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- 亡き父のお話~父の危篤
老人ホームで心肺停止で倒れた父。救急搬送され心臓は戻ったものの、意識は戻らず。父が危篤状態になったお話です。
救急搬送
老人ホームからの連絡は日常茶飯事だったため、その時の連絡もいつもの事だろうと出たら、施設長さんの声がいつもと違って嫌な予感がしました。「お父様が心肺停止で倒れられました。救急搬送してよろしいですか」と言われ動揺。
父が最近までお世話になっていた病院に搬送とわかり、兄や叔父に連絡をして急いで病院に向かいました。
施設長さんが付き添ってくれており「お父様、倒れられる前までいつものようにコーヒーを飲んでいたんです。そして部屋に戻ろうとしたら……」
父に会う前に医師に呼ばれ、先に来ていた叔父たちと一緒に話を聞きました。
余命宣告
心臓マッサージで復活した父でしたが、医師からは「心臓停止が20分強だったということなので、意識が戻る率は低いです。心臓はがんばって動いていますが、このままの状態で年を越すのは難しいと思います。延命治療されますか?」と言われました。
突然のことで即答できない……。それが本来の答えなのかもしれませんが、私は「延命治療しなくていいよね?」と、すぐ叔父たちに伺いを立てていました。
父に振り回されたこの数か月。たかが数か月だったかもしれないけれど、私には数年くらいに感じた介護。父に、安定剤で様子がおかしくなってまで生きてほしくないと思ったのです。
「いいよ、がんばったよ。さっちゃんもお父さんも。十分だよ」そう叔父たちの同意も得て、そのまま父は経鼻栄養だけで入院となりました。
がんばる父
父が倒れたのは、年末近い12月27日。年は越せないと宣告されたのに……狭心症だったのに……。
もっと生きたかったのか、父の心臓はしっかりと働いて、病院でお正月を迎えることができました。私は毎日病院に通い、施設入所で面会禁止の時間を必死に埋めようとしました。聴覚は最後まで残ると聞いていたので、父に話しかける時間を大切に。
主治医から「このまま入院していても治療をするわけではないので、療養型に転院してもらうようになります」と言われ、またこの病院の包括の方と病室でお会いすることになりました。
「こんな感じでお父さんにまた会うと思わなかったなあ、お父さんまだまだ生きたいんだね」という言葉に「家に帰りたかったその気持ちで、ここまでがんばっているのかもしれません」と答えました。
そして、その次の日「お父様の血圧が低くなり、危険な状態なので来ていただけますか?」と病院から連絡がありました。
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