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更新日:2023年03月08日 公開日:2018年07月02日
更年期以降に気を付けたい病気・7
更年期障害の症状・対処法を解説する連載企画。今回のテーマは「手指の痛み・こわばり」。更年期は女性ホルモンの減少で関節痛や関節のこわばりも起こりやすい時期。関節リウマチなど他の病気とまぎらわしいので、症状が続くときは整形外科を受診しましょう。
「関節の痛みやこわばりも更年期障害の症状なの?」と意外に思うかもしれませんが、実はこれらは女性ホルモンの減少と関係があります。女性ホルモンの分泌が減ると、関節周囲を支える筋肉が弱くなったり軟骨の弾力が失われたりするためです。
軟骨はコラーゲンが多く、水分を含んだ弾力性のある組織です。軟骨が骨と骨の間でクッションの役割をしてくれるおかげで、関節をスムーズに動かせます。
ところが、女性ホルモンが減るとコラーゲンも減少し、軟骨が固くなっていきます。その影響で関節がスムーズに動かせなくなると、手指の痛みやこわばりが起こるのです。
女性ホルモンの減少による関節の痛みやこわばりは、特に手の指や手首、ひじといった比較的小さな関節に起こりやすいという特徴があります。
症状としては、朝起きたときに指の曲げ伸ばしがしにくい、動かすと痛みが出るなどがあり、買い物袋を持つときに手首の痛みやしびれが出るのもこのためです。
また、手指以外に足に痛みが起こるケースも多く、少し歩いただけで足の裏・かかとが痛い、外反母趾が前よりひどくなったなど、更年期の足のトラブルにも、女性ホルモンの減少が関係している場合があります。
手指や手首が痛い時に考えられる原因はさまざまです。手指や手首の痛みは女性によくある症状なので、更年期障害か他の病気なのか、判断に迷うこともあります。
女性ホルモンの影響で手指の関節に変形が起こる病気には、「ヘバーデン結節」や「ブシャール結節」があります。また、手指の痛みや朝の関節のこわばりは、関節リウマチや膠原病といった自己免疫疾患の症状とよく似ています。
その他にも、痛風や偽痛風など関節に痛みやこわばりを起こす病気もあります。これらは女性に多い病気なので、検査できちんと鑑別しておくことが大切です。
関節の痛みやこわばりが続くときは、念のため整形外科を受診し、検査を受けます。かかりつけの婦人科があれば、そこで相談してもよいでしょう。
検査を受けてこれらの病気が除外できれば、更年期障害の可能性が高いので、ホルモン補充療法などで症状を緩和させることができます。
症状がそれほどひどくないときは、セルフケアで痛みやこわばりを緩和させることもできます。
痛みやこわばりは血行を促すと改善することが多いため、入浴して体を温めたり、手からひじにかけてをお湯に浸けて温めたりすると効果的です。患部が十分に温まったら、痛くない程度の力でやさしくマッサージしましょう。血行が促進されます。
冷えると痛みが増すときは、腕カバーや手袋、締め付けのないゆるめのサポーターなどで保温するのもおすすめです。
また、体の内側から食べ物で温める方法もあります。しょうがには血行を促し、冷えを改善する効果があります。すり下ろしたしょうがを紅茶やみそ汁、スープなどに入れて飲めば手軽に取ることができます。
ただし、痛みが強く、熱をもって腫れているときは温めると炎症が悪化します。この場合は冷やしたほうが痛みもやわらぎます。
痛みが少しやわらいだら、少しずつ関節を動かすことも大切です。あまり動かさずにいると関節はそのまま固まって、周囲の筋肉もさらに衰えてしまいます。マッサージや指を曲げ伸ばす体操をして、無理のない範囲で動かしましょう。
手指の痛みには整形外科で自然由来の治療薬として使われている漢方薬もおすすめです。
神経痛や関節痛は、漢方医学では冷えや湿気が大きく関係しているとされています。そのため、からだの中の血液や水分の巡りを良くして冷えを改善したり、全身に栄養を運んだりすることで、手指の痛みが改善していくと考えられているのです。
また、鎮痛剤は副作用が不安で飲みたくないというような方にも漢方薬はおすすめできます。
以下に、更年期の手指の痛みが気になる方におすすめの漢方薬をご紹介します。
上記の3種類以外にも更年期以降の手指の痛みに用いられる漢方薬はあります。漢方薬は一人一人に合わせて選ぶのがポイントです。体質や症状に合わないと効果がでないだけでなく、からだへのダメージや副作用が起きてしまうことも。
今はオンラインで簡単に相談できるサービスがあります。全国対応ですので、お近くに漢方に詳しい方がいない場合にも便利です。
トップの写真(撮影=中西裕人 ヘアメイク=小島けさき モデル=桂智子)、それ以外のイメージ写真=PIXTA
よこくら・つねお 医学博士。医師。横倉クリニック・健康外来サロン(港区芝)院長。東京都済生会中央病院に日本初の「健康外来」を開設。故・日野原重明先生に師事。婦人科、心療内科、内科などが専門。病名がないものの不調を訴える患者さんにも常に寄り添った診療を心がけている。著書『病気が治る脳の健康法』『脳疲労に克つ』他。日本産婦人科学会認定医 /日本医師会健康スポーツ医/日本女性医学学会 /更年期と加齢のヘルスケア学会ほか。
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