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- 亡き父のお話~ようやく入所しても父に振り回される
病院でせん妄による暴言暴力が止まらなかった父を、ようやく老人ホームに入所させたのも束の間。暴言は治らず、またストレスを抱えることになりました。
退院時に見せた父の笑顔
入所予定の有料老人ホームの施設長さんのおかげで、認定が下りる前に一旦入所させていただくグループ施設へ急いで手続きに行きました。その間に兄が荷物を入れるという同時進行、次の日には入所させることができました。
退院当日、大荷物を私一人で持ってナースステーションに挨拶に行くと、看護婦さんたちは父の所に行って笑顔で挨拶をしてくれ、それに対し父も握手をしながら笑顔で「迷惑かけたね」と声をかけていました。
看護婦さんの中には、そんな父の姿を見て涙をしてくれた人もおりました。そして包括担当の方も病院出口まで見送ってくれて、この時父は本当に皆さんに迷惑を掛けてしまったんだなと申し訳ない気持ちと感謝の気持ちで涙が止まりませんでした。
老人ホーム入所前、父と最後の外食
施設に向かう前にお昼ご飯を済ませようとなり、父は大好きなうどんが食べたいとのこと。足の悪い父を、にぎやかなうどん屋さんに連れて入るのに抵抗はありましたが、病院食ばかりだったから大好きな物を食べさせてあげたいという思いで入りました。
うまいな、うまいなと言いながら大好きなカレーうどんを食べていた父。俺はいらないよと言ったはずなのに、私が頼んだお芋の天ぷらもペロリと食べた父。それはそれは幸せそうな顔をしていました。でもこれが私と二人で食べた最後の外食となるとは、この時は思いもしませんでした。
入所当日に暴言の電話
入所当日はなんと父の誕生日。
出迎えてくれた施設長さんとケアマネージャーさんから「ようこそいらっしゃいました! ご退院そしてお誕生日おめでとうございます!」と声をかけてもらった父は少し照れながら笑顔を見せていました。
そして兄が揃えてくれた部屋に入ると、自分だけの自由な空間にそれはそれはうれしそうに「ここはいいなあ」と喜びました。
私はその父の笑顔に安堵して帰宅し、ようやく一段落して夕飯の支度をしていると父からの着信。開口一番が「おい! ここは老人ホームじゃないか! こんな所に入れやがって!」
ええ?? 理解してたんじゃないの? 私は父を納得させるため、急いでまた施設に向かいました。
ここから私は、父との関わりに頭を抱えるようになります。
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