60代からのヘアスタイル・インタビュー

60代髪型|ショートのグレイヘアをきれいに保つコツ

公開日:2019.03.26

更新日:2021.11.17

すてきなグレイヘアスタイルの女性に、移行の仕方や白髪との付き合い方などを聞きました。今回はふんわりとした白髪のショートヘアの熊野和子さんです。「この髪形にしてからの方が幸せ」と話します。その理由とは?

ふんわりグレイヘアに移行するまで

グレイヘア熊野和子

 

グレイヘア熊野和子後ろ

グレイヘア熊野和子

かっこいいグレイヘアスタイルの女性」を紹介する本シリーズ。今回ご紹介するのは、文化学園大学で非常勤講師として働いている、熊野和子さん(66歳)※取材当時です。真っ白でふんわりとしたグレイヘアがとてもロマンチックで、白い肌と相まって目鼻立ちをいっそう際立たせ、上品な印象を受けます。

熊野さんが白髪染めを始めたのは30代と、世間的には早い時期でした。

グレイヘアにする前
黒く白髪染めをしていた、41歳のときの熊野さん。生え際に白髪が出ています
43歳のとき
43歳のとき

「43歳のときの写真を生徒に見せたら、『熊野先生とは思えない』『秘書みたい』と言われてしまいました(笑)。黒髪と今の白髪では印象がかなり違うようですね」と笑う熊野さん。当時はしっかりとした白髪染めを1~2か月に1回のペースで行っていました。そして45歳を過ぎた頃、熊野さんの体に異変が起きます。アレルギー性肺炎で入院することになったのです。

「アレルギーの一因は薬品だろうと考えて、できる限り化学物質や添加物を避けることにしました。このとき白髪染めも一緒にやめることにしたんです」と熊野さん。もともと若白髪が多かった熊野さんの髪は、みるみるグレイヘアに変わっていきました。しかし、まだ40代。見た目と実年齢とのギャップに耐えられず、白髪染めを再開することにします。

病気から回復し、白髪染めを再開した頃

その後は白髪染め特有のベタっとした黒さが嫌で、薬剤をつける時間を短くしていました。そして50歳を迎え、今度こそ白髪染めをやめることにしました。なんとその理由は、白髪染めをやめたときの方が周りの人の反応がよかったから。

「特に、生徒からの反応が違うと感じたんです。先生という職業柄、物言いがきつくなると生徒には嫌な顔をされがちですが、この髪色にしてからは生徒と衝突することが少なくなって。ほわんとした空気に包まれているようで、やさしく見えるのかもしれません。レストランに行ってもウィトレスさんがにこやかに接してくれて、私自身も幸せな気分になります。きりっと黒く染めた自分も好きでしたが、イメージが柔らかくなる方がいいなと思いました。髪の毛も自然な状態が一番ですしね」

幸いなことに、当時しっかりと染めずまだらに白髪染めをしていたため、自然にグレイヘアに移行していくことができたと振り返ります。

「60代を過ぎてからは『きれいですね』『美しいですね』と褒められることが増えました。若いときは、そんなことを言われたことは一度もなかったのに(笑)。白い髪になってからの方が幸せです」

グレイヘアのためのヘアケアとヘアセット

白髪にしたことで、髪質が硬くなったと話す熊野さん。ピンッと立ってしまいがちな白髪を抑え、つやを与えるために椿油を愛用しています。使い方は、簡単。お風呂上がりにタオルドライをしてから椿油を手に取り、髪の毛にまんべんなくつけて乾かすだけ。「髪は椿油、顔は蜂蜜でパック。よく髪をとかし、よく眠ること」が、熊野さん流の美容ケアだそう。

くせ毛が目立たないように緩やかなパーマをかけているため、そのパーマの形を取り戻すためにワックスを用いることもあります。どうしても髪の毛が収まらないときは、金属のコームカチューシャで抑えています。

「髪の毛が邪魔で生徒たちに黒板が見えないと困るので、カチューシャでしっかりと抑えてしまうんです。コームカチューシャは、後れ毛が出ないので便利ですよ」
 

老けて見えがちなグレイヘアで若々しく見せる秘訣とは?

グレイヘアに合うファッションとは?

熊野さんが非常勤講師として教えているのは“編み物”。なんと着用している濃紺のニットカーディガンも手作りです。そこに合わせたのは、オリエンタルな柄のタイトスカート。そして低めのヒールのショートブーツでキュッと締めた足元が、熊野さんのスタイルをいっそうよく見せています。

グレイヘアにする上で悩ましいのが、「実年齢よりも老けて見える」ことではないでしょうか。熊野さんも「グレイヘアにしてから電車で席を譲られるようになりましたし、見た目も気持ちも老け込まないようにしなきゃと思っています」と話します。

まず熊野さんが気を付けているのは、身だしなみです。若々しい印象を与えるには、シルエットや素材がきれいな洋服を選ぶのが秘訣だそう。そして、何よりも大切と話すのは“姿勢”です。また機敏な動きで、しゃきしゃきと早歩きをするように心がけています。

「人が年を取っているかどうかを判断するときに見るのは、姿勢、体形、歩き方。これらで大体区別がつきます。後ろ姿でも年齢が出てしまうので、ちょこっとでも若く見られるようにするためには、姿勢はとても大事ですよ。年を重ねるとヒールのある靴は痛くて履きづらくなりますが、やはりヒールがある方が背すじが伸びてスタイルがよく見えます。本当のおばあさんに思われてしまうようないい加減な格好はしたくないですね」

熊野さんのように、グレイヘアにすると逆に若々しさを保つ意識が人よりも高まるようです。そして自分に厳しく意識を高く持ち続ける姿勢があるからこそ、グレイヘアの女性に美しさを感じるのかもしれません。


取材・文=竹上久恵(ハルメクWEB編集部)、撮影=中村彰男、ヘアメイク=杉山えみ

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