【53歳シホの場合】これから老いて死んでいくだけ

【6】50代で年下男性に恋して!いつか捨てられる

【6】50代で年下男性に恋して!いつか捨てられる

公開日:2023年09月08日

【第6話】50代で年下男性に恋して!私はいつか必ず捨てられる運命

53歳シホの恋愛ルポ第6話。既婚だから恋愛に縁がないと思っていても、恋に落ちてしまう事がある。シホの場合、仕事の後輩で18歳年下のタカシが相手だった。2人はコロナ禍でも情熱的な不倫関係を続けていたが、年齢の壁がいつも問題となったのだ。

前回までのあらすじ

シホ(53歳)は年上の夫と結婚し成人した二人の子がいるワーキングウーマン。恋愛なんて縁がないと思っていたある日、気にかけていた18歳年下の部下タカシにバーで告白され、抑えられない感情から一線を越えてセックスしてしまい不倫関係に突入してしまう。コロナ禍の行動制限がより拍車となり、まるで若者のような熱い恋愛の気持ちでいたのだ。

いつまでも気になってしまう「年齢の壁」

いつまでも気になってしまう「年齢の壁」

「お互いに、相手の全てを受け入れたいと思っていた。最初の頃、タカシは私の夫に嫉妬したこともあるけど、『夫婦は、恋とは別のところで継続しているものなの』と諭しました。だから嫉妬する意味なんてないんだ、と。

私は私で、彼を好きになればなるほど、年齢差のことが気になっていきました。人目を避けてあまり一緒に出歩いたりはしなかったけど、土曜日の夜に映画を見に行ったことがあるんです。映画が終わって、ふと周りを見ると若い男女のカップルだらけ。たまに年配の人がいても、一人だったり女友達同士だったり。もしや私たちは親子だと思われてるかな?みんなが私たちをどう見ているのか気になって落ち込みました……」

それこそ無意味だと彼には言われ ました。好きなんだから、僕たちがよければ他人からどう見られようと関係ないと彼は泰然としていた。

そんなタカシを愛おしく思いながらも、どこか、この関係はずっとは続かないだろうと妙に冷めた目で見ている自分がいたんです。

私はいつか捨てられる。その不安を抱え続けるのはつらい

私はいつか捨てられる。その不安を抱え続けるのはつらい

季節が一巡りしても、二人の関係は続いていた。タカシは「結婚したいな」と言うようになった。

「『そんなの無理に決まってるでしょ』といつも返していました。今からじゃタカシは子どもが持てないよ。私はいつかあなたに捨てられるだろうし、その不安を抱え続けなきゃいけないのはつらい、と」

彼は『どうして僕を信じてくれないの』と不機嫌になりました。もし私が40歳で、彼が22歳だったら少しは考えることができたかもしれません。40歳の頃は、まだ本格的な“老い”を感じませんでしたから。

私はこれから老いて死んでいくだけ

私はこれから老いて死んでいくだけ

だけど50歳を過ぎたら年齢は残酷。『人生で一番若いのは今日だよ』と彼は言ってくれるけど、家族や将来のことを考えたら、やはり踏み切れない。

私はこれから老いて死んでいくだけだし、一方で彼はこれから成長し男盛りを迎える。二人の関係をごまかしながらやりすごすしかありませんでした」

彼の言葉に乗り、思い切って人生を大転換させてみようかしらと妄想してみたこともある。だが、やっぱり無理。どう考えても幸せな結末など見えない。

■第7話「彼から!衝撃の告白」に続く…>>

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亀山早苗
亀山早苗

東京生まれ。明治大学卒業後、フリーランスのライターとして雑誌記事、書籍の執筆を手がける。おもな著書に『不倫の恋で苦しむ男たち』『復活不倫』『人はなぜ不倫をするのか』など。最新刊は小説『人生の秋に恋に落ちたら』。歌舞伎や落語が大好き、くまモンの熱烈ファンでもある。