得意なことで無理せずボランティア!

高齢者施設でのコンサートを紹介

公開日:2024.12.04

高齢者の方の喜ぶ顔が見たくて

靴下で踊るフラメンコを考案した経緯は、以前の記事(靴下で楽しく踊る「フラメンコ風ダンス」をご紹介)でお話ししていますが、今回はボランティアで行っているコンサートの模様を紹介しようと思います。

コロナ禍で、生徒さんも減り、踊る場所も少なくなっていましたが、今年に入ってからボランティアコンサートをする機会が増えました。

私は高齢者の方と触れ合えること、そして楽しんでいただけることが何よりうれしく、高齢者施設のボランティアを続けています。

高齢者の方の喜ぶ顔が見たくて

生徒さんとともに1時間のショーを演出

先日もS区の施設Mで、コンサートを開かせていただきました。

この施設、ホテルのようなおしゃれなロビーがあり、中庭からの眺めを見ながら踊ることのできる素敵な場所です。

どんなショーなのか、ここでお見せいたしますね。

この日は3人の生徒さん、司会をしてくれる生徒さん1人を加え、5人で約1時間のショーを作りました。

生徒さんとともに1時間のショーを演出

前半は華やかで楽しい演目をセレクト

前半は楽しくて華やかな演目に。

1曲目は私のソロ「タンゴ・デ・マラガ」という曲。

振り付けは私がオリジナルで作ったものです。ブドウを取ったり、馬に乗ったり、闘牛士になってみたり、フラメンコの具体的な振りの要素をいろいろ取り入れているのがポイントです。

2曲目はセビジャーナスという春祭りの踊り。

日本の盆踊りのようなものです。スペインでは、たいていの人が踊れる伝統的な踊りですが、実はとても難しいんです。帽子や扇を使い、1番から4番まで、さまざまなバリエーションで生徒さんが踊ります。私はカスタネットを打って、臨場感を出しました。

3曲目は「タンギージョ」という帽子を使った私のソロ曲。可愛らしい振りが特徴です。

そして、4曲目は、参加者全員で扇を使う「カラコレス」を踊ります。

前半は華やかで楽しい演目をセレクト

掛け声をかけながら「ボラーレ」でフラメンコ体験

この4曲を終えて、ブレイクタイムに移ります。

ずっと見ているだけでは、観客のみなさんも疲れますからね。

一緒に体を動かしていただきます。

この時間に、フラメンコの手の動き、手拍子の仕方、掛け声のかけ方などをお教えします。

簡単な動きを覚えていただき、手の動き、手拍子、掛け声を取り入れながら、みんなでジプシーキングの「ボラーレ」という曲を踊ります。

ボラーレは、一昔前にビールのCMで使われたノリのいい曲。施設の方も知っている方も多いんです。

ここで、みなさんに「オーレ」と声をかけてもらいます。この掛け声で、私たちもたくさんのパワーをもらい、楽しく踊ることができます。

職員の方も一緒に踊ってくださり、この日はノリノリで空高く「ボラーレ(飛ぶこと)」ができました!

掛け声をかけながら「ボラーレ」でフラメンコ体験

最後はしっとりとした曲で締めくくり

後半の1曲目は、ベテランの生徒二人による「アレグリアス」。喜びを意味するアレグリアスですが、喜怒哀楽が味わえる難しい曲です。

その後、私のソロ曲「ティエント」で、ショーを締めくくります。

ティエントは、とても切ないフラメンコ特有の哀愁に満ちた曲調です。

私の中では、哀しみから光を見出す過程を踊っています。

暗い曲なので、「心地よいので、寝ていてもいいですよ」と声をかけてから、踊るようにしています(笑)。

最後はしっとりとした曲で締めくくり

みなさんの手拍子と一緒に華やかにフィナーレ

最後に、アンコールとして、テンポの早いセビジャーナスを全員で踊ります。

みなさんに手拍子も上手に打っていただき、華やかなショーとなりました。

生徒さんにはお客様の前で踊ることができる、施設の方は(つたないながら)ショーを楽しめる。

2つの利点があり、私は生徒さんにも施設にも感謝しながら、このボランティアを続けていいけます。

交通費などすべて手弁当なので、今のところ近くの施設しか訪問できませんが、“オファーをいただければどこでも行けるようになりたいな”と秘かに願っています。

みなさんの手拍子と一緒に華やかにフィナーレ

■もっと知りたい■

相川未佳

ライター、エディター。インテリア、教育、料理などの女性誌を担当。8年前、介護のため単行本のライターに。主に企業家である「斎藤一人さん」の本を企画・制作。8年で20冊出版しました。また、靴下で踊るオリジナルのフラメンコを教えています。本や踊りの話の他、健康や美に関する体験レポートも書いていきたいです。

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