ミの種類別おすすめスキンケア方法

2024年03月01日

レーザーでしか消せないシミと化粧品でOKなシミ

医師が鑑定!シミの種類別おすすめスキンケア方法

増えていくシミにため息……。実はシミには2種類があり「化粧品で予防できるシミ」と「レーザーでしか消えないシミ」に分かれています。皮膚科医の坪内利江子さんが、ハルメク読者2名のシミを鑑定! シミごとにおすすめのスキンケア方法を教わりました。

シミ鑑定とスキンケア法を教えてくれたのは?

坪内利江子院長

銀座スキンクリニック
坪内利江子院長

つぼうちりえこ 日本医科大卒。同大学麻酔科研修後に皮膚科で講師を務める。パリのサンルイ病院皮膚科で臨床研修、ハーバード大学皮膚科でレーザーの基礎・臨床研究などを経て帰国。2005年銀座スキンクリニックを開設。

 

皮膚科医が読者2名を鑑定!このシミ、化粧品で対処できますか?

シミは化粧品で対処できますか?

皮膚科医の坪内利江子さんが、50代と60代のハルメク読者の顔のシミを鑑定し、シミの種類別にオススメなスキンケア対処法を教えてくれました。

「シミやくすみの種類は一つだけではありません。種類を知ってお手入れすれば、まだ間に合います!」

 

50代読者のシミ鑑定結果!日焼けジミ・そばかす・角質くすみが混在

「40代でレーザー治療もしましたが、その後のお手入れが悪かったのか3年もたつと、また同じ所にシミが噴き出してしまいました」という50代のAさん。坪内医師がシミを鑑定しました!

シミ

【シミの種類1】日焼けジミ(老人性色素斑)

老人性色素斑は、紫外線を浴びたことによる過剰なメラニン生成が原因で発生します。紫外線を浴び続けた結果できるため、シミの境界線が明確。50代以降に一番できやすい最もメジャーなシミです。

【シミの種類2】そばかす(雀斑)

そばかすは鼻から頬に散らばっていることが多いシミ。遺伝性であることが多いといわれますが、紫外線を浴びることにより、さらに色が濃くなることもあります。

【シミの種類3】角質くすみ

ターンオーバー(肌の新陳代謝)の乱れなどにより古い角質が肌表面にたまり、肌の透明感が低下している状態です。

坪内医師からのシミ鑑定コメント

「50代Aさんの肌は、日焼けジミ、そばかす、角質ぐすみが入り混じった状態ですね。日焼けジミと角質ぐすみは、化粧品で予防できます。シミは予防が肝心。シミの知識を持ち、シミの種類に合ったお手入れをすれば、今からでも間に合いますよ!」

 

60代読者のシミ鑑定結果!広範囲な肝斑と摩擦くすみも!

シミ

「長年の自転車通勤で、日差しを浴び続けてきました。シミを勲章にはしたくない!」という60代読者のBさん。こちらも坪内先生がシミを鑑定しました!

【シミの種類1】日焼けジミ(老人性色素斑)

顔のあちこちにシミが点在しています。日光に当たりやすい頬骨や、ファンデーションが行き届かないこめかみ・フェイスラインなどに特にできやすいといえます。

【シミの種類2】肝斑(かんぱん)

肝斑は頬骨あたりや額などに左右対称にできるシミで、もやっと薄い褐色で現れるのが特徴です。お手入れや洗顔時の摩擦で、さらに濃くなることもあるので要注意。

【シミの種類3】摩擦くすみ

摩擦あとが残ったくすみも見られます。花粉症やクレンジングなどで目もとをこすりがちな方にできやすい傾向があります。

坪内医師からのシミ鑑定コメント

「今の60代前後の方は、若い頃に小麦肌が流行った世代。日焼けはいいこととしてとらえていたので美白の概念がなく、日焼け止めも一般的ではありませんでした。ですからシミがあって当然です。でも一口にシミといってもその種類は様々。複数のシミが同時多発している人も多く、それぞれに合った対策が必要です」

 

5大タイプ別・シミ&くすみのオススメ予防法

シミ&くすみのオススメ予防法

悩ましいシミやくすみは作らないのが一番。でも、予防法はあるのでしょうか?

坪内医師は「日焼けジミと角質くすみは、化粧品で予防ができます。摩擦ジミも、お手入れ方法で回避可能です!」と言います。

シミ&くすみタイプ別予防の可否

  • 日焼けジミ(老人性色素斑)
    …〇 予防できます
  • 角質くすみ
    …〇 予防できます
  • 摩擦くすみ炎症後色素沈着)
    …△ お手入れ方法次第
  • 肝斑
    …× 予防できません
  • そばかす
    …△ お手入れ次第

「日焼けジミ」と「角質くすみ」は、実績のある美白成分が配合された化粧品で毎日お手入れすることで予防ができます。

また、「そばかす」はお手入れ次第。先天的なものですが、日焼けによって濃くなることもあるためです。

「肝斑」はホルモンバランスの乱れが原因のため、予防は困難です。

 

医師がオススメ!シミ予防のための美白成分は?

シミ予防のための美白成分は

シミ予防のための美白成分はどう選べばよいのでしょう。「トラネキサム酸」や「アルブチン」、「ビタミンC誘導体」など様々ありますから、迷う方も多いと思います。

違いは、シミのもとであるメラニン生成のどの段階で働くかです。「アルブチン」、「ビタミンC誘導体」は、紫外線を浴びると活性化するメラニン生成促進のための酵素をブロックすることでシミ生成を抑制します。どちらも長く実績がある化粧品成分で安心してお使いいただけます。

シミ予防

一方で「トラネキサム酸」は、紫外線ダメージの刺激そのものをブロックし、活性の段階から抑える成分で、メラニンがすでに蓄積している50代以降のシミ予防に実績があります。

ただしいくらいい化粧品を使っていても、使用方法が間違っていれば逆効果。ついクセでゴシゴシこすったり肌を叩いたりすると、「摩擦ジミ」になってしまいます。力を入れず、やさしく肌に触れるようにしましょう。

 

美白化粧水で顔のすみずみまでシミ化をストップ

美白化粧水で顔のすみずみまでシミ化をストップ

美白化粧水を顔のすみずみまでなじませ、顔全体のシミのもとを抑えます。摩擦ジミを防ぐためにも、肌をこすらずなじませやすい感触のものを選びましょう。

また美白化粧水には乾燥しやすいものも多い印象がありますが、紫外線による乾燥ダメージを防ぐためにも、保湿効果が高いものがベストです。

お手入れのときは、肌をこすらないよう手にたっぷりと取って。日焼け止めやファンデーションをぬり忘れがちでシミ予防が行き届きにくい、フェイスラインや額を意識してなじませます。

パンパンと、手やコットンでたたくようにつけるのは摩擦ジミのもとになるためご注意を!

 

美白クリームの成分でシミ・そばかすの根を叩く

美白クリームの成分でシミ・そばかすの根を叩く

顔のあちこちに点在してしまう日焼けジミの予防や、そばかすが紫外線で濃くなるのを防ぐために美白クリームは欠かせません。

美白化粧水のあと仕上げに使い、さらにシミ予防したい部分に重ねることで美白成分を定着させ、シミを根から徹底的に防ぐことができます。

重ねぬりをするため肌なじみがよく、夏もベタつかないクリームを選ぶと毎日続けられますよ。

日焼けジミが出やすい頬骨やそばかすの部分に重ねましょう。念入りにぬり込む人もいますが、力を入れすぎると摩擦ジミの原因になるためやさしくなじませるようにしましょう。

 

角質くすみはパックで即効排出ケア

パックで即効排出ケア

「角質くすみは、年齢とともに肌の生まれ変わりが遅くなり、シミのもと(メラニン)を含む古い角質が残った結果、肌がくすんで見えている状態です。

洗顔やクレンジング、または洗い流すタイプのパックでメラニンを含む古い角質をしっかり落としましょう。これも美白成分入りで、肌をゴシゴシとこすりにくい感触のものがいいですね。

50代以降の肌は乾燥しやすいため、やさしい洗浄力で同時に保湿まで叶えられるものが◎です。

特に洗顔やクレンジングでは顔をゴシゴシこすりがち。頬の摩擦ジミの原因になりますから要注意!

※この記事は2020年6月の記事を再編集して掲載しています。


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