60代ヨガ講師・峯岸道子さんに学ぶ!

ぽっこりお腹解消におすすめ!無理しない「ゆるヨガ」

公開日:2022.06.14

更新日:2022.09.12

ぽっこりお腹の解消には、内臓脂肪&筋力低下に効果的なヨガがおすすめ。今回は体が硬い人や足腰に不安がある人でも簡単に楽しめる「ゆるヨガ」を紹介します。50代からのぽっこりお腹の大きな原因は、悪い姿勢と筋力低下です。まずは正しい姿勢をチェック!

峯岸道子さん「無理せず“今の自分”を受け入れること」

峯岸道子さん・67歳(雑誌「ハルメク」2022年6月号より)
峯岸道子さん(雑誌「ハルメク」2022年6月号より)写真=中西裕人

ヨガ講師歴35年以上。67歳の今も現役のヨガ講師として、シャキッとした姿勢と美しいスタイルを維持している、峯岸道子さん。この写真を見て、60代とは思えない若々しい姿に驚いた人も多いのではないでしょうか。

「20代から運動指導を仕事にしてきて、『体』には自信がありました」という峯岸さんですが、長年の過労の結果、54歳で心臓にペースメーカーを入れることに……。

50代のうちは、関節の痛みや体力の低下などの体の不調を感じて、「こんなはずじゃなかった」と、弱くなった自分を受け入れられず苦しんだといいます。

しかし、60代になり「できないことはできない」と、無理せず“今の自分”を受け入れることの大切さに気付いたそう。

そんな経験から、自分の体のネガティブな部分と折り合うために「今できること」を日々の生活に取り入れる、無理しない「ゆるヨガ」メソッド(Michiko Style Yoga)を開発。国内外の指導者たちに伝える日々を送っています。

筋肉は今からでも取り戻せる!50代からの老けない体づくり

筋肉は今からでも取り戻せる!50代からの老けない体づくり
峯岸道子さん(雑誌「ハルメク」2022年6月号より)写真=中西裕人

峯岸さんは「何歳になっても、年齢を言い訳にしない体づくりが大切」だといいます。

「年を取ると体の機能はどうしても落ちてしまいます。骨がもろくなるとか、内臓機能が衰えるとかは、“手に負えない老化”です。でも、筋肉は今からでも取り戻せます」

寿命までいかに快適に健康で過ごすか。健康寿命(健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間)を延ばすためにも、老けない体づくりをする必要があります。

 「“今の自分”はもちろん、“将来の自分”のためにも、50代から腹をくくって準備することが大切です。40代でも早過ぎることはありません」

ぽっこりお腹解消への近道!「姿勢」をセルフチェック

ぽっこりお腹には、内臓脂肪や便秘、骨盤のゆがみや姿勢の悪さ、筋力低下など、さまざまな要因がありますが、最初にチェックしたいのが「姿勢」です。

姿勢が悪いと骨盤にゆがみが生じて、内臓が圧迫されます。圧迫された内臓は正しい位置から下がってしまい、ぽっこりお腹の原因に。さらに、内臓が圧迫されることで消化機能が低下して、便秘になりやすくなってしまいます。

つまり、他の要因を対策しても、姿勢が悪いと、またぽっこりお腹に戻ってしまう可能性が高いのです。

「運動を続けても、いつもの姿勢が悪ければなかなか改善しません。まずは、体の土台である姿勢を見直しましょう。特に、猫背・ストレートネック・巻き肩の人は要注意です」

正しい姿勢とは、立ったときに耳・肩・腰骨・ひざ・くるぶしが直線上に並ぶ姿勢のこと。壁を使ったセルフチェック方法で、自分が正しい姿勢ができているかどうか確認しましょう。

姿勢チェックのやり方

  1. まず壁に背を向けて立ちます。
  2. かかと・お尻・背中・頭の4点を壁に付けます。リラックスして肩の力は抜きましょう。
  3. 4点が壁に付いたままでも楽に立てれば、正しい姿勢です。
姿勢チェックのやり方
姿勢チェックのやり方

もし、以下のような状態の人は、日常の中の姿勢も見直しましょう。

▼「猫背」の可能性あり

  • 頭を離した方が楽に立てる
  • 壁に頭を付けるとあごが上がる
  • 壁と腰の間に手の平が入らない

▼「反り腰」の可能性あり

  • 壁からお尻が離れた方が楽に立てる
  • 壁と腰の間に手の平が2枚くらい余裕で入るほど隙間がある

▼「ストレートネック」の可能性あり

  • 腰を前に突き出す方が楽に立てる
  • ひざを曲げた方が楽に立てる
  • 頭が前に突き出る

「筋肉のコルセット」で内臓を正しい位置にキープ

筋肉というと腹筋や背筋が有名ですが、ぽっこりお腹解消には、インナーマッスルと呼ばれる体の深層部にある筋肉群が特に大事です。インナーマッスルは「姿勢保持筋」とも呼ばれ、内臓を下から支え、体のバランスを取る役目をしています。

「ぽっこりお腹を解消するには、お腹まわりの3つの筋肉(腹横筋・腹直筋・腹斜筋)をバランスよく鍛えて、内臓を支える『筋肉のコルセット』を育てることが大切です」と峯岸さん。

お腹まわりの3つの筋肉の位置と働きは、それぞれ以下の通りです。

お腹まわりの3つの筋肉(腹横筋・腹直筋・腹斜筋)
お腹まわりの3つの筋肉(腹横筋・腹直筋・腹斜筋)
  • 腹横筋
    お腹をぐるっと包むようについている筋肉。ここをしっかり鍛えることで50代からのぽっこりお腹の大きな原因の、骨盤のゆがみや猫背などの悪い姿勢が整います。
  • 腹直筋
    お腹の正面の筋肉です。ここにアプローチすることで、ぽっこり前に出たお腹にふたをするように、下腹がスッキリします。
  • 腹斜筋
    いわゆる脇腹についている筋肉です。ここが引き締まると、きゅっとくびれができてメリハリのあるスタイルに近づきます。

大人女性のぽっこりお腹対策には「ゆるヨガ」がおすすめ

峯岸さんいわく「筋肉のコルセットを育てるのに、ハードな運動は必要ありません」とのこと。

「ゆっくりじっくり意識して動くヨガのメソッドや、内臓脂肪に作用する呼吸法(ドローイン)のポイントを身に付ければ、スッキリした下腹(したばら)を手に入れられます」

ヨガ=体が柔らかい人でないと難しいイメージがあるかもしれませんが、「ゆるヨガ」は難しいポーズや大変な動きは一切なし! 体が硬い人でも、足腰に不安がある人も、無理なく安心して楽しめる、大人のためのヨガです。

大人女性には無理しない「ゆるヨガ」がおすすめ
峯岸道子さん(雑誌「ハルメク」2022年6月号より)写真=中西裕人

例えば、この写真の動きも「ゆるヨガ」の一つ。仰向けになって両足の膝を90度に曲げたら、息を吐きながら右足をゆっくり下ろして、床にタッチ。元の位置に右足を戻したら、今度は左足……と、同じ動きを左右交互に行います。

骨盤は動かさず、足だけを動かすことで、効果的にインナーマッスルを刺激することができるそう。

いかがですか、腹筋などハードな運動は難しい、という人も「ゆるヨガ」なら続けられそうな気がしませんか? 峯岸道子さんのヨガ講座では、こうしたぽっこりお腹に効果のあるシンプルな動作を教えてくれるそう。

「ヨガには姿勢改善や筋力アップの効果だけでなく、ストレス解消など心を整える効果もあります。心身の健康を保つ習慣として、ぜひ取り入れてみてくださいね」

※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。

■もっと知りたい■

↑画像をクリックして、峯岸さんの「ゆるヨガ」動画をチェック↑

ハルメク365編集部

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