再婚は幸せ?後悔?うまくいく人・いかない人の違い

50代の再婚率は?メリット・デメリット&成功の秘訣

公開日:2024.03.07

近年では50代や60代で熟年再婚をする人も増えてきています。再婚率や50代で再婚を考えることになったきっかけ、メリット・デメリット、出会いの探し方、成功する人・失敗する人の違いを解説!自分のセカンドライフの幸せについて、考えてみましょう。

50代の再婚率はどのくらい?

50代の再婚率はどのくらい?

厚生労働省の『平成28年度 人口動態統計特殊報告「婚姻に関する統計」の概況』によれば、平成23年〜27年の各年に離婚し、平成27年までに再婚した50代の割合は以下となっています。

【50代以上の女性】

  • 平成23年……10.8%
  • 平成24年……9.2%
  • 平成25年……7.8%
  • 平成26年……6.0%
  • 平成27年……2.7%

【50代以上の男性】

  • 平成23年……16.0%
  • 平成24年……14.3%
  • 平成25年……12.4%
  • 平成26年……10.0%
  • 平成27年……5.2%

平成23年に離婚した人(離婚後5年以内)で見ると、女性が10.8%、男性が16.0%と、10人に1人が50歳以降で再婚していることがわかります。

平成27年(離婚後1年以内)でも女性の2.7%、男性の5.2%が再婚をしています。

政府統計の総合窓口・e-Statの2021年のデータでは再婚した人の平均年齢は女性41.2歳、男性44.2歳となっていますが、50代でも多くの人が再婚していることがわかります。

近年は熟年離婚・熟年再婚が増加傾向にある

厚生労働省の『平成28年度 人口動態統計特殊報告「婚姻に関する統計」の概況』の『夫妻の初婚-再婚の組合せ別にみた婚姻件数及び構成割合の年次推移』によれば、1975年(昭和50年)と2015年(平成27年)で初婚・再婚の構成割合は変化。

40年間のうちに再婚の比率は倍以上になっています。(すべての年齢が対象)

  • ◆1975年(昭和50年)
    【初婚】87.3%
    【再婚(夫婦とも再婚・もしくは一方が再婚)】12.7%
  • ◆2015年(平成27年)
    【初婚】73.2%
    【再婚(夫婦とも再婚・もしくは一方が再婚)】26.8%

近年は、熟年離婚が増えています。昔は一度結婚したら生涯添い遂げるという風潮があったものの、時代の流れによって価値観は変わりつつあります。

このことは、『結婚生活に入ったときの年齢(5歳階級)別にみた初婚-再婚・夫-妻・年次別婚姻件数(各届出年に結婚生活に入り届け出たもの)』 という統計データを見ても明らかです。

データによれば、50歳以上で再婚した女性の割合は1947年(昭和22年)では1362人ですが、2021年(令和3年)では1万2648人となっています。

子どもの自立や夫の退職をきっかけに、よりよいセカンドライフのために離婚を選ぶ夫婦もいるようです。

コロナ禍の影響(コロナ離婚)も

新型コロナウイルス感染症も、家庭生活に大きな変化を与えました。

外出自粛・テレワーク勤務・学校の休校など家族全員が家に引きこもる生活になり、これまで経験したことのないストレスが積み重なることに。

これにより、離婚を考え始める人が増加。実際に「コロナ離婚」に踏み切った人もいます。

50代で再婚を考える人が増える理由・きっかけ

50代で再婚を考える人が増える理由・きっかけ

ここからは、50代が再婚を考えるきっかけや再婚を考える人が増える理由について解説します。

子どもが自立し日々に寂しさを感じる

再婚を考えるきっかけで多いのが、孤独感や寂しさです。

バツイチでシングルマザーとして忙しい日々を送っていたところに、子どもが独立すると急激な寂しさを感じることがあります。

子どもが手を離れ自分の時間ができ、自分の人生と向き合ったときに「これからずっと一人で生活していくのだろうか」と孤独を感じることも。

一緒に人生を楽しめるパートナーがほしい

50代、60代女性はこれまでさまざまな経験を重ねてきています。仕事や家事、子育てに追われ、なかなか自分の時間を取れなかったという人も多いでしょう。

人生の折り返し地点を過ぎ、自分のこれからの人生について考えたときに「好きな人と楽しみや喜びを分かち合いたい」「食事や旅行、日々の生活を一緒に人生を楽しめるパートナーがほしい」と考える人も多いです。

セカンドライフの幸せについて考えたとき、これからはもっと人生を楽しもうと思い、今までできなかった趣味や新しい趣味に打ち込む人もいます。

趣味は一人でも楽しいものですが、同じ趣味を持つ人や楽しみを共有できる人が見つかれば、もっと人生が豊かになるかもしれません。

老後の生活・健康・孤独死の不安

更年期閉経など、50代は女性の心にも体にも大きな変化が起こる時期です。

50代は男女ともに体の衰えや変化を感じ始める年代ということもあり、老後の生活や健康に不安を感じることも少なくありません。

「自分の身に何かあったときに頼れる人がいる安心感がほしい」「将来のことを考えて、一緒に支え合っていける人がほしい」と思う人もいます。

健康面で不安を感じる場面が増えると、孤独死の不安はどうしても出てくるものです。

また、近年は物価の上昇が続いていますが、一方で年金は減額となりました。貯蓄がほぼ0円という人もおり、経済的な面で助け合えるパートナーがほしいと思うケースもあります。

出産や子どもとの関係など心配事が減る

50代になると、閉経を迎えます。年齢的にも女性も男性も子どもを望む人は少なく、自分たちの人生を充実させることを考えた婚活ができるようになります。

また、50代では自分や再婚相手の子どもとの関係性についての心配事も少なくなることも理由の一つでしょう。

小さな子どもや思春期の子どもがいる場合、再婚相手となじめるかは特に気になるポイントです。

しかし、50代になると子どももある程度大きくなっており、再婚相手との関係性を心配する必要がなくなります。

子どもがすでに独立していれば、むしろ再婚の背中を押してくれることもあるでしょう。

離婚の傷が癒えて再婚に前向きになる

過去に離婚を経験した人の中には、若い頃に大変な思いをして「もう二度と結婚なんてしない」と決意した人もいるかもしれません。

しかし、時間の流れによって離婚の傷が癒え、再婚について前向きな気持ちを抱くことも。

50代は節目の年齢でもあるため「再婚して第二の人生をここからスタートしたい」と考える人も多いようです。

50代で再婚するメリット

50代で再婚するメリット

ここからは、50代で再婚するメリットについて解説します。

安心感を得られる

50代の再婚は、さまざまな安心感を得られることがメリットです。

これからの人生を共に歩むパートナーができることで、一人暮らしの孤独や、「自分に何かあったときにどうしよう」といった不安が和らぎます。

一緒に食事をしたり会話を楽しんだり、何気ないやり取りをすることで孤独感もなくなるでしょう。

経済的な安定につながる

再婚をすることで、経済的な安定につながることもメリットです。

再婚すれば、自分の収入や貯蓄、年金に加えてパートナーの分も合わせられます。

家賃や光熱費、食費などを節約できる一方で、貯蓄額は増やせるためおいしいものを食べたり、旅行に出かけたりと生活に余裕が作りやすいでしょう。

健康管理への意識が高まる

一人暮らしだと、周りから何かを言われることがありません。煩わしさを感じることがない分、自分のことが疎かになってしまうことも。

パートナーがいれば、指摘されたり、自分が相手の健康について気にかけたりして、お互いに健康管理ができるようになります。

大切な人ができれば「一緒にいつまでも幸せに暮らしていきたい」という気持ちが生まれ、食事や運動、生活習慣にこれまでよりも気を遣うようになるでしょう。

これまでの経験を再婚生活に活かせる

過去に離婚をしたということは、なんらかの原因があり、結婚生活が壊れてしまったということ。

若い頃は冷静に考えられないこともあったかもしれませんが、50代になると過去を振り返り、相手に足りなかった部分だけでなく自分に足りなかった部分も見えてくるもの。

自分の長所や短所を理解しているため、これまでの経験を再婚生活に生かせるでしょう。

50代で再婚するデメリット

50代で再婚するデメリット

ここからは、50代で再婚するデメリットについて紹介します。

子どもとの信頼関係を築くのに時間がかかる

50代や60代の再婚では、子育ての心配は少ない一方で、再婚相手の子どもとの信頼関係を築くのには時間がかかります。

50代になると10代後半〜20代ともう子どもが大きくなっているケースが多く、再婚相手がギクシャクしてしまうこともあるかもしれません。

また、大学生の場合は多くの学費がかかることもあります。

前の相手と比較してしまう・比較される

熟年再婚に限ったことではないものの、前の相手と比較してしまったり、比較されてしまったりすることがあります。

比べようと思っていなくても、無意識に違いを感じてしまうこともあるでしょう。

特に死別の場合は、気持ちの整理に時間がかかるものです。思い出の品や命日など、死別した配偶者の存在を感じざるを得ません。再婚相手の気持ちを理解する必要があるでしょう。

金銭的な問題が生じる可能性がある

金銭的な問題も注意が必要なポイントです。

前の配偶者と死別している場合、再婚すると原則遺族年金がもらえなくなります。

また、子どもの養育費や、相続の問題もあります。再婚相手の連れ子は相続人とはならないため、遺産を渡したい場合には養子縁組をする必要があります。

そして当事者二人が再婚する気持ちがあったとしても、相続の観点から子どもに反対される場合もあります。

実親が再婚すれば、再婚相手は親の遺産の半分を受け取ることができ、子どもにとっては相続割合が減ることになるからです。

場合によっては、遺産目当ての「後妻業」と疑われ、関係性が破綻してしまうことがあるかもしれません。

再婚を考えているのであれば、金銭的な問題について早めに話し合っておくといいでしょう。

すぐに親の介護が始まる可能性がある

50代となると親も高齢になり、介護が必要になることが増えてきます。

再婚後、早い段階で自分や相手の親の介護が始まる可能性があり、結婚前に思い描いていたような生活が送れないかもしれません。

親と同居する場合、生活はガラリと変わることになります。後悔のないようにするためにも、介護についても考えた上で検討しましょう。

お墓問題

意外に多いのが、お墓問題です。

死別した配偶者がすでに入っているお墓に再婚相手が一緒に入るという可能性もあります。こちらもあわせて話し合っておきましょう。

50代で婚活や再婚がうまくいく人・いかない人の違いは?

50代女性で婚活や再婚がうまくいく人・いかない人には、いくつかの傾向が見られるといいます。以下で、それぞれの傾向を紹介します。

【50代女性:婚活や再婚がうまくいく人に見られる傾向】

  • 心のつながりを重視している
  • 過去の失敗からの学びがある
  • 損得勘定を意識し過ぎない

【50代女性:婚活や再婚がうまくいかない人に見られる傾向】

  • 希望条件が細かく、こだわりが強い
  • 「自分が相手を選ぶ」という姿勢でいる
  • 経済的な依存が強い

50代の再婚におすすめの婚活方法・出会い方

50代女性が再婚を考えたとき、まずは出会いが必要です。代表的な3つの出会いの方法としては、以下があります。

「出会いはほしいけど、なかなか一歩が踏み出せない」という人は、体験談なども参考にしながら自分なりのやり方を探してみるといいでしょう。

同じ趣味を持つ人を見つけたいのであれば、習い事に通うのもいいかもしれません。好きなことを楽しみながら、同時に出会いも探せます。

50代からの幸せは再婚も選択肢の一つ

50代になると子どもの独立や自分の体調の変化など、再婚を意識することもあるでしょう。

パートナーができることは、安心感や経済的な安定、楽しみや喜びを共有できるなど多くのメリットがあります。一方、介護の問題や子どもとの関係構築、金銭的な問題など、慎重に考えるべきこともあります。

人生100年時代と言われる現代では、50代は折り返し地点。第二の人生の幸せを考える上では、再婚も選択肢の一つです。自分と向き合い、これからの幸せな人生についてじっくり考えてみましょう。

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