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お花、お好きですか? と問えば、よほどのへそ曲がりでない限り「Yes」の答えが返ってきます。「好きでもないし、嫌いでもない」と返ってくることもたまにあるかも。そう、好き嫌い以前に私たちは花のある生活に慣れているのです。
花一輪の会
わがまちには、20数年前から小学校・中学校、そして公民館・駐在所に花を届ける活動をしているグループ「花一輪の会」があります。先日、小学校での活動に同行させてもらいました。
手作りの一輪挿し(ジュースの缶に和紙や布を貼ったもの)を32個、それに季節の花を挿して小学校に持参します。この日は、ボランティア会員数名が小学校に参集し、正面玄関で受付用紙に来校理由などを記入したのち、用意されている身分カードを首にかけて作業開始です。
32か所のトイレに、一輪挿し缶を一つずつ配置していきます。正面玄関の花器や事務室の窓口の花瓶にも花を生けます。そして一週間前の花や空き缶花器を撤収して作業終了、といった具合です。
中学校でも、別のボランティア数名が同様のことを行います。トイレの数は16か所。コロナ前は、中学校の文化祭でヤクルトの空ボトルなどを利用して一輪挿しを作り、フラワーアレンジメントのデモストレーションも披露していました。
人はなぜ花を愛でるのでしょうか
広島に原爆が投下され、今後75年間、草木も生えないだろうと言われていたのですが、その翌年、戦禍の焼け跡に深紅の花が咲き、「原爆の花」(夾竹桃)と呼ばれ、戦禍に疲れた人びとを勇気づけたと言い伝えられています。
路傍の一輪の草花にも癒やされたのです。「花より団子」の終戦直後の食糧難時代にも、人びとは花に慰められたといいます。人は花を愛でて、生きる力を得たのでしょう。
球根で増える花もあれば、鳥や虫が運んで花が広がっていく場合もあります。時には人の手で改良が加えられて、新しい品種が生まれる場合もあります。
花の気持ちはわからないけど、人は花を見て「美しい」「癒やされる」「落ちつく」……とさまざまな感情を抱きます。
うれしいとき、悲しいとき、記念日に、勇気づけたいときなど人は花を贈りますが、人はなぜ花を愛でるのでしょうか。
「美しいから」「癒やされるから」「落ちつくから」と答えると、NHKの「チコちゃん」に叱られてしまうかもしれませんが、私も、そうやっていつも花に癒やされている一人です。
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