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日常生活で、着物生活をしようと思ったら、自分で着られるようになることが大前提です。成人式や結婚式のように、きれいに着る必要は全くありません。昭和の初めまで、普段着として着ていたように着ればいいのです。
着付けは習うより慣れろ
実は私は、着付けを習った事は一度もありません。学生時代に母(講師でも何でもなく、ただの着物好き)に一、二度手ほどきしてもらった程度です。
還暦間近に着物生活に突入してから、ひたすら実践。まさに「習うより慣れろ」でした。
着ていると、日常の中で、さまざまな問題点が出てきます。そのたびにネットで検索しながら、より良い着付けの方法を手探りしていきました。
寄り道も回り道も多かったような気がします。着付けを習いにいった方が、いろいろ節約できたかも……と思いますが、苦労して会得したものも愛着があります。
もちろん習いに行ってもいいですし、呉服屋さんや習い事の時に、ちょこちょこと教えてもらうのもいいと思います。
とにかく頻繁に着ることが、上達への近道なのです。
「はじめて着物」は手軽にいこう!
着物はまず、「肌着」「襦袢」「長着」を着ます。
肌着は、和装用のブラと半襦袢(肌襦袢)、裾除けがきれいな着姿になるので理想ですが、最初はもっと気軽でいいと思います。私はユニクロのブラトップ+リラコ or スパッツが定番でした。
襦袢は半襦袢でも長襦袢でもいいのですが、私は長襦袢派。簡単にきれいに着れる長襦袢がいろいろあります。素材は夏は木綿か麻、その他のシーズンは化繊です。とにかく洗濯機で洗えるのが重要です。
いろいろ面倒なのが、着付け小物。上級者は腰紐と伊達締めだけでうまく着ることができるようですが、便利なものはなるべく使うべきだと思います。私は、腰紐、コーリンベルト(着物ベルト)、伊達締めの3種類のみを使っています。
足袋も日舞のお稽古の時は5枚コハゼ(甲馳)の足袋を履きますが、普段は足袋ソックスです。
はじめて着物は自分流でOK
洋服にTPOがあるように、着物にもTPOがありますし、それにふさわしい立ち居振る舞いがあります。しかし、普段着感覚で着用する場合は、自由に楽しめばいいのでは? と思います。
若い人は自由な発想で楽しんでいます。
帽子や靴をあわせるのもアリですし、寒い時はタートルインといってタートルネックを一枚着込んだりもします。このコーデを若い人だけの特権にしておくのは惜しい。
私はタートルインすると着物が「ふがふが」するので、あまり好きではないのですが、ブーツはありですね。突飛な着物コーデに眉をひそめる人もいるかもしれませんが、幕末~大正時代にかけて、着物に帽子や靴は当り前になっていました。
どんな形にせよ、着物を着るというのは日本文化を守る上で大切な事だと思います。
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