「60の手習い」始めました(13)

年を取るというリアルからの脱却、その一歩

公開日:2022.08.14

生まれてはじめての日舞! そのお稽古10回目に、発表会出演を決意してしまった私。しかし体は思った以上に劣化しており、チャレンジは無謀以外なにものでもありませんでした。どうする、私!

年を取るというリアルからの脱却、その一歩
発表会への道は遠く険しく……そして明るい

こんなに体が動かないなんて!

こんなに体が動かないなんて!
イメージと現実は遠い……

発表会までのお稽古日はなんとあと7回、3か月ほど。振りもまだ半分しか入っていません。

しかし、問題は振りよりももっと基本的な事にありました。やたら姿勢を注意されるのです。お尻が出てる、重心が悪い、背筋が伸びてない。バレエの基礎やダンスをやってきた私としては、なんでこんなに思い通りに体が動かないのか不思議でした。

心配した先生は「うちに来てみる?」。先生宅のお稽古場にも通えば、もっと具体的な指導ができるようなのですが、自分の中で、このまま先生のところ行ってもダメだという思いがありました。

とにかく、この体の違和感をどうにかしなくては……。

言葉の巡り合わせを模索して 

言葉の巡り合わせを模索して 

やっぱり、基本中の基本の姿勢がなっていないということかも? それで、家でもとにかく内股で腰を落として移動してみたのです。脚力はつきましたが、どうも踊りには生かせないのでした。

何かが悪いはず……。

ネット検索、それから本も……。

多分、先生も教えてくださっていることだろうけれど、私が理解できていないのでしょう。それは、先生の教え方が悪いとか、私の理解力がないのとは違うと思うのです。同じ事でも違う言い方・表現で、謎が氷解することも多く、つまりは言葉の巡り合わせなのです。

ネット検索や本を読んで、私なりに考えたのはとにかく「鳩胸でっ尻」そして「腰を入れる」。ダンスのアイソレーションをするように、じっくり丁寧に、繰り返し繰り返し、体を使っていきました。

次のステップにチャレンジ!

次のステップにチャレンジ!
やっとスタートラインに立てた頃。さあ、ここから怒涛の巻き返し?

繰り返すうちに少しずつ背筋が伸びてきました。そして、ああ、ここ数年で、こんなに体ががちがちに縮こまっていたのかと思い知ったのです。介護の中で、心も体もうつむき加減になっていたのでしょうか。

そして背筋が伸びると、踊りが変わってきたのです。

次のお稽古日。今度こそは! とお稽古に臨みました。結果はバッチリ! 「姿勢がよくなったわね」その一言で、先生宅のお稽古場へも行く事にしました。

発表会まであと2か月、残りのお稽古は10回ほどに。私はやっとスタートラインに立てたのです。

そして、これが年を取るという現実からの脱却の事始めとなったのです。つまり、心も体もアンチエイジングへの道をまっしぐら……という感じになったのです。

 

■もっと知りたい■

くわい

60歳になり、子育て・介護も終え、人生最後のステージへ。今まで想像できなかった60代!意外に楽しめる年代なんだと実感。今までやれなかったこと、いろいろと計画中。昔から考えいてた「60の手習い」は、ちょっとハードルが高い日舞を無謀と言われつつ選択。人生初は人生の終わりまでつきあっていけるでしょうか。

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