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- 「60の手習い」のハードルは高いか?低いか?
「60の手習い」を日本舞踊に決め、還暦にしてまったく未知の世界へ飛び込んだ私。やはり、そんな簡単にはいかないようです。
昔みたいに体は動かない。年だから?日舞だから?
4月から6月の1クール6回のお稽古はあっという間でした。扇の使い方、歩き方、簡単な動き。歩き方はなんとか及第点をもらいましたが、姿勢や手の動き、肩の使い方、あれやこれやと問題山積みです。
苦手な動きや足の運びなどは、めげない・諦めない・くじけないの反復練習でなんとかクリアしていきましたが、基本の動きがよくないようでした。体の重心の動きなのか、どうも体にしっくりこず、自分でもぎこちない動きなのです。
ダンスをやっていたから、もう少し基本の動きはできると思っていたのに……。これはもう若くないせいなのか……いやいや、こんなところで諦めるわけにはいきません。きっと日舞というのはそういうものなのだ!
修行の先は長いですが、老い先はそう長くはない! 焦る気持ちに折れそうになりながら、それでも練習あるのみです。
目標は90歳現役!?
受講生3人のうち、おひとりは仕事を退職されていて、これからは「日舞に賭ける!」と本気モード。たまたま見かけた先生の踊りに惚れこんだそうです。日舞を始めたのも60を過ぎてからのようでした。現役時代はバリバリの仕事人だったようで、今は日舞に燃えているご様子。
70過ぎでも十分やっていけると安心したら、なんと先生のお弟子さんには90歳の人もいるのだとか!
私は「まだ60!」これから10年20年とやれるよね、と妙な自信が沸き上がってくるのです。
その道を究めるには遅いスタートですが、ワクワクドキドキする事に出会い、それに突き進んでいけるというのは、何歳からでもOKですし、いくつになってもそうありたいものです。
曲はテープかCDか
2、3回目から先生はしきりに、「曲がいるわよね」と確認されるのです。踊りに曲は必須。ダンスを習っていた際も、先生から課題曲のテープをもらう時は、気分が高揚する一瞬でした。
しかし、今回ばかりは、「あー、えー、まだいいですよ」とのらりくらりの私。不器用な私は、踊りをすぐに音に合わせるのが苦手。そのため、先に体の動きだけ反復して、それから曲に合わせるというタイプなのです。
しかし今回ばかりは、そもそも基本の体の動きがどうもうまくいかないので、曲どころではなかったのです。
「テープとCDどっちがいい?」「あーじゃ、CDで……」と生返事したら、次の週にはCDに録音したものをしっかり渡されました。
そして、このCDがまた新しい扉を開くことになるのです。
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