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- 母が患ったレビー小体型認知症とは?(1)
私は2022年、2月に母、5月に父を亡くしました。母は、7年前に脚の骨折で入院したのをきっかけに、急に認知度が低下。調べてもらうと「レビー小体型の認知症」であることがわかりました。
母の妄想で、父までもがおかしくなって
同居していた母が脚を骨折して、2週間ほど入院したのですが、その頃から母の様子が変わっていきました。骨折前も、物忘れや玄関の閉め忘れなどはありましたが、入院してからは自分がなぜ入院したのかもわからなくなるほど。
退院しても、料理が作れなくなったり、お金の計算がわからなくなったり。
そして、だんだんと、妄想を語るようになります。「家に知らない人がいる」「通帳が全部なくなった」など、ありえないことばかり。
妄想を訴えるときの母は、言葉使いも荒く、いつもの母の口調とは全く違います。顔つきも別人のように険しくなります。
ただし、いつもおかしいというわけではなく、正常な受け答えをするときもあり、自分が妄想を見てしまうと自覚することもありました。そのときは、いつもの明るい母なのです。
しかし、あるときから、父が別の人に見えるようになり、「変なおじいさんが部屋にいる!」と騒ぎ出し、父に暴力を振るうように。
軽い認知症だった父自身も、さらに認知度が低下していくようになります。
これではいけない! と二人を物忘れ専門の精神科へ連れて行きました。
精密な検査をすると、母は認知症の中でも「レビー小体型認知症」だということがわかったのです。
まずは病気の特徴を知ることから
母が患ったレビー小体型認知症(以下レビー)とは、どんな病気なのでしょうか?
私は、母がこの病になってから、レビーを解説した冊子を穴が開くほど読み、ネットの情報もくまなく確認しました。
レビーは、認知症全体の20%を占める病気。レビー小体という、神経細胞にできる特殊なたんぱく質の増加が原因となるそう。
アルツハイマー型のような物忘れというより、幻想や妄想が多く見られます。例えば、「りす、虫や蛇などが部屋にいる」「知らない人がいる」など、かなりはっきりとした幻視を訴えます。
誰かにお金を盗られた、配偶者に恋人ができたなど、被害妄想になるのもレビーの特徴の一つなんだとか。
中期になると、パーキンソン病に似た症状が現れることもあり、母も手が震えたり、体のバランスを取る事が難しくなったりしました。さらに、うつ症状が見られたり、睡眠障害なども引き起こします。
発症後、徐々に体が衰弱し、寿命は5~7年ということも知りました。
早めの検査でレビー小体型を知ることが大事
まず、みなさんにお伝えしたいのは、家族や周りの人が妄想や幻覚を訴えたり、今までと違う言動が見られるようになったら、早めに診断を受けてほしいということです。
レビーの場合、正常なときと、そうでないときの差が激しく、周りが認知症だとわからないことが多いのです。
少しでもおかしいと感じたら、専門の検査を受けて、きちんとした病名を知ることが大切。早い時期に、対処方法や治療内容がわかるからです。
「レビー小体型認知症」という診断を受けて、母は精神科に入院。容体が落ち着いた1年後、自宅近くの特別養護老人ホームに移ります。
それまでのプロセスや母の様子は、また改めて書きていきたいと思います。
(参考資料)
レビー小体型認知症とは|特徴・症状の改善策・有効な薬など | 認知症ねっと
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