しなやかに生きる心と暮らしの整え方#2
藤原美智子さん「悩んでいるなら体を動かして。人生は意外とシンプルです」
藤原美智子さん「悩んでいるなら体を動かして。人生は意外とシンプルです」
公開日:2026年03月06日
藤原美智子(ふじわら・みちこ)さんのプロフィール
1958(昭和33)年、秋田県生まれ。多くの雑誌や広告撮影のヘアメイクで活躍後、2022年に引退。現在は、化粧品関連のアドバイザー、講演、TV出演等で幅広く活躍。食や健康、ファッション、ライフスタイル、内面の磨き方などを提案している。Instagram:@michiko.life
女性がいきいきと美しく生きるために
(c)田村昌裕(Freaks)
※このインタビューは2025年6月のものです。
40年以上にわたり、雑誌や広告撮影のヘアメイクで活躍してきた藤原美智子さんは、2022年春に突然、ヘア&メイクアップアーティスト人生に終止符を打ちました。64歳で個人事務所を解散し、次なるステージへと踏み出したのです。
「当時も驚かれましたし、いまだに『どうして?』と聞かれるんですが、そんなにたいそうな理由はなくて(笑)。私は昔から執着心があまりなく、60歳を過ぎた頃から『ヘア&メイクアップアーティストの仕事は十分やり切ったから、もういいかな』と思うようになったんです。
振り返れば20代で仕事を始めたときから、『女性がいきいきと美しく生きるにはどうしたらいいのか』に興味があって、ヘアメイクはその一つの手段だと思っていたんですね。だから、取材などでヘアメイクのことだけでなく、生き方や暮らし方について聞かれたときは喜々として答えていました(笑)
それで60歳のとき、ヘアメイクの他に今の肩書き『ビューティ・ライフスタイルデザイナー』も加えました」
現在はライフスタイル全般を提案する仕事をしている藤原さん。7年ぶりの書籍『何歳からでも輝ける秘訣』では、67歳となった今考えていることや日々実践していることがまとめて紹介されています。
自分で行動を起こさないと同じような毎日になってしまう
いくつになっても輝いて生きるために、藤原さんは「自分を更新していくことが大事」と話します。
「若い頃は学校や職場、家庭で日々何かしら新しいことが起こるけど、年を重ねるほど、昨日と今日、今日と明日が変わらない人生になっていきますよね。シェイクスピアの言葉に『何もしなかったら、何も起こらない』とある通り、自分で行動を起こさないと、いつも同じような毎日になってしまう。
だから誰かが何かしてくれるのを待っているんじゃなく、自分で自分の責任を持って行動していくことが大切だと思うんです」
そう語る藤原さんが自分を更新するために40代で始めたのが、朝型生活。長年続けていた夜型生活を見直し、朝早く起きるようにしたところ「私の幸福度は確実に上がった」と言います。
「夜は、その日あった大変なことや嫌な言葉がたまって疲れてしまい、考え方が後ろ向きになりがちです。一方、朝は心身がリニューアルされて前向きでいられることが多いと思うんです。今は4時半頃に起きて、原稿を書いたり、体をストレッチしたり、ほとんどのやるべきことは朝にしています。朝時間を充実させてから、人生がよい方向に変わりました」
前向きな言葉を使っていると、明るくふんわりした顔になる
朝型生活にして人生が前向きに変化したことに加え、藤原さんが実感しているのが「体が変わると、心も変わる」ということです。
「私は子どもの頃から体が硬かった上、体をひねった状態でヘアメイクの仕事をしてきたせいで、さらに体が硬くゆがんでしまったんですね。それで毎日ストレッチをしていたら、少しずつ硬さもゆがみも軽減していって、さらに体がやわらかさを取り戻すにつれ、心が軽やかになっていくことに気が付きました。
私はアイスクリームを食べているとき、幸せな気持ちになるのですが(笑)、それは一時のものですよね。でも体の内側から感じる軽やかさは持続性のある幸福感なんです。だから落ち込んだときや悩んだときは、体を動かしてみてほしいの。実は、人生はそれくらいシンプルなものじゃないかと思うんです」
さらに藤原さんが実感しているのが「言葉の力」です。
「大人になるほど顔つきって自分次第なんです。不平不満を言っているとそれが顔に表れるし、メイクではごまかせなくなる。でも前向きな言葉を使っていると明るくふんわりした顔になる。だから『どうせ』『なにさ』など負の言葉は封印した方が絶対によいと思います」
藤原さんの「5つのMy lifestyle」
My lifestyle【1】朝型の生活で前向きになり幸福度がアップ
夜と比べてポジティブな気持ちになりやすい朝の時間を、仕事やストレッチなどさまざまな活動に利用している藤原さん。「夜型生活から朝型生活に変えた自分を褒めてあげたいです」
My lifestyle【2】楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しくなる
「悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しいのだ」と提唱したのは心理学者のジェームス・ランゲ。「それと同様に、もし泣きたいことがあったら、あえて笑うことをおすすめします」
My lifestyle【3】ちょっとがんばればできる目標を立てる
やりたいことを続けるために藤原さんが心掛けているのが、目標を低めにすること。「1ページでも読書する」「10分でも英語に触れる」という目標なら、やる気が出てラクに続きます。
My lifestyle【4】ToDoリストをチェックして達成感を味わう
やるべきことのリストを作り、達成したらチェックをつけることも継続のコツ。「達成感を味わうことができ、チェックしたいがためにがんばることもあるほど」と藤原さん。
My lifestyle【5】61歳で始めたバレエ。ワクワクすることに挑戦を
藤原さんが夢中になっていることの一つがバレエ。61歳から始めて、6年目になります。「年齢に関係なく、ワクワクすることはやってみた方がいい。躊躇している時間はもったいないです」
いきいきとしていたいあなたに読んでほしい藤原さんの著書
『何歳からでも輝ける秘訣』
主婦の友社刊/1870円
大人のメイクの更新法、ピンと伸びた姿勢の秘密、もう似合わない服の手放し方、健康を維持する食事法など縦横無尽に綴った一冊。
取材・文=五十嵐香奈(ハルメク編集部)、撮影=島崎信一
※この記事は、雑誌「ハルメク」2025年8月号を再編集しています。





