更年期の不調:気になる症状と対処法

50代からは運動習慣が大切!更年期太りの予防にも

公開日:2018/07/02

更新日:2022/03/21

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更年期になると基礎代謝がさらに下がって太りやすくなったり、骨粗鬆症で骨が弱くなったりします。体調が悪く、あまり動きたくない人もいるかもしれませんが、ウォーキングやスクワットなど軽めの運動をしたほうが心身ともによい効果が得られます。

50代からは運動習慣が大切!更年期太りの予防にも

運動不足は更年期太りや骨粗鬆症につながる!

年齢を重ねると行動範囲が狭くなったり、動くのが億劫になったりして太りやすくなる一方、ダイエットをしても若い頃より体重が減りにくくなったと感じていませんか?更年期以降には、それに拍車がかかります。
 
女性ホルモンには内臓脂肪の代謝を促す働きがあるため、女性ホルモンの分泌が十分にある間は内臓脂肪がたまりくいのですが、更年期以降になるとその恩恵を受けられなくなります。
 
内臓脂肪がたまると、特にお腹まわりが太ってきます。見た目の悪さもさることながら、内臓脂肪からさまざまな悪玉物質が分泌されるようになるのです。その影響で血栓ができやすくなったり、糖尿病や高血圧にかかりやすくなったりします。

更年期以降の女性では、心筋梗塞や脳梗塞を起こすリスクが男性並みに高まるのもこのためです。さらに、女性ホルモンの減少によって筋肉も減ってくるため基礎代謝が低下します。これも太りやすさの原因となります。

筋肉以外にも用心したいのが骨です。やはり女性ホルモンの減少により骨量が低下して骨がもろくなり、骨粗鬆症にかかりやすくなります。骨粗鬆症になると骨折しやすく、それがきっかけで要介護や寝たきりに進むリスクが高くなります。

更年期以降は、何もしないでいると、筋肉も骨も弱っていく一方なのです。

ストレス解消など、運動のメリットはたくさん!

健康で幸せに暮らすには、自力で動けるように筋肉と骨を鍛える必要があります。そのためには長く続けられる運動習慣を身につけましょう。運動には筋肉や骨を鍛えるだけでなく、更年期世代の女性にとってうれしい効果がたくさんあります。

その一つがストレス解消です。更年期には、わけもなくイライラしたり、気分が落ち込んだりしがちですが、体を動かすのはこうしたストレスを発散するのに最適です。

体調がすぐれないからといって家の中に引きこもってばかりいるより、外の空気を吸いながら少しでも体を動かすとスッキリします。

夜、寝つきが悪いとか、眠りが浅くて寝不足ぎみというときも運動は効果的です。散歩やウォーキングのようにリズミカルに体を動かす運動をすると、脳内のセロトニンという神経伝達物質の分泌が促されます。

セロトニンは夜になるとメラトニンという睡眠ホルモンに変化し、安眠を促す働きがあります。運動による心地よい疲労感と相まって、夜ぐっすり眠れるようになるはずです。

ウォーキングやスクワットを無理せず続ける

「50代にもなって今さら運動なんて」と思うかもしれません。ましてや更年期障害で体調も気分もすぐれないのに、運動する気力などない、という人もいるでしょう。

もちろん無理はいけませんが、「今日は少し気分がいいかも」という日があれば、少しずつ運動を始めてみましょう。特別にハードなトレーニングをする必要はありません。おすすめは有酸素運動と軽めの筋力トレーニングです。

有酸素運動は、酸素を体内に取り込みながら行う運動で脂肪燃焼効果にすぐれています。

内臓脂肪を燃やして減らすには最適です。ウォーキングや軽めのジョギング、サイクリングやエアロバイク、水泳、水中ウォーキングなど、好きなものを選んで始めてみましょう。

そこに、余裕があれば筋力トレーニングを追加しましょう。筋肉量が少しでも増えれば基礎代謝が高まります。また、冷えの症状が強い人は筋肉を増やすことでエネルギーの生産量も増え、体が温まりやすくなります。

特におすすめなのは下半身の筋力トレーニングです。下半身の血液循環がよくなると上半身から骨盤まで血行がよくなり、冷え性対策にも役立ちます。
 
筋力トレーニングに最適なのがスクワットです。太ももやふくらはぎ、お尻にある大きな筋肉を鍛えられるので、効率よく筋肉量を増やせます。ひざや腰を痛めているときは無理をせず、ひざを曲げられる範囲内で行いましょう。


よろけそうな人は壁に手をついたり、椅子の背につかまったりしながら行ってもかまいません。少しずつトライしてみましょう。

更年期以降のダイエットには漢方もおすすめ

最近ではダイエット外来の治療にも漢方薬が用いられるようになっています。自然由来の漢方薬で体の内側から働きかけていくのもおすすめです。

更年期以降は血行不良、体内の水分バランスの乱れ、ストレスなどによって、不要な老廃物や水分を排出しにくくなったり、脂肪を吸収しやすくなってしまいます。漢方薬は、そのような体の内側からのアプローチを得意としているのです。

ここで、更年期以降のダイエットの強い味方になってくれる漢方薬を三つご紹介します。自然由来の生薬が体に穏やかに作用して、一般的には西洋薬よりも副作用が少ないといわれているのも漢方薬のメリットといえるでしょう。

  • 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう):疲れやすく、むくみが気になる方に
    体内の余分な水分を出しやすくし、水分代謝と脂質代謝を高める漢方薬です。肥満に伴う関節の腫れや痛みにも有効です。
     
  • 防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん):便秘気味でお腹まわりの脂肪が気になる方に
    お腹についた脂肪を分解・燃焼し、食事による脂質の吸収を抑制します。便とともに脂肪を排出します。
     
  • 大柴胡湯(だいさいことう):比較的体力があり、便秘がちでおなかの張りが気になる方に
    ストレスによる食欲を抑え、脂質代謝の改善が期待できる漢方薬です。

ただ、体にやさしい漢方薬とはいえ、自分の体質に合っていなければ、思わぬ副作用があらわれる場合もあります。自分に合う漢方薬を見つけるためにも、購入時には、できる限り漢方に詳しい医師、薬剤師にご相談ください。

お手頃価格で不調を改善したい、という方にはスマホで気軽に薬剤師に相談できる「あんしん漢方」のような新しいサービスもおすすめです。

AIと漢方のプロが、効く漢方を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が話題です。

監修者プロフィール:横倉恒雄さん(横倉クリニック)

横倉恒雄さん(横倉クリニック)

よこくら・つねお 医学博士。医師。横倉クリニック・健康外来サロン(港区芝)院長。東京都済生会中央病院に日本初の「健康外来」を開設。故・日野原重明先生に師事。婦人科、心療内科、内科などが専門。病名がないものの不調を訴える患者さんにも常に寄り添った診療を心がけている。著書『病気が治る脳の健康法』『脳疲労に克つ』他。日本産婦人科学会認定医 /日本医師会健康スポーツ医/日本女性医学学会 /更年期と加齢のヘルスケア学会ほか。

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