たった3週間!?内臓脂肪を落とす3つの方法とは?
2024.09.28
更新日:2025年02月27日 公開日:2024年03月06日
50代女性の急激な体重増加は更年期?ストレス?
お腹周りが急に太った!体重変化の原因&女性の病気
女性が「お腹周りや腰周りが急に太った」原因としては、更年期やストレス、婦人科疾患(子宮・卵巣)、甲状腺の病気などが考えられます。急激な体重増加の原因や隠れた病気、脂肪の落とし方、病院の受診の目安などについて詳しく解説します。
腰やお腹周りが急に太った│女性の急激な体重変化の原因
食べ過ぎやお酒の飲み過ぎが続くと、消費し切れなかったエネルギーが脂肪として体に蓄えられ、お腹周りが急激に太ってしまうことがあります。
しかし、お腹や腰周りが急に太る原因は、食べ過ぎや飲み過ぎだけではありません。女性の場合、更年期の影響や子宮・卵巣の病気などの可能性も考えられます。
ここでは、急に太るときに考えられる原因について解説します。
更年期による女性ホルモンの減少
更年期になって「ウエストが急に太ったように感じる」「ぽっこりお腹が気になるようになった」という場合は、女性ホルモンの影響が考えられます。
更年期とは閉経を挟んだ前後5年間のことで、年齢にすると40代半ば~50代半ば頃です。更年期になると、女性ホルモンのエストロゲン分泌量が大きく低下します。
エストロゲンには内臓脂肪を代謝する働きがあり、減少によって更年期以降の女性は内臓脂肪がつきやすい傾向に。内臓脂肪はその名の通り内臓の周囲につくため、増加するとお腹周りが太ります。
加齢に伴う基礎代謝・筋肉量の減少
人は年齢を重ねるごとに筋肉量が低下し、それに伴って基礎代謝量も減少します。
女性の場合、閉経後は女性ホルモンだけでなく男性ホルモンの分泌量も減少するため、これが基礎代謝・筋肉量の減少につながることに。
女性ホルモンの減少によって内臓脂肪が蓄積しやすい状態になったところに、基礎代謝・筋肉量の減少の減少が重なることで、さらに太りやすくなってしまうのです。
また、大腸壁の筋肉が衰えると、大腸のぜん動運動が低下。これにより便秘になりやすくなることも、ぽっこりお腹につながります。
さらに、骨盤を支えていた筋肉が衰えると骨盤がゆがみ、姿勢が崩れることでお腹が出て見えるケースも。
ストレス・睡眠不足
ストレスの影響も、お腹周りが急激に太る原因の一つです。ストレスや不安を抱える状況下ではコルチゾール」と呼ばれるストレスホルモンが分泌されます。
コルチゾールは生命維持に欠かせないホルモンの一つですが、増え過ぎると基礎代謝を低下させてしまい、脂肪が燃えにくい体になってしまうことに。
ストレスが増加すると食べたい欲求を押さえる「セロトニンを抑制する「ノルアドレナリン」の分泌量が増加し、食べ過ぎにつながります。
また、睡眠不足も食べ過ぎにつながる原因です。
睡眠時間が短くなると、食欲を抑制するホルモン「レプチン」の分泌量が少なくなり、食欲を増進するホルモン「グレリン」が多くなります。
睡眠不足でグレリンが増えると、脂肪が多く高カロリーな食事を食べたくなる傾向にあるともいわれています。
反り腰
中には、「痩せているのにお腹だけぽっこり出ている」と悩む人もいます。そんな人は「反り腰」になっている可能性が考えられるでしょう。
反り腰は悪い姿勢の一つで、腰が反り過ぎてしまい、S字のようになっている状態です。反り腰になると内臓が本来の位置からずれてしまい、ぽっこりお腹につながります。
女性は男性に比べて筋力が弱く、正しい姿勢を維持しにくいため、反り腰などの悪い姿勢になりがちです。また、ヒールの高い靴も反り腰を引き起こしやすくなります。
反り腰はぽっこりお腹だけでなく腰痛の原因にもなるため、正しい姿勢を心掛けることが大切です。
むくみ
体に生じたむくみ(浮腫)が、体重増加の原因になっている可能性もあります。
むくみとは「体が過剰に水分をため込んでしまっている状態」のことで、塩分の過剰摂取や冷えて血行が悪くなると、むくみが起こりやすいです。
ただし、食生活は変わらないのに急激に体重が増えたという場合は、病気によるむくみの可能性も考えられるため注意が必要です。
病気の影響
なんらかの病気の影響によって、短期間に急激にお腹周りが太ったり、体重が増加したりすることもあります。
あまりに急激にお腹周りが太った場合は病気の可能性も考えられるため、早めに病院を受診して詳しい検査を受けましょう。
お腹周り・腰周りが急に太った症状で考えられる病気
お腹周り・腰周りが急に太ったときは「食べ過ぎや飲み過ぎのせい」「運動不足だから」と考える人も多いですが、病気が原因になっている可能性もあります。
ここからは、お腹周りや腰周りが急に太ったときに考えられる病気について解説します。
子宮筋腫
子宮筋腫とは、子宮壁にできる良性の腫瘍です。30歳以上の女性に多く見られ、すべての年代では50%以上の女性に起こるといわれるほど、女性にとって身近な病気として知られています。
良性腫瘍のため悪性腫瘍(がん)にはならず、子宮筋腫のある人の80~90%は症状が起こらないため、気づかないことも。
しかし、筋腫が大きくなるとお腹が押し上げられ、膨らんで見えることがあります。その他、貧血・過多月経・頻尿・性交時痛・月経困難症などが子宮筋腫の主な症状です。
肥満や高血圧、糖尿病、アルコールをよく飲む人はリスクが高くなるとされています。
卵巣腫瘍
卵巣腫瘍とは、卵巣の中に腫瘍ができる病気です。卵巣の大きさは通常2~3cmほどですが、卵巣腫瘍ができると30cm以上に大きくなってしまうこともあります。
卵巣腫瘍が大きくなると膀胱や直腸が圧迫され、頻尿や便秘、下腹部痛、腰痛、月経痛の悪化、お腹の張りなどの症状が起こります。
「服のウエストがきつくなった」などのきっかけで病院を受診して卵巣腫瘍に気づくこともありますが、単に太っただけだと思い込んで放置されるケースも少なくありません。
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とは、男性ホルモンが多く作られてしまうことで排卵が起こりにくくなる病気です。月経不順、不正出血、無月経、肥満、多毛、ニキビができやすいといった症状が見られます。
他にも、男性ホルモンの過剰分泌の影響で、腹部に脂肪が蓄積しやすくなり「お腹が出た」ように見えることがあります。20代〜45歳くらいまでの女性の5〜8%に見られる病気です。
甲状腺機能低下症
甲状腺機能低下症とは、通常よりも甲状腺ホルモンの作用が低下した状態です。甲状腺ホルモンの働きが低下すると、全身の代謝が低下し、体のさまざまな機能低下が起こります。
体重増加(代謝が落ちるため食べる量が少なくても体重が増える)、むくみ、疲労感、無気力、便秘、月経異常、寒がりになる、皮膚が乾燥するなどがよく見られる症状です。
甲状腺機能低下症は30~50代の女性に多く見られ、更年期の不調に似ている症状も多いため、見逃さないよう注意しましょう。
クッシング症候群
クッシング症候群(クッシング病)とは、副腎皮質から分泌されるホルモン「コルチゾール」の働きが過剰になる病気です。
副腎の良性腫瘍やがん、結節性過形成、下垂体腫瘍、肺がんなどが発症の原因になります。
クッシング症候群では、手足は細いのにお腹周りなど体幹部が太る「中心性肥満」、顔に脂肪がついて丸くなる「満月様顔貌(ムーンフェイス)」などの症状が見られます。
放置すると重篤な病気のリスク上昇につながるため早めに病院を受診しましょう。
お腹周り・腰周りの脂肪を落とすポイント&注意点
ここでは、お腹周り・腰周りの脂肪を落とすポイント&注意点を紹介します。
軽い有酸素運動を習慣化する
お腹周りにつく内臓脂肪を燃焼させるためには、有酸素運動がおすすめです。長時間続ける必要はなく、10〜30分程度の軽い有酸素運動を毎日続けるだけでも、脂肪は燃焼します。
これに合わせて、お腹をへこませた状態をキープするドローインを日常に取り入れると、より効果的です。
1日全体で摂取カロリーを調整する
大人女性は忙しく、仕事や家族の都合など、ダイエットや減量のためのカロリーコントロールが難しいことも。そんなときは、1日全体で摂取カロリーを調整するのがおすすめです。
例えば、外食などで昼や夜の食事のカロリーが多くなってしまいそうな日は、朝食で取る糖質は少なめにするといった対策を取りましょう。
不足しがちな食物繊維やタンパク質、ビタミン、ミネラルなどはしっかり取りつつ、糖質は最低限の量にすることでカロリーを調整できます。とはいえ糖質はエネルギー源となるため極端に減らさず、適量を摂取しましょう。
極端な食事制限は避ける
脂肪を落とすというと、「食事を抜けばいい」と考えてしまうかもしれませんが、食事を抜くのはNGです。極端な食事制限は、脂肪だけでなく筋肉まで落としてしまいます。
すると、食事制限を終えた後で、筋肉が減ってしまったところに脂肪がつくことに。また基礎代謝量も落ちてしまうので、「太りやすい体」に変わってしまいます。
このように筋肉が衰えて脂肪がついた状態は「サルコペニア肥満」と呼ばれ、生活習慣病リスクが通常の肥満以上に高くなります。
お腹周り・腰周りが急に太ったときに病院を受診する目安
急激な体重変化や体型変化があった場合は、まず病気を疑い、詳しい検査を受けましょう。
特に、以下のような症状がある場合は病気が隠れている可能性が考えられます。
- お腹周りや腰回りだけ急激に太った
- 月経痛がある、月経量が多い、不正出血がある
- 貧血気味
- お腹が張って苦しい
- 疲れやすく疲労感がある
- 尿の出が悪い
- 食べる量は変わらなのに太った
婦人科疾患の中には、お腹周りが膨らんで太ったように感じる症状が起こるものもあります。最初は無症状で、進行すると腹水や腫瘍の破裂が起こることもあるため、早めに病院を受診して検査をすることが大切です。
子宮筋腫や卵巣腫瘍など婦人科疾患が考えられる場合は婦人科、甲状腺機能低下症が考えられる場合は内科を受診しましょう。
お腹周りの変化は婦人科疾患の可能性も!詳しい検査を
更年期はエストロゲンの分泌量の減少や筋肉量の減少によって、内臓脂肪がつきやすくなります。更年期太りであれば特別な治療は必要なく、肥満防止のために食事や生活習慣の見直しで対策しましょう。
しかし、お腹周りが急激に太る原因は肥満だけではなく、婦人科疾患など病気の可能性も考えられます。
無症状のケースもあるため、思い当たることがないのにいきなり太った場合は、早めに病院で検査を受けましょう。
監修者プロフィール:三橋裕一さん
1964年生まれ。福島県会津若松市出身で2007年に札幌でひなたクリニックを開業。産婦人科医の傍ら、総合格闘技のリングドクターとしても活動。趣味はお酒とバイクジムカーナ。利き酒師やフードマイスターの資格も保有。新事業の『内診台を使用したVIO脱毛』に日々奮闘中。
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