おひとりさまが終活しないとどうなるの?

孤独死したら誰がどう後始末を?おひとりさまの対策は

公開日:2021/12/06

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一人暮らしの人が、自宅で誰にも看取られることなく死亡する、いわゆる孤独死が増えています。おひとりさまが孤独死すると、どんなことが起きるのでしょうか。終活として事前にできる対策とともに考えてみませんか。

孤独死したら誰がどう後始末を?おひとりさまの対策は

自宅で孤独死したら後始末はどうなるの?

自宅で孤独死したら後始末はどうなるの?

一人暮らしをしている人が突発的な疾病などで倒れ、助けを呼べずに死亡する、いわゆる孤独死が増えています。国土交通省の「死因統計別データ」によると、2018年に東京都区部で孤独死した人は5513人に上り、15年前の2003年から約1.9倍に増えています。

「孤独」という言葉から、日頃からさみしく暮らしていた人の死をイメージする方がいるかもしれませんが、そうではありません。一人暮らしを謳歌している「おひとりさま」も、子どもたちと離れて暮らす「おひとりさま」も、孤独死をする可能性があるのです。

もしもあなたが孤独死した場合、死後手続きは誰がどのように行うのでしょうか。

STEP1.警察が現場検証を行う
自宅で死亡しているのが見つかった場合、発見者が警察に連絡する必要があります。

警察官が現場を確認し、警察医が検死をして死因を特定します。その際、発見者は事情聴取される可能性も。事件性がないと判断されると「死体検案書」が作成され、遺体は遺族に引き渡されます。

STEP2.公的な書類から近親者を探す
発見者が友人や住宅の管理人、職場関係者といった遺族ではない人で、かつ近親者の有無や連絡先がわからない場合には、警察が契約書や戸籍などの公的書類から近親者を探し、親や子、兄弟姉妹、親戚のように血縁関係の近い順に連絡をしていきます。

STEP3. 身寄りがないと自治体が火葬し、無縁納骨堂へ
身寄りがなかったり、親族がいたとしても遺体の引き取りを拒否した場合には、法律に基づき、遺体の引き取り手が存在しない死者として扱われます。

この場合、自治体が火葬を行った上で官報に公告します。引き取り手が現れた場合には遺骨を渡し、現れない場合は一定期間保管した後、無縁納骨堂などで遺骨を保管することになります。

医療費や葬儀の費用などは誰が負担するの?

医療費や葬儀の費用などは誰が負担するの?

おひとりさまが自宅、もしくは病院に運ばれて亡くなった場合、入院や治療にかかった費用や、その後の葬儀の費用、自宅で亡くなった場合の清掃費用は、誰が負担するのでしょうか。

1.医療費は相続人や連帯保証人が負担する
病院で亡くなった際、医療費の未払いがあった場合には、相続人が負担することになります。身寄りがなく、入院する際に友人や職場関係の人が連帯保証人になっている場合には、その人が債務を返済する、つまり未払いの医療費を支払うことになる可能性があります。

2.火葬費なども相続人が負担する
千葉県の船橋市役所のウェブサイトにある「身寄りのない方が亡くなったら」によると、「葬祭費用については、本人の所持金から支払いができない場合、市役所が相続人を確定するために親族を調査し、相続人に請求します」と書かれています。

まずは本人の所持金が支払いに充てられ、足りない場合は相続人へ、というわけです。

3.所持金で足りない場合は遺留物品を売却する
では、本人の所持金だけでは足りず、相続人も見つからなかった場合はどうなるのでしょうか。

東京都墨田区の「行旅病人及行旅死亡人取扱法施行規則」によると、火葬などの費用はいったん自治体が立て替えた上で、亡くなった人の遺留物品を競売で売却して費用の支払いに充てることになります。

相続人が見つかった場合でも、費用を負担してもらえなかった場合には、同様の手続きが取られます。それでも足りなければ、最終的に自治体が支払うことになります。

賃貸の部屋で亡くなった場合の清掃費用は?

賃貸の部屋で亡くなった場合の清掃費用は?

おひとりさまが賃貸の部屋で亡くなり、遺体の発見が遅れた場合には、部屋の原状回復のための清掃費用等がかかることもあります。通常は、相続人がその費用を負担することになります。

その際、原状回復までの期間の賃料も請求されることになり、相続人の出費がかさむことに。また、相続人が見つからない場合には、管理人の負担で原状回復を行うことになります。

このように、おひとりさまが何の備えもせずに亡くなると、のこされた人たちの負担はかなり大きくなってしまうのです。

天涯孤独な人だけが、おひとりさまじゃない!

天涯孤独な人だけが、おひとりさまじゃない!

ここまで読んで、「でも、私には夫も子どももいる。おひとりさまじゃないし、関係ないわ」と思った人はいませんか?孤独死なんて遠い世界の話、と感じたとしたら、それは大きな間違いです。

最初にも書いたように、生涯独身で身寄りのない人だけが「おひとりさま」ではありません。長年連れ添った配偶者と死別したり、子どもが仕事の都合で遠くに住むこともあるでしょう。そして、子どもがあなたの身を案じて同居を持ちかけても、絶対に迷惑をかけたくないと遠慮する人もいるはずです。結果、一人暮らしになった人も、紛れもなく「おひとりさま」なのです。

つまり、誰もが「おひとりさま」の予備軍であり、孤独死は決して他人事ではありません。そして、いつ「おひとりさま」になるかもわからないのです。元気なうちに終活を始め、しっかり準備をしておくことが必要といえるでしょう。

死後事務委任契約を前向きに検討しよう

死後事務委任契約を前向きに検討しよう

家族がいない、あるいは家族はいても遠く離れて住んでいるような場合には、自分が亡くなった後のことについて、十分な意思疎通ができていないことが多いです。

家族や周囲の人たちに、自分の意思を伝えず、何の備えもしないままで、ある日突然倒れたらどうなるでしょうか。それこそ前述のように、自分の望みとはまったく異なる最期になってしまいます。

こうした状況を回避するために必要なのが終活です。特に、おひとりさまで頼れる親族がいない場合や、のこされた人の負担を減らしたい場合には、第三者と「死後事務委任契約」を結ぶという選択肢もあります。

「死後事務委任契約」を結ぶと、自分の死後に発生するさまざまな事務手続きを任せることができます。それこそ、通夜や葬儀、埋葬などに関することや、公共サービスなどの解約、公的年金の届出など、あらゆる事務手続を行ってもらえます。

この「死後事務委任契約」を結ぶ相手には、特別な資格は必要ありません。あなたが信頼できる人であれば、誰とでも契約することができます。とはいえ、安心して任せたいなら、しっかりとした法人などがいいでしょう。

例えば、三井住友信託銀行が提供する「おひとりさま信託」では、おひとりさまが亡くなった際、死後事務をトータルでサポートしてくれる一般社団法人を紹介してもらえます。

「死ぬのはまだまだ先のこと」と思うかもしれません。ですが、明日のことは誰にもわかりません。しかも、誰もがおひとりさま予備軍です。亡くなった後まで、しっかり自分らしくありたいと思うなら、今日から終活を始めてみませんか。

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■記事協力=三井住友信託銀行

終活ことはじめ

人生のエンディングに備える「終活」。早く始めるほど、残りの人生がもっと充実するきっかけになります。「終活」の進め方や不透明な老後の不安が解消する情報、おひとりさま女性のインタビューをチェック。終活のプロのアドバイスをもとに、今日から終活を始めませんか?

記事協力:三井住友信託銀行

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