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2024.07.25
公開日:2025年02月13日
英語で「お疲れさまでした」はなんて言う?英訳が難しい日本語10選
英訳が難しい日本語10選やスピーキングの流暢性を高めるポイントをご紹介!「この日本語は英語でなんて言えばいいんだろう」と悩んだときは、場面に合わせて言い換える必要があります。曖昧な日本語表現を上手に英訳して、英会話をもっと楽しみましょう。
英訳が難しい日本語10選!

英語にはない繊細さや美しさが魅力の日本語。独特の言い回しや表現も多く、特に生活や仕事で英語を話す場面では、英訳が難しい日本語に出くわす機会も多いことでしょう。
ここでは、英訳が難しい代表的な日本語10選を紹介します。おすすめの英語表現についても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
「お疲れ様です/でした」
日本では感謝や労いの意味を込めて日常的に使われている「お疲れ様です」や「お疲れ様でした」ですが、英語でまったく同じ意味を持つ言葉はありません。
英語で直訳するのであれば「I respect your work ethics.」という仕事ぶりを評価する表現になります。しかし、日常会話の中でこのフレーズが使われることはありません。
例えば、仕事終わりであれば「Good job.」や「Thank you for your hard work.」、「See you tomorrow.」など、あいさつとして使うのであれば「Hi,how's it going?」「I hope you are well.」など、場面に合わせた英語表現を使い分けましょう。
「よろしくお願いします」
初対面の人にあいさつするときや仕事を依頼するときなどによく使われる「よろしくお願いします」も、英訳が難しいフレーズの一つです。
一般的なあいさつとして使う際は、「Nice to meet you.」など、そのときの状況に適した英語のあいさつをすれば問題ありませんが、場合によっては自分が意図することを付け加えて英訳する必要があります。
例えば、仕事の依頼をする際は最初に「Please〜」や「could you〜」を付けて何をどうして欲しいのか具体的に表現したり、これから一緒に仕事をする際は「We or I look forward to our collaboration.」としたりなど、どのような意味を込めたいかを考えて英訳するとよいでしょう。
「お世話になります」
相手への敬意を表す定型文として、日本でよく使われる「お世話になります」も英訳が難しい言葉だといえます。
なぜなら、英語では相手に対する敬意以上に、要件を明確に伝えることを重視するためです。
ただのあいさつや感謝の意を伝える必要がないときは「Hope all is well with you.」や「How are you?」といった相手が元気か伺う言葉や、うまくいっているか願う言葉を使うのが一般的です。
より日本語のニュアンスに近付けたいときは、「Thank you for your constant support.」や「I appreciate your continuous support.」とするとよいでしょう。
「もったいない」
物を無駄にしたくないという思いが表現された「もったいない」は、物を粗末に扱って惜しいという感情も含まれた日本語独特の表現です。
もっとも近い英語の表現は、「That's a waste.」や「What a waste.」。無駄だと思う対象を具体的に示す場合は「That's a waste of 〜」とwaste ofの後にもったいないと思う名詞を付けます。
また、人の性格や能力などが比較する人物や状況と釣り合っていない場合は、「Be too good for/to〜」のように「〜にはもったいない」と表現します。
「仕方がない」
どうしようもない状況を受け入れる際や、落ち込んでいる相手を励ます際に使う「仕方がない」という日本語。英語に訳す際は、シチュエーションによって異なる表現を使います。
例えば、どうしても避けられないことや他に選択肢がないことに対しては「It can't be helped.」や「I have no choice.」、相手に共感を示す際には「That's how it goes .」といった表現を使うとよいでしょう。
「頑張って」
日常的に多くの人が使う「頑張って」という日本語は、英語に直訳できるフレーズがありません。
そのため、英訳する際は込めたい意味や伝えたいニュアンスによって、表現を変える必要があります。
例えば、「You can do it!」や「Do your best.」、「Good luck!」といった相手を鼓舞する言葉や幸運を祈る言葉の中から、どのようなニュアンスで「頑張って」という気持ちを伝えたいのかを考えましょう。
「恥ずかしい」
日本語では一言で表せる「恥ずかしい」という言葉も、いざ英訳しようとするとさまざまな表現があり、難しいと感じることがあります。
例えば、「embarrassing」や「embarassed」は、ある状況や出来事が自分や他の人にとって恥ずかしいときや気まずいときに使います。
また、ある行動や出来事が恥ずべきものである場合や不名誉にあたる場合は、より社会的な基準や論理的な規範を逸していることを表す「shameful」を、個人の感情や状態を表現したいときは「ashamed」を使うことが多いです。
他にも、強い非難や道徳的な不正義を表す場合は「disgraceful」が使われます。
「いただきます/ごちそうさま」
日本人であれば誰もが食事の前後に発する「いただきます」や「ごちそうさま」というあいさつも、直訳が難しい日本語の一つです。
英語で「いただきます」と言う場合は「Let's eat.」、直訳すると「さあ、食べよう」くらいの表現が適当だといえます。
ごちそうさまも直訳できる英語がないため、「It was so delicious.」や「I'm full.」といった「とてもおいしかった」、「お腹いっぱい」という言葉で表現するのがよいでしょう。
「懐かしい」
意外にも「懐かしい」という言葉も英訳しにくい日本語です。
直訳すると「nostalgic」と訳せますが、英語ではそれ以外にもさまざまな言い方で「懐かしい」が表現されます。
例えば、思い出させるという意味の「remind」を使った「Reminds me of〜」という表現や、記憶・思い出が呼び戻されるという意味の「Bring back memories」が使われることが多いです。
カジュアルに表現する場合は「remember」を使って「Wow!Remember this?」と言う場合もあります。
「甘える」
日本語特有のユニークな表現である「甘える」も、英語に直訳するのが難しい言葉です。
英語に訳すのであれば、「to act spoiled」や「to behave childishly」、「to act cute」、「to be needy」などの表現が適当ですが、それぞれに伝えられるニュアンスが異なる点に注意が必要です。
また、日本語の「甘える」には経済的もしくは心理的に依存するといった意味も含み、この場合は「act」を使った言葉では表現できません。
依存するという意味の「depend on」を使って表現するなど、状況に合わせた言葉をチョイスする必要があります。
英訳が難しい日本語が多い理由

英訳が難しい日本語が多いのは、日本語は「ハイコンテクスト文化」であり、英語は「ローコンテクスト文化」であるためです。
ハイコンテクスト文化とは、コミュニケーションが価値観や感覚などに大きく依存する文化のこと。文脈や背景から、言葉で直接表現されていない言葉の真意を理解する必要があります。
一方、ローコンテクスト文化とは、ほぼ言語だけでコミュニケーションが行われる文化のことです。明快で曖昧さがなく、言語だけではっきりと意味が通じます。
つまり、日本語独特の「曖昧で抽象的な表現」は英語にうまく当てはめにくく、そもそも英語に直訳できない日本語も多いため、英訳が難しいのです。特に大人の日本人はどうしても母国語の干渉を受けてしまい、流暢に英語を話すことが難しくなってしまいます。
流暢な会話をするためのポイント

日本語話者が英語を流暢に話すためには、「伝えたい日本語を素早く英語に変換して口から発すること」が重要です。
一般的に、母国語を習得した後に英語学習を始めた日本人が言い慣れていない英語を発する際、まず話したいことを日本語の文章で思い浮かべ、それを英語に翻訳しながら発します。
そのため、上記で紹介したような直訳が難しい抽象的な日本語は、伝えたいことをより具体的な優しい日本語に直すと英訳しやすくなり、徐々に流暢に英語が話せるようになるでしょう。
曖昧な日本語表現が英訳できれば英会話はもっと楽しくなる!
普段日本語で当たり前に用いている表現には、一つの言葉だけで思いが伝わる便利なものが多いですが、抽象的な言葉も多く英訳が難しいこともあります。
ポイントは、伝えたいことをより具体的な優しい日本語に直し、それをシチュエーションに合わせた英語表現にすることです。できるだけシンプルで簡単な言葉に言い換えるよう、心がけましょう。
ぜひ、曖昧な日本語表現をサラッと英語で言い換えて、英会話をもっと楽しんでください。
取材協力:SPEAK UP