万一に備えて、必要書類を準備しておくと便利

旅行中にパスポートを失くしてしまったときの対処法

鴻森 晶
2018/07/27 8

「命の次に守るもの」ともいわれるパスポート。実際失くしてみると旅の予定は変わるし手続きは面倒だしで、やっかいでした。ここでは、旅行中にパスポートを紛失したり、盗難に遭った場合の対処法をお伝えします。

【目次】
  1. 実はパスポートがなくても帰国はできる
  2. 「帰国のための渡航書」を申請するのに必要なもの
  3. 原本とは別にパスポートのコピーがあれば安心
  4. まとめ

実はパスポートがなくても帰国はできる

いきなりですが、筆者は旅の途中でうっかりパスポートをなくしてしまったことがあります。貴重品いっさいがっさいを置き引きされてしまったのです。学生時代に敢行したアメリカ周遊旅行の中盤で、ニューヨークを発って、まさにこれから西海岸へ飛ぼうというタイミングでした。さて、困った。でも飛行機は待ってくれないのでそのまま空港へ向かい、気づけばパスポート未所持のままその後も周遊を続けていました(本当はNGです)。約30年前の、のんびりした時代のお話です。

パスポートを失って困るのは、①出入国手続きができない(帰国できない)、②身分を証明するものがなくなる、の2点です。私の場合、帰国まで時間があったことと、たまたま国際学生証を持っていたために、アメリカ国内においてはさほど問題を感じませんでした。ただし、予定していたカナダ行きは断念。出国も入国もできないのですから、当然です。

結局、旅の最後までパスポートの再発給申請はせず、出国前日に「帰国のための渡航書」を発行してもらい、無事日本に帰ってきました。旅行中にパスポートの紛失・盗難に遭った場合は、ほとんどがこの「帰国のための渡航書」のお世話になるはずなので、ここではその手続き方法をご紹介します。
 

「帰国のための渡航書」を申請するのに必要なもの

「帰国のための渡航書」とは、文字通り、外国から日本に帰るときにのみ有効な1回限りの通行手形です。パスポートの発給を待つ時間(約1~2週間)がない短期旅行では、こちらを利用して帰国するケースが一般的です。渡航書を発給してくれるのは、滞在国の大使館や領事館。でも公館に入るには原則パスポートが必須なので、まずは現地の警察署で「紛失・盗難届出証明書(Police Report)」を発行してもらう必要があります。

「帰国のための渡航書」は、この①「紛失・盗難届出証明書」に加え、②証明用の顔写真と、③本人確認書類、④帰りの航空券を揃えたうえで、大使館や領事館の窓口にある⑤「渡航書発給申請書」で申し込むことになります。②の顔写真は、6カ月以内に撮影された35mm×45mmのフチ無しのもの。渡航書申請用と「紛失一般旅券等届出書」用に2枚用意します。③の本人確認書類は、交付後6ヵ月以内の戸籍謄本(抄本)か本籍地の記載された住民票など、日本国籍を証明できるもの。④はeチケットの控えなど登場者、搭乗日、便名が確認できるものがあればOKです(紛失しても再発行できます)。

ここで気になるのが、③の国籍を証明できる本人確認書類です。本来なら戸籍謄本(抄本)の原本がベストなのですが、旅行にそんなものを持って行く人はあまりいないでしょう。「帰国のための渡航書」は緊急発行を前提としているので、取り寄せる時間もありません。そこで例外として、戸籍謄本(抄本)や住民票のFAXまたはPDF、パスポートのコピー、運転免許証などが認められるケースもあるようです。私の場合は、これも国際学生証でなんとかなりました。

申請後1~2日(早ければ数時間)で「帰国のための渡航書」が発行され、その時点で紛失したパスポートは効力を失います。ちなみ渡航書発行にかかる手数料は、2018年度在米大使館においてはUS$22。どの国でも2500円程度と考えておけばいいでしょう。
 

原本とは別にパスポートのコピーがあれば安心

帰国するだけなら渡航書でなんとかなりますが、国をまたいでの旅を続けるには、パスポートを再発行してもらう必要があります。その場合は、「紛失・盗難届出証明書」に加え、戸籍謄本か抄本(FAXも可)と証明写真(45mm×35mm)をもって、日本国大使館や領事館に駆け込みましょう。申請から発行まで1週間ほどかかりますが、10年または5年のパスポートを再発行してもらえます。日本と同額の発行手数料、また大使館によっては申請書2通、写真2枚が必要です。

30年前の失敗を踏まえ、その後数年間は、海外旅行の荷物の中に証明写真2枚と戸籍謄本を入れていました。面倒なのでもうやめてしまいましたが、今でもパスポートのコピー(顔写真付きのページ)は必ず持ち歩くようにしています。本来、旅行者には旅券携行の義務があるので、本当はパスポート原本を持っていなければならないのですが、ビーチや市場に出かける際など、ホテルのセーフティボックスに置いていったほうが安心できる場合もあるでしょう。それにコピーがあれば、万一原本を紛失した際も再発給や渡航書発給時の手続きがスムーズになります。そういうときのお守り(?)代わりとしても役に立つと思います。
 

まとめ

パスポートはなくさないことがいちばん(当たり前)。ツアーの場合は同行者にも迷惑がかかるし、旅程によっては紛失・盗難の手続きだけで旅が終わってしまいかねません。「命の次に守るもの」というのは大袈裟かもしれませんが、そのぐらいの気構えで守り抜いてこそ、楽しい旅につながるのだと心得ておきましょう。
 

鴻森 晶

こうのもり・しょう  フリーライター.初めての海外旅行で大失敗するも、懲りずにいろんな国を巡り続けるハルメク女子。空港はもちろん、お店やレストランでも並ぶのは苦手なので、旅行はなるべくオフシーズンに出かけるようにしています。

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