緒に楽しむイベント(ワインテイスティングや日帰りバスツアーなど)もある。ただし、一人一人としっかりお話できないので、気に入った人としっかり話すためには、直接、連絡先を交換する必要がある。イベント終了後の連絡先交換や交際については自由。
参加金額は1回0円~1万円程度で、多くは数千円程度。提出書類なども少ないので、気軽に参加できるが、相手の身元が不確かな場合や、結婚を目的にしていない人が参加している場合もある。
趣味を一緒に楽しむ婚活イベントに参加すれば、同じ趣味の人と出会うことができる。
参加条件として収入や職種、年齢層などが決められているイベントもあるが、50代以上が参加できるパーティ自体が少ない。年齢枠が広いものに参加すると、若い女性と比べられる可能性があるので、中高年限定のイベントに参加した方が効率がよい。
個人情報の多くは会話をしてみないとわからないのと、その情報には保証がないので、条件でお相手を選びたい人より、フィーリングで決めたい人に向いている。
以上4つのシステムは、いずれも50代以上の方が利用しています。が、必ず結婚できる訳ではなく、あくまでも、出会いの場を提供してもらえる場所と考えた方がいいでしょう。それを生かすも殺すも自分次第!
自分はどの方法ならがんばって続けられるか?はたまた、どの方法なら自分の良さをアピールできるのか?そのあたりを考えて選ぶとよいでしょう。
もちろん、どれか1つだけでなく、複数を併用している人もいますので、まずはやってみると、それぞれのメリットとデメリット、自分の向き・不向きを知ることができるかもしれませんね。
※次回5回目は、「勘違いされがちな、結婚相談所の仕組み」について、解説していきます。
取材協力
婚活初心者専門コンサルタント・三島光世さん
婚活業界歴19年。20代・30代向けの結婚相談所「ganmi(眼深)」と50歳以上の結婚相談所「とわ婚」(https://towakon.net/)を展開する株式会社ヒカルヨの代表をつとめる。メディア出演多数。著書に『「普通」の結婚がなぜできないの?』(WAVE出版)、『婚活は「がんばらないほうが」うまくいく』(秀和システム)がある。