上大岡トメの老いを楽しむ!生き方のタネ・7

1回2分の「トメサイズ」で50代からの運動習慣を!

公開日:2021.05.15

更新日:2024.04.12

介護されない体を作るためには、50代からの運動習慣が大切だと言うのは、イラストレーターでヨガインストラクターの上大岡トメさん。この連載では、トメさん考案の1回2分で心と体をケアするエクササイズ「トメサイズ」をイラストで紹介します。

1回2分の「トメサイズ」
1回2分の「トメサイズ」

1回2分で心と体をケアするエクササイズ「トメサイズ」とは

はじめましての人も、これまでマンガ連載を読んでくれていた人も、改めましてこんにちは! イラストレーターの上大岡トメ(55歳)です。

著者プロフィール:上大岡トメ

老化は止めることはできないけれども、やることをやればゆっくりにすることはできる。

これまで「老いを楽しむ。生き方のタネ」の知識編にあたるマンガ連載で、何度もそのことに触れてきました。その「やること」の一つのカギとなるのが「適度な運動」です。

そこで、この連載では、1回2分で心と体をケアするエクササイズ「トメサイズ」をご紹介していきます。

著者プロフィール:上大岡トメ

かみおおおか・とめ 1965(昭和40)年、東京都生まれ。東京理科大学卒。イラストレーター。山口県宇部市在住。著書に『キッパリ! たった5分間で自分を変える方法』『ずさんな家計を整えました。』『子どもがひきこもりになりかけたら』『日本のふくもの図鑑』など多数。最新刊は、コミックエッセイ『老いる自分をゆるしてあげる。』(幻冬舎刊)。最新情報は、トメサイズインスタX(旧Twitter)チェック!

運動不足 何から始める 50代…50代女性におすすめの運動とは?

「運動が大切なのはわかっているけど、なかなか続かないのよね……」

はい、そこに高~い「壁」があるのは知ってますよー!

実は、私はイラストレーターであると同時に、ヨガのインストラクターでもあるのです。

ヨガクラスを通していろんな方々を見てきましたが、運動は始めてから習慣になるまで、いくつもの壁があります。特に今まで運動経験がない人は、初めの一歩を踏み出すことさえ難しいのです。

その初めの一歩をサポートしてドーンと背中を押すように、いえ、気楽に踏み出せるように、短い時間で大きな負荷がなくカラダを動かせる、1回2分で心と体をケアするエクササイズ「トメサイズ」をご紹介していきます。

仕事や家族の都合を真っ先に考えなくてはならない50代以上の女性にとって、運動をする時間は、自分のことだけを考える貴重な時間になるはずです。

1回2分で心と体をケアするエクササイズ「トメサイズ」

介護されないカラダを作るために!50代からの運動習慣

今、私には大きな目標があります。それは「なるべく介護されないカラダ」を作ること。

私には83歳の母がいますが、「こんなはずじゃなかった」は、彼女の口ぐせ。母は日によって腰と脚が痛くて、思うように歩けない状態。キモチも塞ぎます。今のカラダは彼女の想定にはなかったようで、日常生活さえもつらそうです。

子どもとしても、そのネガティブな姿を見るのはなんとも切ない。自分もそうなりたくない、と感じます。

また、2020年から介護の取材をしているのですが、今までにない高齢社会で、親も子どもも戸惑っている現実(もちろん私も)が見えてきました。そこでハッキリわかりました。

私たちの頃は、介護してくれる人材がいなくなる……!

人口はどんどん減っています。自分たちで自分の老体をなんとかしなくてはならない。自宅でセルフ介護か?(介護ロボットが普及すればいいけど!)子どもにも、なるべく迷惑をかけたくないし。

介護されないカラダを作るために!50代からできること

そのためにやるべきことは明確です。それは、1日でも早く運動習慣をつけること!

日々体を動かすことで、刻々と変化する心身に気付くことができます。そうすれば、いざ老後を迎えても、「こんなはずじゃなかった」ではなく、「ほら、来たー!」と思えるようになるはず。

想定通りならささっと対処できるし、キモチをポジティブに保てる。災害対策と全く一緒。全く準備がない状態で地震が来るのと、いろいろ想定して準備した状態で地震が来るのと、被害の差は明らかです。

親の介護に関わるようになる50代は、まさに運動習慣をつけるチャンス。みんなで一緒にトメサイズをがんばりましょう!

トメサイズの「3つの柱」!体型・姿勢・健康な足づくり

トメサイズの「3つの柱」

さて、トメサイズは「3つの柱」にそって進めていきます。

  1. 体型を整える(ぽっこりお腹解消
  2. 体幹強化・姿勢改善
  3. 最期まで歩く(足&足底筋の強化、介護予防

まずは、ぽっこりお腹。悩ましいですよね。

私は痩せ気味なのですが、ちょっと油断するとお腹がすぐぽこっと出ます。目立つのなんの。

その原因は運動を怠った時と、便秘。ぽっこり度は、年を重ねるごとに増しています。

そしてもう一つ、長年の悩みが「電信柱体型」。ウエストのくびれがないのです。ずっとお腹とウェストまわりの二大お悩みでした。

ところが6年前、あることをきっかけに、ウエストが3cmマイナスに(60cm→57cm)、お腹がぺったんこになったのです! その原因は「骨盤底筋」を引き上げる感覚を覚えたこと。

ヨガの指導者トレーニングでの出来事でした。

骨盤底筋トレーニングでウエストマイナス3cm


腰まわり、お腹まわりがすっきりすると、カラダが想像以上に動きやすくなります。するとキモチもふわっと軽くなります。まさしくカラダがココロを引っ張るのです。

「骨盤底筋って何?」という人はまず、試しに次のトメサイズをやってみてください。

トメサイズ1:おしっこを途中で止めて骨盤底筋を鍛える

トメサイズ1:おしっこを途中で止めて骨盤底筋を鍛える

骨盤底筋は、骨盤内にある膀胱や子宮、直腸などの臓器を下から支え、尿道と膣、肛門をコントロールする筋肉です。

膣をカラダの中に引き込む、おしっこを我慢する、肛門を絞める。すべて骨盤底筋の動きです。この筋肉を一番わかりやすく手っ取り早く意識できるのは、「おしっこを途中で止める」とき。

やること自体はとっても簡単ですが、このトメサイズの問題は、止めることを忘れちゃうこと(笑)。大体おしっこをするときは急いでいて余裕がないので、終わってから「は……!そういえば」ってことになるんです。

一番のハードルは、おしっこをする前に「止める」こと

一番のハードルは、おしっこをする前に「止める」ことを「思い出す」ことかもしれません。

最初のうちはなかなか止められなくても、回数を重ねるとコツがわかってきて、止めることができるようになります。「ああ、骨盤底筋を使ってるなぁ」とわかる。

やがて、せっぱ詰まっているときでも、途中で何回か止めることができるようになります。そうなったら、骨盤底筋がかなり鍛えられている証拠です!  

初回のトメサイズは1回2分もかからない、簡単な運動でした。ぽっこりお腹を解消する方法は、次回さらに詳しくお伝えします。それまでに、この「おしっこを止める」トメサイズをぜひやってみてくださいね。次回までの宿題ですよ!

文・イラスト=上大岡トメ 構成=竹下沙弥香(ハルメクWEB)

※この記事は、2022年7月公開の記事を再編集して配信しています。


■もっと知りたい■

▼上大岡トメさんのマンガ連載もチェック!

上大岡トメ

1965年、東京都生まれ。東京理科大学卒。イラストレーター。山口県宇部市在住。著書に『キッパリ! たった5分間で自分を変える方法』など多数。最新刊は、コミックエッセイ『老いる自分をゆるしてあげる。』(幻冬舎刊)。
★最新情報は、上大岡トメさんのトメサイズインスタTwitterもチェック!

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