戦争について考える

ヒロシマ、ナガサキ、そして『ひまわり』

公開日:2022.09.05

記録的な猛暑となった今年(2022年)の夏。国際情勢が緊迫化する中、今年もヒロシマは「原爆の日」を迎えました。

ヒロシマ、ナガサキ、そして『ひまわり』
77年前の「こよなく晴れた青空」ではなく、曇天の8月6日でした。湿度83%だったようです

ヒロシマ

ヒロシマ
全国から捧げられた「千羽鶴」を再生紙にして作られた絵葉書です
原爆資料館の売店で求めました

ロシアのウクライナ侵攻で核兵器をめぐる世界情勢が緊迫しているのに呼応してか、7月に入ると、TVで被爆や核問題に関連する番組が多く放送されていました。

広島の被爆路面電車2両が、今も現役で走っていることを報じた番組もありました。焦土と化した広島の復興を支える人々へのエールとして、原爆投下の3日後には電車を走らせたそうです。

ヒロシマ
熱い、熱いと被爆者たちが水を求めた川
まるで筏のように人々が浮いていたそうです
慰霊をする人たちは後を絶ちません。日が暮れると灯篭流しが始まります
ヒロシマ
式典が終わると、原爆死没者慰霊碑の前に
一般人の長い行列(4列)が続きます

8月6日の平和記念式典には毎年出向いているわけではありませんが、今年は広島平和記念公園へ祈念に行きました。いつもより人が多く、警察の機動隊、全国から集まったと思われるデモ行列など、例年より騒々しい様子でしたが、いくつかの慰霊碑の前ではおごそかに慰霊祭が執り行われていました。

ヒロシマ
原爆ドーム近くで一瞬に焦土化した中島町の慰霊場所
こういった小さな慰霊祭が、公園内であちこちにありました

ナガサキ

ドキュメンタリー映画『長崎の郵便配達』を、8月5日の公開初日に観ました(『ハルメク9月号』にも紹介されています)。

ナガサキ

イギリスの作家ピーター・タウンゼント氏のドキュメンタリー小説を原作とした映画です。

タウンゼント氏が、空軍大佐時代に、エリザベス女王の妹マーガレット王女と恋仲になり、それが映画『ローマの休日』のモチーフになったということを聞いていたので、ミーハー的な関心も多少ありましたが、とても印象的な作品でした。

タウンゼント氏の平和へのメッセージをその娘がたどるという構成で、原作の主人公の谷口さんの悲劇と不屈の精神に涙せずにはいられませんでした。

NHKの朝ドラ『エール』(令和2年)にも登場した名曲「長崎の鐘」は、子どもの頃、ラジオ歌謡や『のど自慢』などの番組でよく耳にした流行歌でした。今あらためて聞くと、本当に、心に深く響きます。

『ひまわり』

4、50年前に見た映画です。第2次世界大戦で翻弄された夫婦の映画で、広大な土地のひまわりとソフィア・ローレンのグラマラスなボディに驚いたイタリア映画でした。

「ひまわり」

今年リバイバルで上演されましたので、映画館に足を運びました。若い頃に観た時は、ひまわり畑の美しさに驚き感動しましたが、今回は、ひまわり畑の明るさや美しさと対比されている戦争の悲惨さに胸が痛みました。

戦争のおそろしさと平和のありがたさを、あらためて痛感させられる夏となりました。

 

■もっと知りたい■

とし古

祖母は60歳の頃、針仕事や寺参りを日課にしていました。母は70歳の頃不自由な体で家族のために働き趣味の書道教室にも通っていました。そして私はいま八十路を歩いています。体力・知力は衰えを感じますが考える事・感じる事は昔と変わらないと思っています。死ぬまでにやっておきたい事に色々チャレンジしたいです。

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