生きるのが少し楽になる「逃げヨガ」(1)

もやもや・くよくよ悩んだときは「逃げヨガ」がいい!

公開日:2021/01/20

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ヨガはフィットネスと思っている人はもったいない!ヨガには生きることを楽にする考え方が詰まっています。「逃げヨガ」を提唱するヨガインストラクターのタダヒコさんが、生きるのが少し楽になる”心”をほどくヨガをお伝えします。

生きるのが少し楽になる「逃げヨガ」
生きるのが少し楽になる「逃げヨガ」

フィットネスでなく“心をほどく”ヨガを伝えます

フィットネスでなく“心に効く”ヨガを伝えます

こんにちは、ヨガインストラクターのタダヒコです。15年以上にわたりヨガをお伝えしています。

ヨガというと「痩せたい人のためのエクササイズでしょ」「体がやわらかくないとできないよね」というイメージが先行して、ハードルが高いと感じる人も多いと思います。

世間的にはフィットネスのイメージが強いヨガですが、もともとヨガは”心”のために作られたものです。2~4世紀にインドの思想家が体系的にヨガをまとめた文献では、「ヨガとは、心の作用を止滅することである」と説いています。

心の作用とは、エゴ・欲望・雑念・理想・時間・過去・未来・言葉・観念といった、私たちの思考すべてに伴って生まれる感情、思い込みのことを指します。

私の教室でも、「アーサナー」というヨガのポーズは、筋肉をつけていくことよりも、「思考から自由になっていく」ことを大事にしています。レッスンを受けた生徒さんたちからは、「人生が変わった」「自分を許せるようになった」「自分に対する信頼が増した」という声をよく聞きます。

他人の尺度で考えるのではなく自分の心を大切に

私たちは生きていると、世間、会社、学校で「正しい・間違っている」「良い・悪い」と評価され続けることばかりですよね。人と自分を比べて嫌になったり、思うようにならないことや、心配や不安になることも多いです。そうやって他人の尺度で自分を計り続けて、自己否定を繰り返し、自分を見失うと生きることがつらくなってしまいます。

しがらみから自分を解き放とう

ヨガを通じて、自分に帰る時間を持ち、内側を見つめていくと、心のクセやエゴのパターンを見抜いていくことができます。どんなときに自分が苦しいと感じるのか、怒りが湧くのか、そういったことを客観的に見ることができます。

自分の心を知ることで、さまざまなしがらみから自由になって、生きることが少し楽になるはずです。

思考は、青空に浮かぶ雲である

思考は、青空に浮かぶ雲である

自分の心を知る、思考から自由になるためには、まず自分の状態を客観的に見てみましょう。

青空をイメージしてみてください。それがあなたの本質です。そして、そこに浮かぶ雲が思考です。本来のあなたは青空なのですが、悲しい感情、イライラする感情、不安、心配事、痛みといった思考の雲が浮かぶと、青空が曇って見えなくなってしまいます。

例えば「あんなこと言われた、許せない」といった怒りが湧いたり、「体が痛い、痛い」と苦しんでいると、何にも手がつかなくなってしまうことはありませんか?

怒りや痛みに気持ちが捉われることはあっても、それはあくまでも雲。感情や思考は、あなた自身ではなく空を流れる雲です。本来青空として生まれているのに、自分が雲だと思っていると、自分が見えなくなってしまいます。

思考と自分の心を切り離して客観的に考えることで、少し生きるのが楽になるはずです。これは決して、怒ってはいけない、苦しがってはいけない、泣いてはいけないということではありません。

思考の雲を十分味わったら、台風一過のように晴れ晴れとした青空の心を取り戻して次に行きましょ、ということです。

ヨガにポーズがある理由

ヨガにポーズがある理由

では、なぜヨガにはポーズがあるの?と思った方もいるかもしれません。ここで一つ、ワークをしてみましょう。

5分間、ただ座って静かに過ごしてみてください。

実際にやってみると、何のために座らされているんだ?と疑問に思ったり、キョロキョロしたり、どこか体が痛くなったり、かゆい部分があったり、あれこれ落ち着かなくて座ってられない! と思いませんでしたか?

心と体はつながっています。多くの人の心は、常に動いている状態です。そうすると体も落ち着いていられません。

座り続けるためには、先ほどお伝えした”心”の静けさを保ち続けると同時に、座り続けられる体作りも必要です。そのため先人は、「アーサナー」と呼ばれるヨガのポーズを生み出してきました。ヨガの呼吸とポーズを通じることで、自分の状態が見つめやすくなります。

ヨガのポーズには、びっくりするような体の柔らかさが必要なものもありますが、先ほどお伝えしたように、できなければいけないというものはありません。体作りにこだわって筋肉をつけることが目的になったり、他人から見た姿に重きを置いてしまうのは本末転倒です。

ヨガを行う上で最も大切なことは、競うことでも争うことでもなく、「自分を見つめて向き合うこと」です。今のあなたがどう感じるかを、最も大切にしていきましょう。

「逃げヨガ」で、生きる力と自由を手に入れよう

コロナ禍の昨今、自由とはほど遠い、息苦しい毎日が続いていますよね。

できることなら、このつらい状況から逃げ出してしまいたい。でも、逃げるのは卑怯者のすること――そんな思いにとらわれて、ますます身動きが取れずにふさぎこんでいる方も多いのではないでしょうか。

でも、逃げるのは、生き物として至極まっとうなことです。今がつらいならば、逃げましょう。むしろ、逃げていいんです。逃げて、安全な場所でホッと一息ついて、立て直す。そうすれば、また再び歩き出すことができます。

私の考えた「逃げヨガ」は、押さえつけられて小さくなっていた心身のスペースを、深い呼吸とシンプルなポーズで取り戻し、生きる力と自由を手に入れるものです。なかなか寝つけない夜、起きるのがイヤな朝、孤独を感じる日、将来が不安なときに、呼 吸を整えながら、ゆったりと心地よさに浸ってみましょう。

これから「逃げヨガ」を5回にわたり、心の重荷を軽くする考え方と動きを動画とともにお伝えします。「老いが怖いとき」「イライラして寝られないとき」「マウントを取られて不快な思いをしたとき」といった、現代でありがちなストレスの対処法が登場します。一緒に体を動かしながらトライしていきましょう。

ヨガインストラクター・タダヒコさんのプロフィール

ヨガインストラクター・タダヒコさん

学童期から、人間の心理に興味があり、多数の書物に触れる。ある時期に自分自身の基本的な考え方、捉え方と共通するものをヨガの中に見出す。スタジオヨギーのトレーニングコースやクラスを担当、他スタジオのプログラム監修やオーディション審査、指導者の研修指導などを行う。瞑想、禅、ヨガ、タオ、タントラ、スーフィーなど日々学びを深めている。自身の稽古スペースでは、オンラインでもレッスンを行っている。http://tadahikoyoga.wp-x.jp/
著書に、『たった10秒で心をほどく 逃げヨガ』(双葉社刊)1540円。
   

■もっと知りたい■

 


「逃げヨガ」2回目は背骨を伸ばす動きとともに、老いとの向き合い方についてお話します。

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ハルメクWEB編集部

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