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突然始まった認知症の母の徘徊。それをキッカケに母の生活も、もちろん私の生活も変わり、ついにこの日がやってきました。私の介護人生は一旦終了し、母も新しい人生が始まります。最終回はそのお話です。
徘徊の内容の変化はすぐに
認知症の母は一人暮らしをしています。
近所の人たちが母が歩いている姿をよく見るようになったことで、本当に気にかけてくださいました。しかし、徘徊が始まって2週間経ったあたりから、近所の人からの報告の内容が少し異常になってきたのです。
「この間、玄関の扉が開けっ放しだった」「ブカブカのサンダルで出かけて行った」「すごく寒いのに上着も着ない」「1時間帰ってこなかった」
そんなご近所さんが見る異常さに加え、私が目にしたものは、冷蔵庫の中に覚えのない大きなミカンが一つ。私が買ってきたものではないし、ヘルパーさんの買い物レシートの項目にもミカンはない。
もしかして、どこからか、もぎ取ってきちゃったのでは!! 焦った私は近くに探しに行くと、家の裏にあるお家のお庭に同じみかんの木が……。そのお家の方に謝罪。その方が大変良い方で助かりましたが、私はどんどん落ち込み、どんどん焦り始めました。
ケアマネージャーさんさえも
徘徊が始まってすぐに、ケアマネージャーさんと相談。
私の訪問を増やしたのはもちろん、デイサービスを一日増やしたり、ヘルパーさんの介入を1日2回にしたりして徘徊のタイミングがないようにしていました。
救われていたのは、夜は徘徊しないでもらえたこと。それで様子を見ようと思っていたのですが、そのミカンの件がとても怖くて、すぐ報告。
するとまだまだお母さんは大丈夫! と言っていたケアマネージャーさんも
「そろそろ入所、検討した方が良いかもですね。このタイミングだと思います」
ついにこの時が来たか……。徘徊が始まった時点で覚悟していたつもりが、いざ、言われるととてもショックでした。
そして私は、早々に見学しておいたいくつかの施設の中で、とても良い印象だった施設があったので、そこに相談に行き仮申し込みを済ませました。
母も私も笑顔ある新しい人生のスタートです
仮申し込みした施設は、その時点では満室。いつ入所できるか分からない状況は正直焦りましたが、その連絡は突然きました。
「今月末までに入所してもらえますか?」
まだまだ入所できないだろうと思っていたところに、まさかの仮申し込みして2週間くらいでの連絡。バタバタで入所の手続きになりました。
入所当日、7年近くお世話になったケアマネージャーさんがわざわざ母に会いに来てくれたり、母がいざ出発のときにご近所さんが出てきてくれたり、改めて母は皆さんに見守られていたんだなと実感。
それまで泣かないようにしていた涙腺も崩壊。感謝と母を入所させてしまう罪悪感と、いろいろな涙が止まりませんでした。
今、母は施設が自分の家だと思い込んでいるとのことです。
帰宅願望が出ることを恐れていましたが、初日だけ「帰らないと」と言い出しただけで、そのあとはご利用者さんたちと仲良く笑顔で楽しく過ごしているとのこと。そして、少しぽっちゃりと(笑)。
何だかんだ母は一人で寂しかったのかもしれません。そして食べているようで栄養は摂れていなかったのでしょう。
笑顔が増え健康的になった母を見て、入所への罪悪感は一切なくなりました。今は、元気で楽しくこの施設で過ごせる時間を少しでも長くと願っています。
私の介護人生は一旦終了、そして母は新しい人生のスタートです!
1年間記事を読んでいただき、今までありがとうございました。
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