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驚異のダイエット効果!つらくない有酸素運動のすすめ
有酸素運動を毎日30分だけ!6つの効果&ポイント
THE CODITIONING ROOM
関口アキラ
公開日:2022.12.14
更新日:2023.06.30
ウォーキングやサイクリングなどの有酸素運動。長ければ長いほど効果が高いと思っていませんか? 実は、毎日たった30分続けるだけでOK! ダイエットや生活習慣病を予防・改善などうれしい効果がたくさんあります。30分の運動習慣を始めましょう!
監修者プロフィール:関口アキラさん
THE CODITIONING ROOM代表、通称ファンキー関口。女優など著名人の専属ケアを務めるかたわら、東京ガールズコレクションにてボディケアサポートなど多くのイベントに出店。人気美容チャンネル「FANN CHANNEL」に出演し、視聴者投票1位でグランプリ受賞。「始める前に始める」を掲げた身体の土台づくりとどこにもない独自の手法で身体を造る。
【研究結果】毎日30分有酸素運動を続けたら、体重と体脂肪が減少
健康のために取り入れたい、有酸素運動。運動を習慣にするにあたっては「具体的にどのくらい取り入れたらいいのか」が気になるところです。
American Journal of Physiology誌で発表されたコペンハーゲン大学の研究論文によれば、1日30分の有酸素運動を続けるだけで、体重と体脂肪を減少させる効果があることがわかっています。
研究では、過体重や肥満の20〜40歳の男性60名を対象に被験者を3つのグループに分けて実験を行いました。
1のグループにはウォーキング、自転車こぎ、ローイング運動(ボート漕ぎ運動)などといった有酸素運動を毎日30分行うように指示。2のグループには同じく毎日60分の有酸素運動を指示し、3のグループは運動を行いませんでした。
心拍計と活動量計を装着してもらった上で13週間、運動の効果を測ったところ、30分運動したグループは3か月間で平均3.6kgの体重減少。一方、60分したグループは2.7kgのみに留まりました(体脂肪はどちらも約4kg減少)。
毎日60分運動したグループは運動した分お腹が空いてカロリーを多く摂取したため、30分運動したグループよりも体重が減らなかったのではないかと推測されています。
つまり、運動は無理に長時間行う必要はなく、毎日30分続けるだけでも体重減少や体脂肪低下につなげられるということ。簡単にできるので、ぜひ続けていきたい習慣です。
有酸素運動とは
有酸素運動とは、エネルギーを作り出す際に酸素を使う運動を指します。代表的な有酸素運動としては、ウォーキングやサイクリング、ジョギングやランニング、水泳などがあります。
有酸素運動は比較的運動強度が低く、負荷が軽いため、長い時間続けられるものが多いことが特徴です。
ウォーキングやジョギングなど、中強度以上の運動をある程度の時間続けるためには、体の中に蓄えられた体脂肪や糖質が使われます。このときに大量の酸素が必要になるため「有酸素運動」と呼ばれています。
ちなみに、「無酸素運動」は血液中の糖のみを利用する運動で、筋トレなど短時間で瞬発的にエネルギーを使うトレーニングを指します。
有酸素運動の効果
ここからは、有酸素運動の効果について見ていきましょう。
ダイエット効果
有酸素運動では、体脂肪がエネルギー源として使われます。有酸素運動を続けると体重や体脂肪の低下につながるため、ダイエット効果が期待できるでしょう。
脂肪を落として痩せたいときは、有酸素運動を取り入れるのがおすすめです。
有酸素運動を続けても痩せられない場合は、普段の食事で摂取するカロリーが多過ぎる可能性も。カロリーオーバーしていてはせっかくの有酸素運動の効果も得られなくなってしまうため、食生活の見直しも合わせて行ってみましょう。
生活習慣病の予防や改善
有酸素運動では、体の中に蓄えられた脂肪や糖質が使われます。そのため、高血圧や脂質異常症、糖尿病、高尿酸値血症といった生活習慣病の予防や改善効果も期待できます。
厚生労働省による生活習慣病予防のための健康情報サイト「e-ヘルスネット」でも、「脂質異常症を改善するための運動」や「高血圧症を改善するための運動」として、有酸素運動が推奨されています。
有酸素運動を行うことで筋肉への血流が増加すると、細胞の中にブドウ糖が取り込まれ、インスリンの効果が高まって血糖値が低下します。また、トレーニングによって筋肉が増えることでもインスリンの効果が高まり、血糖値が低下しやすくなります。
ただし、運動をやめるとその効果は3日ほどで失われていきます。そのため、有酸素運動はしっかり継続していくことが大切です。有酸素運動は運動強度が高くないため、無理なく継続しやすいでしょう。
心肺機能の向上
運動するときに大量の酸素が必要になる有酸素運動は、継続することで心肺機能の向上にもつながります。
普段は軽い呼吸だけで酸素を取り入れていますが、有酸素運動をしているときは呼吸が早くなり、酸素を取り込む力も上がります。有酸素運動を継続することで効率よく酸素を使えるようになるため、心肺機能の向上が期待できるでしょう。
ストレス解消
有酸素運動などの適度な運動は、ストレス解消の有効な方法の一つです。
ウォーキングやジョギング、サイクリングなどの有酸素運動は、リズミカルに一定の動きを繰り返しますが、このようなリズム運動は脳を活発にし、心を穏やかにするセロトニンを増やすといわれています。
セロトニンが分泌されると精神が安定しやすくなるので、落ち込みやイライラがあるときは運動してリフレッシュするのもおすすめです。
睡眠の質の向上
セロトニンは、睡眠の質の向上にもつながります。セロトニンが十分に分泌されると、夜しっかり眠れるようになるため、「寝付きが悪い」「夜中に目が覚めてしまう」など、睡眠についての悩みがある人にも有酸素運動はおすすめです。
不眠や睡眠の質の低下は、更年期女性に多く見られる症状の一つ。リフレッシュもできるので、ぜひ短時間の有酸素運動を取り入れてみましょう。
骨粗鬆症予防
更年期以降の女性が気をつけたい骨粗鬆症予防にも、有酸素運動が効果的です。
骨粗鬆症の予防には、カルシウム摂取、ビタミンDを体内で合成するための日光浴と合わせて、運動も推奨されています。
大きくはないものの、有酸素運動をすればある程度の負荷が体にかかります。骨に負荷をかけることで骨粗鬆症予防につながります。
有酸素運動は毎日やってもOK!
「毎日有酸素運動をやってもいいの?」と心配な人もいるかもしれませんが、健康維持や体重・体脂肪の減少を目的とした運動の場合、毎日行って問題ありません。むしろ、生活習慣予防のためには1日合計30分以上の運動を毎日続けることが推奨されています。
ただし、普段から運動習慣のない人が急に毎日有酸素運動を続けようとすると、体に負担がかかります。
無理をすると筋肉や体を傷めたり、ケガをしてしまう恐れがあるため、最初は週に2回、3回、4回……と増やしていき、体を慣らすことが大切です。
頻度や時間については体力や持病のことも考え、かかりつけ医に聞いてから決めるようにしましょう。
毎日続けやすいおすすめの有酸素運動
毎日続けやすいおすすめの有酸素運動としては、以下のようなものがあります。
- ウォーキング
- 水中ウォーキングや水泳
- ジョギング
- 縄跳び
- エアロビクス
- サイクリング
- トランポリン など
有酸素運動はこの他にもさまざまな種類があるため、自分のやりやすいものや好きなものを選ぶのがおすすめです。運動習慣がない人は、ウォーキングから始めてみるといいでしょう。
有酸素運動をするときのポイントやコツ
ここからは、有酸素運動をするときのポイントやコツをご紹介します。
連続して20分、30分以上続けなくてもOK
「有酸素運動は20分以上行わなれば脂肪燃焼効果がない」と耳にすることがありますが、そんなことはありません。5分や10分ほどの運動でも脂肪は燃焼します。
脂肪燃焼効果をより高めたい人は、30分や40分など、無理のない範囲で20分以上の運動をするといいでしょう。
脂肪燃焼なら「中強度」の有酸素運動がおすすめ
ダイエットを目的にしているのであれば、中強度(少しだけ負荷を感じるが、楽にできるくらい)の有酸素運動がおすすめ。運動時には脂肪と糖質が消費されますが、激しい運動のときは糖質の方が多く消費され、脂肪の消費が低下するためです。
日常生活でいえば、早歩きや階段の上り下りが中強度の有酸素運動にあたります。
「ギリギリ笑顔で会話はできるが歌うのは無理」が中強度の運動の目安。「ニコニコペース」とも呼ばれています。
鼻呼吸を意識する
鼻呼吸は口呼吸よりも取り込む酸素の量が増え、有酸素運動の効率が上がります。口呼吸は関節の動きを悪化させ、運動の効率が落ちてしまいます。
動きの効率を上げるために鼻呼吸を意識しましょう。
効果を高めるなら夕方がおすすめ
有酸素運動の効果を高めたいのであれば、夕方に運動するのがおすすめです。人間は朝よりも夕方の方が運動能力が高くなることがわかっており、さらに体温も上がるため睡眠の質が高くなる効果も期待できます。
運動後は野菜から食べる
有酸素運動を行った後に食事をするときは、まずは野菜から食べるようにするのがおすすめです。運動直後に脂肪の多い食事や炭水化物を摂取すると、脂肪に変わりやすいためです。
スポーツドリンクにも糖分が多く含まれているため、歩いた直後は避け、水を飲むといいでしょう。
筋トレも合わせて行うと効果的
筋肉には「速筋(短時間で大きな力を引き出す筋肉)」と「遅筋(長時間小さい力を出す筋肉)」の2種類があります。
有酸素運動で鍛えられるのは主に遅筋なので、速筋を鍛えられる筋トレを取り入れることで、全身の筋肉量の維持や増加につながるでしょう。
ただし、筋肉をつけるために筋トレを行う場合は、有酸素運動と筋トレは別の日にやるのがおすすめ。筋トレ後に有酸素運動を長時間続けると、筋トレによって筋肉を大きくする効果が薄れてしまうためです。
目的別に有酸素運動を採り入れる
ダイエット目的の場合、痩せたい部位(脚やお腹など)を筋トレなどで負荷をかけてから有酸素運動をする。ウォーキングやジョギング時は腕をしっかり振る、大股で動くことも大事です。
健康目的の場合、鼻呼吸や姿勢を意識しましょう。骨粗鬆症予防には酸素も関わってくるからです。
有酸素運動を毎日続けるときの注意点
ここからは、有酸素運動を毎日続けるときの注意点をご紹介します。
継続する
有酸素運動は、継続することが大切です。有酸素運動も筋トレも、やってすぐに効果が現れることはありません。長時間運動しなくてもいいので、毎日30分ほど運動することを目標にするといいでしょう。
いきなり30分が難しい人は、30分を目標に、5分や10分からスタートして少しずつ体力をつけていきましょう。
無理をしない
毎日30分程度の有酸素運動を習慣化し、継続していくためには無理をしないことが大切です。
無理をして体を傷めたり、筋肉に疲労が蓄積してしまっては続けるのが難しくなってしまいます。まずは習慣化することを目標にして、無理のない時間やペースで行いましょう。
1日30分!毎日の有酸素運動で健康に美しく
有酸素運動を毎日30分続けるだけで体脂肪や体重減少効果があることが研究でわかっており、その他にも生活習慣病の予防や改善、心肺機能の向上、ストレス解消など有酸素運動には多くのメリットがあります。
代表的な有酸素運動の一つであるウォーキングは誰でも簡単にでき、負荷も大きくないので、ぜひ運動を習慣化してみてはいかがでしょうか。
※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。
※この記事は2022年12月の記事を再編集をして掲載しています。
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