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- 50代の終わり、やっと着物ライフに突入
50歳からの着物生活も、介護のため、お預けになったままの50代。しかし、母の施設入所に伴って、いよいよ着物生活スタートです。
在宅から施設へ
元気になっていた母は、少しずつ認知症になっていきました。実家には詐欺まがいの電話がたびたびかかってくるし、通販からは多量の品々が送られてきて、私はその対応に苦慮していました。電話器を変えたり、消費者センターに相談したり。電話線をこっそり引っこ抜いたこともあります。
そんな中、母が突然施設に入ると言い出したのです。以前からデイサービスに通っていた会社の住宅型有料老人ホームです。
母が長年暮らした家を離れ、施設の殺風景な一部屋に移ることに、安堵するともに罪悪感もありました。本当は私を頼りたかったのではないか、迷惑をかけまいと自分を鼓舞して入居を決めたのではないだろうか、もっと別の解決方法があったのじゃないだろうか……。
今でも正解はわかりません。しかし、その後のことを考えるとやはり施設の方がよかったのだと思えます。
車で30分ほど離れた施設への訪問、母の病院通いも頻々で、忙しさに変わりはありませんが、精神的にゆとりが持てるようになりました。57歳も終わろうとしていた頃です。
着物ライフへ再突入?
着物を着たい……というより、50代後半でどんどん太ってしまって着る洋服がない! 毎年洋服を全部買い替えるぐらいなら、着物を着てみよう……と、やや後ろ向きの着物ライフに再突入です。
それまであまり着る機会はなかったのですが、50歳のときよりはましな着方になっていました。
「習うより慣れろよ!」と自分に言い聞かせ、着るたびに課題を見つけます。その解決策として、ネット動画から自分が試しやすい着付けを学んでいきました。
母は施設の仲間と旅行に行ったりしていたので、私も少し羽根を伸ばすことができました。57歳~58歳はバスや電車、そして一泊旅行にも着物で挑戦。それなりに自信がついてきました。
仁王立ちにびっくり
いろいろとお出かけに着物で出かけるようになって1年ほど。知らずに撮られる写真も増えました。
それらを見るたび、ぎょぎょぎょ! えっ!? こんな格好で立ってたの?? これではまるで、仁王立ち。着物の所作をどうにかしなくては、着物ライフを楽しめない!!
お茶かお作法か……いやいやここはやはり日本舞踊か。
若いときにダンスを習っていたので、日本舞踊には興味があったのですが、月謝は高そうだし、とても普段着物が趣味の私には敷居が高かったのです。でも背に腹はかえられない!
着物の所作を重視されてるような先生のいらっしゃるカルチャースクールに見学願いの電話すると「今、講座は0人なので見学はできません」。
一気に心が折れてしまいました。
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