相撲とスケートの推し活にも夢中!

女優・室井滋!ポジティブな富山女のDNAが騒ぐ

公開日:2021.01.15

ポジティブな雰囲気が魅力の女優の室井滋さん。最新映画「大コメ騒動」で、お米をめぐる大騒動の中、リーダーとして活躍をする清んさのおばばを演じました。女性の生き方や自身のライフスタイル、人生の楽しみ方について、お話を伺いました。

富山の女性は1日3つの仕事を掛け持ちする働き者!

―室井滋さんは、明るくて前向きに人生を謳歌している印象があるのですが、ポジティブに生きる秘訣などあったら教えてください。

富山の女性は1日3つの仕事を掛け持ちする働き者!

室井滋さん(以下、室井滋)
私も若い頃は暗くてジメジメしていたんですよ。若い頃は何でもマイナスに考えてしまうようなタイプで、だから女優になったようなところもあるんです。暗いこと考えて自分に浸るみたいな……。

女優にはそういう一面も必要だとは思うのですが、今はそういう暗い遊びはしなくなりました。もうマイナスなことは考えたくないというのは、富山出身のDNAかもしれません。

富山の女性はとにかくよく働くんですよ。朝はクリーニング屋さん、昼はラーメン屋さん、夜は居酒屋さんで働くという、1日3つの仕事を掛け持ちしているおばさんとかけっこういるんです。それもお金のためじゃなんですね。だって御殿みたいに立派な家に住んでいるんですから(笑)。

とにかく働くのが好き、ダラダラするのが嫌いなんです。だから富山県外の女性が結婚して富山に来ると、しばらく大変だと思う。ちょっとサボってると「あそこの嫁はなまくら(怠け者)やね~」とか言われちゃうから(笑)。特に女性が働き者で、怠け者を嫌う傾向にあるようです。男性はおっとりした人が多いから。

―室井さんも富山県民のDNAで、ポジティブで行動的になったということですね。

室井滋
そうですね。でも活発でものおじしないイメージのせいか、アンニュイな役は来なくなり、実利主義的な役が増えたので、事務所は困っているみたいです。「昔は膝小僧かかえて、畳の目を数えているようなところがあったのに、そういうのがなくなったわ」って言われていますから(笑)。

推し活のススメ!相撲の朝乃山関とフィギュアスケートの高橋大輔の活躍に夢中

―読者は室井さんと同世代の方も多いのですが、みなさん子育てもひと段落して、さて、これからどうしようと考えている人が多いようです。

推し活のススメ!相撲の朝乃山関とフィギュアスケートの高橋大輔の活躍に夢中

室井滋
自分の楽しみというか、孫や子どもの幸福のおすそ分けをもらうのではなく、自分がやってみたいこと、行ってみたい場所、食べてみたいものは何かと、自分に聞いてみることがいいんじゃないでしょうか。自分のためにお金や時間を使って楽しむことが大事だと思います。年を重ねていくにしたがって、行動できる時間は減っていきますが、何か一つやることで、見える景色が変わり、面白いと思うことが出てくると思うんです。

私は、これまで全然、お相撲に興味なかったんですが、富山出身の力士、大関の朝乃山を知ってから相撲に夢中です。県をあげて応援していますし、私は東京の後援会の発起人もやらせていただいてるくらいです。もうお相撲観戦が楽しくて仕方なくて、国技館にもよく行きますし、私もしこを踏むようになりました(笑)。けっこう健康にいいらしく、スクワットより上だとか。朝乃山がそろそろ出番だというときは、テレビの前でしこ踏んでいます(笑)

―すごいですね、しこまで! 応援している人が活躍する姿は、勇気や元気をもらえていいですよね。

室井滋
はい。朝乃山には、できるだけがんばって長く現役生活を送ってほしいですね。そうすれば私も楽しめますから。あとフィギュアスケートも好きなので、高橋大輔さんが復帰してアイスダンスの選手として試合に出てくれたこともうれしいです。大ちゃんはインタビューで「キングカズを目指します!」と言ってらっしゃいました。これでスケート観戦がますます盛り上がる!
これって、自分じゃなくて人がしてくれることですが、自分の楽しみに変えられるのがいいですね。誰かを応援したり、見つめたりすることはオススメです。人生がガラリと明るく変わりますよ。

美容は自然派、体力は階段ダッシュと自転車で

―美容や健康についてはどうでしょうか?気を付けていることはありますか?

美容は自然派、体力は階段ダッシュと自転車で

室井滋
私はもともと若い頃から普段はメイクしないんです。好きな人ができた時だけメイクしていたんで「あ、好きな人ができたんだ」とすぐバレるという、わかりやすいタイプでした(笑)。
今は仕事でメイクしてもすぐクレンジングするし、銭湯が好きでよく行くんですが、お手入れ何もしていないです。肌が乾燥したら、タオルを絞って頭の上に置くとか(笑)、原始的な方法で生きています。老いは確かに感じますが、しょうがないですよね。だからおばばの役をやっているわけで(笑)、悲観的にはなっていないです。

―年を重ねると病気にもなりがちですが、健康についてはいかがでしょうか。

美容や健康について

室井滋
おかげさまで体が強いんです。運動も全然していないんですが、私は中学時代はテニス部、高校時代は陸上部で、30歳くらいまで舞台もやっていたので運動はすごくしていたんです。1日腹筋200回とか普通にやっていました。だから脚力と体幹がしっかりしていて丈夫なんですよ。

今は自転車はすごく乗っていますし、あとは階段ですね。郵便物や宅急便が多いので、住んでいる家の階段をダッシュで上がったり下がったり、1日30回くらいしています。特にトレーニングとしてやっているわけじゃなく、生活の中で自然にやっていることですが、毎日なのでけっこう鍛えられていると思います。

室井滋(むろい・しげる)
富山県出身。1981年「風の歌を聴け」で女優デビュー。「居酒屋ゆうれい」(94年)「のど自慢」(99年)で日本アカデミー賞ほか、多くの映画賞を受賞。出演作は「人間失格」(2010年)「例えば檸檬」(2012年)「小さいおうち」(2014年)など多数。ドラマ「やっぱり猫が好き」(1988~1991年/フジテレビ)、「心療内科医・涼子」(1997年/読売テレビ)「アイアングランマ」(2015年/NHK-BS)など。またディズニー&ピクサー映画「ファインディング・ニモ」(2003年)「ファインディング・ドリー」(2016年)の日本語吹き替え版でドリーの声を担当。エッセイ、絵本などの著作も多く出版している。

取材・文=斎藤香 写真=谷脇貢史 編集=鳥居史(ハルメクWEB)

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ゲラゲラ笑えて元気になれる室井流・傑作旅エッセイが人気!

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北陸新幹線開通以降、大いに盛り上がる北陸路、地元富山や金沢のことから、京都や奈良などの全国の人気観光地、そして宿泊先でのまさかの怖~い出来事まで、ゲラゲラ笑えるエッセイが満載。

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ハルメク365編集部

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