【第1話】まさか50代で?若い男性なんかに…恋するハズじゃなかったのに

2023年09月12日

50代で年下の男性に恋して!53歳シホの場合

【第1話】若い男性なんかに…恋するハズなかったのに

53歳シホの恋愛ルポ第1話。既婚だから恋愛に縁がないと思っていても、ふとしたきっかけで恋に落ちてしまう事がある。ましてや全く興味のなかった、年齢の離れた年下の男性に…。シホの場合、相手は仕事の後輩で18歳年下のタカシだった。

「女性が年上で男性が年下」そんな年の差カップルは珍しい!?

「女性が年上で男性が年下」そんな年の差カップルは珍しい!?

男性芸能人や経営者が、20歳くらい年下の若い女性と結婚する話は、それほど珍しい話ではない。

でも逆に「女性が年上のケース」は、いまだにレアだろう。女性が年上だとうまくいかないのか、そもそも「恋愛において年齢差は障害となる」のだろうか?

年下の男性と付き合ったことがある人からは、「若い男性は、気負わずに一緒にいられるから楽しいの」と聞いたことがある。何か失敗しても「年下だからしょうがないか」と、寛容に許せるのが大きなメリットなんだとか。

ずっと年上が好き。年下男性なんて興味がなかったのに

ずっと年上が好き。年下男性なんて興味がなかったのに

「私自身、年下の男性なんてまったく興味がなかったんです。それなのにどうしてこんなことになったんでしょう……」

シホ(53歳)は絞り出すような声で言った。18歳年下男性との恋愛の結末に、まだきちんと気持ちの整理ができていない様子だ。

彼女は若い頃から年上としか付き合ったことがなかった。もちろん夫も5歳年上。

「夫とは友人の紹介で知り合いました。ごく普通のまじめな人で『温かい家庭を作って家族を大事にしながら生きていきたい』と言ってくれたのが結婚の決め手になりました。

仕事を続ける希望を応援してくれた、理解のある夫

仕事を続ける希望を応援してくれた、理解のある夫

シホさんが育ったのは、「シンプルな家庭」だった。会社員の父と専業主婦の母だが、両親を理想としていたわけではない。

「母は経済的に父に頼りきっていました。私はどういう形であれ、仕事を続けたかったんです。専業主婦になるのはリスクがつきまといますから。また、夫の両親は離婚していたので、彼には夫婦平等の思想もあったのかもしれません」

夫は出産後もシホさんが働き続けることを応援してくれた。二人の子どもに恵まれ、現在、長女は26歳、長男は24歳になる。

一家は東京郊外で暮らしているが、長女は関西勤務。長男は同居しているものの、家で夕食をとることはほぼない。それぞれが自由に自分の道を歩んでいる状態だ。

18歳年下の恋人。職場での予想外の出会い!?

18歳年下の恋人。職場での予想外の出会い!?

仕事を続けた結果、シホさんは中間管理職という立場になった。そこで「18歳年下の彼」と出会ったのだ。

「3年前でした。タカシが私のチームに中途採用で入ってきたのは。彼は当時32歳。前の会社の業績が悪くなって、うちに転職して来たんです。学生時代サッカーをやっていたという明るくて積極的な男性で、みんなを笑わせてくれるようなタイプ。大手じゃない会社なのに、こんな感じのいい人が入ってくれてよかったなと思いました」

タカシさんは仕事に積極的だったが、時に勇み足をしすぎてしまうこともあった。ある時、取引先との仕事で確認をとらずに一人で進めてしまいトラブルを起こしてしまった。

「彼自身も『しまった』と思ったのでしょう。すぐ報告してくれたから、私が謝罪と経緯説明に行って、なんとか大事にはならずにすみました。でも彼はそのことですっかり仕事へのモチベーションが下がってしまったんです。

元気づけながら…二人の距離は徐々に近づいていった

元気づけながら…二人の距離は徐々に近づいていった

元気づけようと何度か食事に誘って長所を褒めました。彼のようなタイプは乗せるとがんばってくれるし、なにより彼の明るさが発揮されないのはチームとしてもマイナスだから」

そんなことも手伝って、二人の距離は徐々に近づいていったが、同時に微妙な雰囲気が漂いはじめた。

ほんの小さなキッカケで、「上司と部下の関係」が脆くも、くずれてしまうことになるのとは……。

■第2話「脆い関係が崩れた夜」に続く…>>

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亀山早苗
亀山早苗

東京生まれ。明治大学卒業後、フリーランスのライターとして雑誌記事、書籍の執筆を手がける。おもな著書に『不倫の恋で苦しむ男たち』『復活不倫』『人はなぜ不倫をするのか』など。最新刊は小説『人生の秋に恋に落ちたら』。歌舞伎や落語が大好き、くまモンの熱烈ファンでもある。

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