出会いは道端で、ハーモニカを吹きながら
――山田さんは2011年、51歳のときに10歳年下の日本人男性と再婚。恋愛は出合い頭の事故のようなものと語っていた山田さん、いかなる出会いがあったのでしょう。
お互いのことを面白がらないと
ダメなんじゃないかと思うの。
私はいつもくだらない冗談を考えていて、
彼を待ちかまえているわけ(笑)
黒人米兵とクラブ歌手の同棲生活を描いた『ベッドタイムアイズ』で鮮烈なデビューをした山田詠美さん。黒人男性との結婚と離婚を経て、50代で10歳年下の日本人男性と再婚しました。最終回は、改めて思う夫婦のこと。60代の今の気持ちをお聞きします。
――山田さんは2011年、51歳のときに10歳年下の日本人男性と再婚。恋愛は出合い頭の事故のようなものと語っていた山田さん、いかなる出会いがあったのでしょう。
私はいつも行きずりの感じで付き合い始めちゃうのですが、今の夫とは道でハーモニカを吹いていたときに出会いました。ふふふ。何それって感じでしょ?
あの日は新宿の文壇バーで20周年記念パーティーがあって、お店に入りきらなくて外の道に立って飲んでいたんです。冬の寒い夜でした。私がそこでハーモニカを吹いていたら、彼が話しかけてきたので「こんなところでは何ですから、うちに行きましょう」と。それからずっと一緒にいるんですけど(笑)。
出会った年、3月11日に東日本大震災が起きて、実はその日にプロポーズされました。ちょうど一緒に家でテレビを見ていたときに、突然すごい地震の揺れに見舞われて……。その後、彼から「結婚しようか」と言われたのです。