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40代でC型肝炎が発覚。22年間の闘病と新薬での完治後、明るい未来へ心を弾ませていた私に脳出血という次なる病がー。その時の体の状況や家族の支えなどを振り返ります。今回は通院リハビリ生活についてです。
2019年―再出発2年目の始まり
2019年のお正月が明けた1月4日、早速デイサービスが始まった。
ちょうど1年前から、介護保険を利用して週1回送迎付きのデイサービスに行っている。「もっと年配の方が対象で、あなたに合うものはありませんよ」と、様々な立場の方に言われ、「あんなところに行くの?大丈夫?」と友人に言われながらも、私は、カラオケをメインにしたデイサービスに行くことにした。
その目的は2つ。
- 私への支援が頭から離れない夫に、そのことを忘れて過ごせる時間を持ってほしい。
- 大きな声で歌うことで、嚥下のしにくさ、喉のつまり感を改善したい。
70歳代2人、80歳代4人のメンバーの中にあって、68歳の私は最年少。みなさん優しくしてくださる。カラオケもみなさんお上手!! 初心者の私をデュエットに誘ってくださったり、「だいぶ声が出るようになったね」とほめてくださったり、心配りも細やかだ。
管理者やスタッフの対応も温かい。ケアーマネージャーさんを通して要望が伝わると、それに応えようと改善を図ってくださる。例えば「自宅で過ごすよりも運動量が少なくなる」と聞けば椅子に座ってできる簡易式の「自転車こぎ」の器具を導入したり、歌に合わせたお決まりの体操に足の運動を追加したり。
そんな人間関係の心地よさは、何よりの良薬だ。
話は再び2017年~実感することの大切さ~
2017年2月に大学生の漁業体験受け入れの依頼を受けてから、猛烈なパソコン作業が始まりました。これが予期せぬリハビリ効果を生み、麻痺と痺れがありながらも右手指を一本一本バラバラに動かせるようになり、パソコンがスムーズに打てるようになりました。続いて地道に続けてきた書字訓練の効果とも相まって、大き目の文字をゆっくりとなら右手で書けるようにもなっていきました。
「出来るようになる!」という実感の積み重ねが、私のリハビリに向かう姿勢を大きく変えていきました。
私が望む3本柱の生活(旅行・ボランティア・娘母子とのプチ同居)の次なる課題は、6月末から8月にかけて7年間続けてきた娘母子とのプチ同居を今年もできるのか、ということ。「例年続けてきたことを飛ばさずにやりたい!」という気持ちが、今度は沸々と湧いてきました。
退院時、急ごしらえで用意した1階の寝室は、例年、帰省した娘母子が使っている部屋。その部屋を娘母子が使うためには、私は、寝室を2階に戻して、階段の上り下りを一人でできるようにならなければなりません。
2017年5月5日、退院から約3か月後、私は「今日から2階で寝ます」と宣言すると、退院直前に介護保険を利用して付けた手摺にすがるようにして、朝夕の階段の上り下りを始めました。築30年以上の安普請の我が家の階段は、狭くて急。特に降りるのが難しく、毎朝階段の踊り場に立つ度に「ジャンプ台に立つ高梨選手の気持ちもさもありなん」等と唱え、気持ちを奮い立たせていました。
何とか階段の上り下りができるようになると2階ベランダでの物干しに復帰することにしました。伸び上がって洗濯バサミで留めるという動作がリハビリ効果をもたらし、腕の可動域が広がり、足腰の持久力が高まっていきました。
通院リハビリからの卒業
2017年2月から6月までの回復ぶりは自分でも驚くほどでした。「発症してから3カ月ぐらいで回復期も終わり、維持期に入る」と、言われていたけれど、まだまだ回復期は続いている……という実感がある中で、6月、「これからは、日常生活の中で改善していけることが多いのではないか」という、作業療法士さんのアドバイスを受け、リハビリテーション科の主治医の先生とも相談して通院リハビリを終わることにしました。それに伴い、特別に理学療法士さんにお願いして自宅でも取り組める運動を教えていただきました。
身体障害者手帳の申請、介護保険でのリハビリへの移行に向けて役場との連絡などは、先生や病院のケアーマネージャーさんの協力を得て既に済ませていました。
次回は、介護保険活用までの問題点も含め、引き続いてのリハビリについて書いていきたいと思います。
■harumatiさんの闘病記一覧はこちら
第1回 私のC型肝炎治療記 その1
第2回 私のC型肝炎治療記 その2
第3回 私のC型肝炎治療記 その3
第4回 人生の設計図を書き直す日 その1
第5回 人生の設計図を書き直す日 その2
第6回 人生の設計図を書き直す日 その3
第10回 脳出血 目覚ましい回復 そして一時帰宅へ
第11回 いよいよ退院へ~維持期のリハビリは自宅でしたい!~
第13回 退院後の紆余曲折を経て、生み出した自分流
第14回 1本の電話から始まった新しい歩み
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