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- 母が患ったレビー小体型認知症とは?(3)
「レビー小体型の認知症」であることが判明した母が、精神科病院、介護老人保健施設を経て、特別養護老人ホームに入居。今回は、2022年にコロナ禍で、容態が急変するまでを書いてみたいと思います。
特別養護老人ホームでは穏やかな生活に
レビーの診断を受けて、約1年半。母は、自宅から歩いて20分ほどの特別養護老人ホームに入居が決まりました。
新設された施設だけに、設備は整い、一人部屋は快適そうでした。
オープンスペースにいることが多い母でしたが、お仲間さんも和気あいあいとして、穏やかな生活ができていました。
ただ、この頃にはできないことが多くなっていました。歩くことができず、車いすでしたし、なにより対話が難しくなっていました。唯一、自分でご飯が食べられることが救いでした。
私が会いに行くときは、必ず施設内を散歩して、大好きだったコーヒーを飲みました。
1年後には、施設に週に1回オープンするカフェができて、私はその日を狙って、母を連れ出すようにしました。
母との会話はスムーズではありませんでしたが、オープンな場所に連れ出せて、地域の人とお話ができて、私も母も気分転換になっていました。
コロナ感染症の蔓延で面会ができなくなる
ところが2020年、コロナ感染症(以降コロナ)が世界を駆け巡りました。
世の中がフリーズする中、施設でも面会がストップ。母が元気なのかもわからない日々が続きます。
その後、半年ほどしてオンラインの面会が始まることになりました。
時間が制限されているため、この時間に母が起きていることを願いながら、月に1回、母の顔を画面越しに確認するように。
オンラインでよかった点は、まだ学生だった娘や息子が同席できたこと。孫たちの声を聞くと、なぜか母が笑顔になり、私も子どもも笑顔になりました。私の中では、コロナ禍の癒やしの時間でした。
2021年の夏には、窓越しに母と面会できるように。そして暮れには、事前にPCR検査をしてからなら、直接面会が可能となりました。
クラスターの中、コロナではない母の容体が悪化
ただ、2022年に入り、一度収まったコロナは猛威を振るいます。
1月中旬に施設でクラスターが発生。周りの入居者が次々とコロナに感染する中、母は感染せずに一人部屋にこもる生活だったようです。
コロナ対応と介護でパニックに近い状態の中、職員の方たちは防護服で対応し、疲労困窮していたようでした。
そんな中、施設から母が「体温が異常に低く、意識がない」との連絡が入ります。
かかりつけ医に診てもらったところ、1日様子を見て大きな病院へ行った方がいいという診断に。
しかしその夜、容体は悪化。救急車を呼ぶ事態になりました。
救急車に乗っても受け入れてもらえる病院がない!
車に乗り込んだものの、コロナ患者が絶えない時期。受け入れてくれる病院は見つかりません。
夜11時から、朝の5時まで救急隊員のみなさんは50件以上の電話をかけ、受け入れを要請してくださったものの、結局諦めることに。
対応してくださった隊員の方には、ただただ頭の下がる思いでした。冷えた体をさするしかできない自分がもどかしい時間でした。
受け入れられなかった理由に、「積極的な治療を希望しなかったこと」があります。
母は元気なときから「延命治療はしないで。意識がないなら手術などはしないで」と言っていました。
この言葉に従い、積極的な治療を拒みましたが、病院受け入れをすべて拒否されたときは、これでよかったのか、私は救急車の中で自問自答しました。
少し長くなりましたので、このあとの話は持ち越したいと思います。
余談ですが、私は母の死、そしてその後の父の死を経て、新たな本を企画することにしました。
斎藤一人さんに「命のしくみ」について書いていただくことにしたのです。
この本は11月に発売予定です。このことも、ハルトモ倶楽部の記事でお話しできたらと思っています。
(参考資料)
レビー小体型認知症とは|特徴・症状の改善策・有効な薬など | 認知症ねっと
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