つらくないから無理なく続く!下腹を引っ込める対策

簡単!ぽっこりお腹をへこます方法&楽々運動メニュー

井上かな映
監修者
一般社団法人PMTA代表、スタジオトーチ下北沢
井上かな映

公開日:2022.07.06

更新日:2024.02.03

女性は皮下脂肪がつきやすく、更年期以降は女性ホルモンの影響もあり、「ぽっこりお腹」が加速。自宅で簡単にできる筋トレやエクササイズを始めてみませんか? インナーマッスルを鍛えることで下腹ぽっこりを解消、便秘も改善され健康的に美しく!

監修者プロフィール:井上かな映さん

井上かな映さん

一般社団法人PMTA代表。資格:BOC公認アスレチックトレーナー(ATC)、PHIピラティスインストラクター。ピラティス&パーソナルトレーニング・スタジオトーチ下北沢

変化するライジステージ合わせて、健康でしなやかなカラダをつくる女性のためのトレーニング「美トレ」を主宰し、産前産後の女性を中心にトレーニング指導を行う傍ら、「産前産後ママトレ」や「本物の美しさをつくるボディメイク講座」をオンライン講座にて開催。産前産後ママトレ完全ガイドブック無料PDFを配布中!Instagram(@kanaeinoue_jp

更年期女性、ぽっこりお腹になりやすい!?

女性はぽっこりお腹になりやすい!?

ぽっこりお腹(下腹ぽっこり)とは、言葉の通り、下腹だけがぽっこりと出ている状態のことです。

人間の体にある脂肪の総称を「体脂肪」といい、体脂肪には「皮下脂肪」と「内臓脂肪」の2種類があります。女性は下腹部の卵巣や子宮など、妊娠・出産で重要となる器官があり、これらの臓器を守るために体に皮下脂肪が付きやすくなっているのです。

さらに、更年期もぽっこりお腹に影響します。女性ホルモンのエストロゲンには内臓脂肪の蓄積を防ぐ働きがありますが、更年期になるとエストロゲンが激減するため、内臓脂肪が蓄積しやすくなります。

厚生労働省が開設した健康情報サイトのe-ヘルスネットによれば、女性の場合、ウエスト周囲径(おへその高さで測ったサイズ)が90cm以上で、血糖・血圧・脂質の3つのうち2つ以上が基準値をオーバーすると「メタボリックシンドローム」と診断されます。

ぽっこりお腹の原因

ぽっこりお腹の原因

パンツスタイルのときやタイトなファッションのときに気になるぽっこりお腹。下腹が出る原因は、いくつかあります。

ここからは、ぽっこりお腹の原因を見ていきましょう。

筋肉の衰えによる内臓の下垂

筋肉の衰えも、ぽっこりお腹の原因です。胃や腸などの内臓は普段、インナーマッスルと呼ばれる以下の4つの筋肉によって支えられています。

  • 横隔膜
  • 腹横筋
  • 多裂筋
  • 骨盤底筋群

これらの筋肉が衰えると支えが弱くなり、内臓の下垂が起こり、ぽっこりお腹につながるのです。人は年を重ねるごとに筋肉量が低下していくため、意識的に筋力トレーニングを取り入れ、筋肉量の維持・向上を行いましょう。

内臓脂肪・皮下脂肪の蓄積

暴飲暴食などの食生活の乱れ、運動不足によって起こる内臓脂肪や皮下脂肪の蓄積も、ぽっこりお腹の原因です。

内臓脂肪とは内臓まわりにつく脂肪で、付きやすいものの落としやすいことが特徴です。皮下脂肪とは皮膚と筋肉の間にある脂肪で、一度ついたら落ちにくいという特徴があります。

脂肪の付き過ぎは、腰や膝に負担をかけたり、生活習慣病のリスクを高めるなど、ぽっこりお腹以外にもさまざまな悪影響を及ぼします。

骨盤の傾き

骨盤の傾きも、ぽっこりお腹の原因になります。骨盤が後に傾き、猫背になることで内臓が下がってしまい、腹筋を使わずに立つことができるようになってしまい、結果お腹がたるんでしまいます。

骨盤が傾いていると下腹部がぽっこりと出るだけではなく、お尻も垂れてきます。

腸の動きが悪い(便秘)

腸の動きが悪いことも、ぽっこりお腹の原因です。腸がしっかり動かないと、食べかすや水、便やガスがお腹の中にたまってしまい便秘になり、お腹が出ます。

お腹を触ったときに「固い」「痛い」と感じる場合は、腸の動きが悪くなっているかもしれません。腸がよく動かないと不要な老廃物が排出されないことで循環が悪くなり、冷えを招いてしまうことも。

運動不足や姿勢が悪いことで腹筋を使わなくなり、腸の動きも活発ではなくなってしまいます。食生活の乱れや不規則な生活、ストレス、運動不足は便秘の原因になるため注意が必要です。

ぽっこりお腹をへこませる・予防する方法

ぽっこりお腹をへこませる・予防する方法

ここからは、ぽっこりお腹をへこませる・予防する方法をご紹介します。ぽっこりお腹が気になる人は、ぜひ実践してみてください。

適度な運動を習慣にする

運動不足になると脂肪が蓄積されやすくなったり、筋力低下によってぽっこりお腹を招いてしまうため、適度な運動を習慣にしましょう。

無理に激しい運動やつらい筋トレをする必要はありません。自分に合った適度な運動を習慣にすることで、ぽっこりお腹は解消できます。

買い物や通勤など外出時に歩く距離を少し増やしたり、エスカレーターではなく階段を使うようにすると、無理なく自然に毎日の運動量を増やせるでしょう。

筋トレをするのであれば、インナーマッスルを鍛えるのがおすすめです。

姿勢をよくする

ぽっこりお腹を防ぐためにも、正しい姿勢を心掛けましょう。

猫背になると、下腹部が前に突き出る形になるため、お腹がぽっこりと前に出ます。腰が反り過ぎた反り腰の場合、お腹の筋肉が緩んでいる状態になるため、腹筋の動きが悪くなり、ぽっこりお腹を招きます。

横から見たときに、耳と肩とくるぶしが真っ直ぐの線になるような姿勢で立つと姿勢が改善され、ぽっこりお腹の解消につながります。

水分不足に注意する

体内の水分量が不足すると、便が硬くなってしまい、便秘を引き起こしやすくなります。また、水分不足は脱水状態を招き、熱中症や脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす原因にもなるため、水分が不足しないように注意しましょう。

特に、運動する場合は汗で水分が排出されます。水分不足にならないよう、運動を始める前・運動中・運動後などこまめに水分補給しましょう。

アルコールの摂取量を減らす

アルコールは1gあたり7.1kcalと、カロリーが高いです。タンパク質や糖質の4kcal、脂肪の9kcalと比較しても、かなり高カロリーであることがわかります。

また、アルコールを摂取すると脂質や糖質よりも優先的に代謝されるため、お腹まわりが太りやすくなります。

食生活を改善する

ぽっこりお腹の改善のためには、適度な運動の他にも、食生活の見直しが欠かせません。糖質や脂質の取り過ぎ、食べ過ぎ、飲み過ぎなど食生活の乱れを感じている人は、バランスのいい食事を心掛けましょう。

食物繊維の摂取量が少ないと便秘になりやすいため、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維をバランスよく摂取しましょう。

便秘が気になる人は、腸内環境を整える簡単腸活レシピを活用するのもおすすめです。

塩分量を減らす

食事だけではなく、塩分量も意識しましょう。塩分を取り過ぎると、体がむくみやすくなり、ぽっこりお腹を招きます。

しっかりだしを取ったり、生姜やにんにく、胡椒、ごま油、お酢などを活用したりすると、おいしく簡単に減塩できます。食塩の過剰摂取は食欲の過度な増進、高血圧、夜間頻尿などにつながるため、これを機に塩分摂取量を見直してみるのもいいかもしれません。

腸もみマッサージ

腸もみとは、お腹の上から腸を揉んで刺激することで、腸の動きを促すマッサージのことです。

ただお腹を強く押せばいいわけではなく、程よい強さとリズムで揉むことが腸をリラックスさせて老廃物の排出を促すポイントです。ここでは、小腸もみの方法をご紹介します。

  1. 両手を重ねてへその上に置く
  2. 手は動かさず、自然に呼吸しながら1・2・3・4の順番で押していく(1周に5秒ほどかけてゆっくりと楕円を描くようにするのがポイント)

簡単!ぽっこりお腹をへこます運動・エクササイズ

簡単!ぽっこりお腹をへこます運動・エクササイズ

ここからは、簡単にできるぽっこりお腹をへこます運動やエクササイズをご紹介します。

フロントブリッジ(プランク)

内臓の下垂を防ぐためには、フロントブリッジ(プランク)がおすすめです。インナーマッスルを刺激できるので、このプランクから始めて運動のための土台づくりをしていきましょう。

フロントブリッジ(プランク)

  1. うつ伏せに寝て、肩の真下にくるように肘を置く
  2. 前腕から肘にかけてと、つま先のみで体を浮かせる
  3. お腹とお尻に力を入れ、頭から足までが板のように一直線になるように体を支える
  4. そのまま10秒キープする
  5. ここまでを3回を目安に行う

逆腹筋(リバースクランチ)

ぽっこりお腹を解消したい場合、逆腹筋(リバースクランチ)がおすすめです。通常の腹筋で鍛えられるのは主に腹直筋(お腹の前の方にある筋肉)で、他の筋肉にはあまり影響を与えません。

逆腹筋の場合、日常生活であまりしない動きをするため、インナーマッスルである腹横筋を効果的に鍛えられます。ウエストのくびれをつくるのにも効果を発揮するエクササイズです。

 

逆腹筋(リバースクランチ)

逆腹筋(リバースクランチ)

  1. 仰向けに寝て両膝を立てる
  2. 背中と床の間にクッションなどを挟む
  3. 両手で頭を支えて上体を反らしたら、そのまま5秒キープ
  4. 息を吐きながら起き上がってくる
  5. ここまでを10回×3セット行う

ブレーシング

腹筋などの筋トレやエクササイズはつらくて続けられない、習慣化が難しいという人は、簡単にできるブレーシングがおすすめです。

ブレーシングとは呼吸を意識的に行うことで腹横筋(ふくおうきん)を鍛えるトレーニングのことで、元はリハビリの現場で使われてきた理学療法の一つ。息を長く吐き切るだけで、インナーマッスルを安全に合理的に刺激できます。

 

ブレーシング

ブレーシング

  1. いつもの姿勢で壁際に立つ
  2. 壁に沿って背筋を正す
  3. 肩を後ろに引いて壁につける
  4. 姿勢を維持したまま息がもたなくなるまで吐き続ける
  5. 1回10秒5〜10セット、1日4回行う

ブレーシングは短時間ででき、場所も取らないので思い出したタイミングで簡単にできることがメリット。自宅で簡単にぽっこりお腹を解消したい人にもおすすめです。シンプルで簡単、体への負担もないので、ぜひ毎日の習慣として取り入れてみてください。

ウォーキングやジョギング(有酸素運動)

内臓脂肪や皮下脂肪の蓄積によってお腹が出ている場合、脂肪を燃焼させることがぽっこりお腹の解消につながります。

トレーニングによってインナーマッスルを刺激してから有酸素運動を行うと、代謝がアップして、脂肪燃焼効果を高める効果がさらに高まります。

有酸素運動はウォーキングやランニング、ジョギング、サイクリング、水泳などさまざまな方法があるため、自分に合ったものを取り入れましょう。

有酸素運動は運動開始から20分ほど経った頃から脂肪が燃焼し始めるため、20分以上続けるのがおすすめです。最初からペースアップし過ぎると長く続けられなくなってしまうため、続けることに重点を置いて、無理のないペースで行いましょう。

簡単トレーニングでぽっこりお腹を凹ませよう!

ぽっこりお腹になってしまう原因は、筋力低下、悪い姿勢、骨盤の傾きなどさまざまです。女性の場合、もともと皮下脂肪がつきやすく、更年期以降は女性ホルモンの影響もあり、ぽっこりお腹になりやすいといわれています。

簡単なトレーニングやマッサージ、食生活の改善などを取り入れて、無理なく自分のペースでぽっこりお腹を解消していきましょう。ぽっこりお腹を解消するためのトレーニングは、姿勢や便秘の改善にもつながるため、健康的に美しくなれますよ。

※この記事は2022年7月の記事を再編集して掲載しています。

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