遊びながら認知症予防

けん玉に挑戦!

公開日:2022.06.10

「保育園児から高齢者まで、それぞれの年代に合わせた遊び方で脳に刺激を与え、練習すればだんだん上手になる」ということで、地域カレッジで「けん玉」教室を開催しました。

けん玉で運動不足とストレスを解消

人生100年の時代。長引くコロナ禍のなか、運動不足とストレスの解消に役立つかも、と地域カレッジでけん玉を基礎から学ぶ講座を企画しました。広島では約2か月の蔓延防止の期間があけ(令和4年/2022年3月9日)、参加者を30名に絞っての開催となりました。

人数分のけん玉を用意してもらい、参加者全員、果敢に(?)挑戦しました。

認知症予防の効果も

認知症予防の効果も

まずは、けん玉の持ち方から教わりました。大皿持ち、小皿持ち、ろうそく持ち、剣持ち、玉持ち、極意持ち、吊るし持ち。

けん玉は「全身運動」であることを、あらためて認識しました。リズミカルに足腰を動かす「けん玉スクワット」がキーポイントのようです。椅子に座ったままできる技もあり、それぞれの年代にあわせて、考えながら遊べます。

「認知症予防の効果」も期待されていると言われるゆえんです。

講師は熱血漢

講師は熱血漢

講師にお迎えしたのは、日本けん玉協会西広島支部長の砂原宏幸さん。

けん玉の魅力に取りつかれ、53歳で小学校教員を辞めて、けん玉世界に飛び込んだという熱血漢。外国でもけん玉パフォーマンスを披露するなど活躍されており、老人施設でも指導されているとか。教え子の最高齢は102歳と聞き、勇気が出ます。

けん玉の起源

けん玉の起源は世界各国に諸説あるようですが、16世紀のフランスの「ビル・ボケ」が、現在確認できる一番古いルーツのようです。日本でも江戸時代に「すくいたまけん」が確認できるそうで、世界各国で遊ばれていたのは確かなようです。

けん玉の起源

現在のようなけん玉が生まれたのは大正8年(1919年)、広島県呉市の江草濱次さんの考案によるものだそうで、当時は玉を太陽とみなし「日」、皿を「月」とみなして、「日月(にちげつ)ボール」と呼ばれていたそうです。

また、広島市の西に隣接する廿日市市(はつかいちし)は、古くから木材の集積地です。この廿日市の高いロクロの技術を誇る木工所に、江草濱次さんが製造を依頼したのが大正10年(1921年)で、それが現在の「けん玉」ルーツになるようです。

それで、呉は「けん玉考案の地」、廿日市は「けん玉発祥の地」になるとか。近くに住んでいながら、まったく知りませんでした。

技の多さにびっくり

皿と玉を「もし亀(うさぎとかめ)」「まりと殿様」「パプリカ」などの歌に合わせてお手玉風に、と初級技から高級技の数々にびっくりの連続でした。

技の多さにびっくり
おもしろパフォーマンスの一例「カブトムシ」、簡単そうですが成功者はわずか二人でした

「けん玉」から「KENDAMA」へ

今では、スポーツ競技として認識されている「けん玉」は欧米でも大会が開かれ、「KENDAMA」が世界共通語として定着しているとか。なんだかうれしいですね。

認知症の予防に、私も、けん玉を趣味のひとつにしたいと思っています。

 

■もっと知りたい■

 

とし古

祖母は60歳の頃、針仕事や寺参りを日課にしていました。母は70歳の頃不自由な体で家族のために働き趣味の書道教室にも通っていました。そして私はいま八十路を歩いています。体力・知力は衰えを感じますが考える事・感じる事は昔と変わらないと思っています。死ぬまでにやっておきたい事に色々チャレンジしたいです。

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